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昨年9月に14年ぶりの北海道ツーリングをしてきたのですが、なんとまぁ、もうあれから1年が過ぎてしまったのですね。ワタシの中ではついこの間の出来事のような気がしているんです。歳をとるごとに、だんだんと一年の過ぎる感覚が早くなっているんですよねぇ〜。あ〜ヤダヤダ。
いつかはヨボヨボになり、バイクに乗ることができなくなる日が必ずやってくるのは確実なワケですし、それを考えると本当に悲しくなってきちゃいます。
それで、こうしちゃおれない! とにかく今すぐどこかへ出かけなきゃ! ってことで、ケーブルカーが50年ぶりに新しくなったというニュースを見たこともあり、数年ぶりに、神奈川県は伊勢原市にある、「大山阿夫利(おおやまあふり)神社」に出かけることにしたのです。
高円寺をスタートし、青梅街道からカンパチ(環状8号線)を走ります。そして、にーよんろく(国道246号線)に入り南下していきましょう。
相変わらず大型トラックがひしめいていてかなりの渋滞なのですが、別に急ぐ旅ではないので、チンタラ走ります。
大和市辺りに入ると、美しい丹沢山系と大山の姿が現れました。今日は空気が澄んでいるみたいで、ハッキリと見えてかなりキレイです。
厚木からは、県道に入り、狭い住宅地を駆け抜け、古い旅館が建ち並ぶ急な坂道を上がれば、神社の参道入口に到着です。橋のそばのスペースにバイクを停め(ホントはダメだけど)、これからは歩きになります。
神社に上がるためのケーブルカー乗り場までは、300段以上の階段を上がらねばなりません。おみやげ屋さんや旅館、それに大山名物の豆腐料理を出すお店をながめながら、ヒーヒー言いながら上がっていきます。
新しくなったケーブルカーはこの10月から営業が再開されました。車内が広くなり、景色も見やすくなっていましたよ。
終点の阿夫利神社駅(下社)までは6分で到着です。神社の境内からは江ノ島や伊豆大島など、かなりの範囲まで眺めることができます。ちなみにミシュランガイドでは、この眺望は2つ星として紹介されているそうですよ。
「関東総鎮守、大山阿夫利神社」は落語の『大山詣り』という話でも有名です。江戸時代にはたくさんの人たちが講を立て、参拝のために訪れたということです。創建は紀元前97年とされ、かなり歴史がある神社です。
ちなみに本社は登山道を約1時間半ほど登った、山の頂上1252mのところにあります。昔一度だけ登ったことがあるのですが、道が凸凹していてかなり大変だった思い出があるのです。
柏手を打ち、天下太平、五穀豊穣、そして世界中の人々の幸せをお祈り……することなく、ただただ個人的な欲の実現を祈るワタシ。はたして神様のご加護をいただけるのでしょうか。
お祈りしたあと、右側の通路から神社の下に入ります。ここには御神水が引かれており、大山の名水として信仰を集めていますよ。ワタシも持参した4リットルのペットボトル2本分いただいたのですがかなりおいしい水なんです。
帰りは歩いて山道を下ります。ここは『男道』と『女道』があるのですが、どちらもかなり急な道になっているし、足場は悪いし、いただいた水もかなり重いのでバランスが取りづらく注意が必要です。
女道をやっとの思いで下ってくると、途中に『雨降山大山寺』があります。ここも755年に開かれた古いお寺で、祀られている不動明王の像は国の重要文化財になっている素晴らしいものなんですよ。
その後やっとのことでバイクの所まで戻ってきたのですが、久しぶりにハードな運動をしたため汗ダラダラです。どこかでサッパリしていきたいと思います。
今回は、隣の清川村にある、『清川村ふれあいセンター別所の湯』でのんびりしていくことにしましょう。実はココ温泉ではなく沸かし湯なんだけど、露天風呂もあるし、ちょっとした食事もいただけるし、人も少ないし、ワリと気に入っています。
少し熱めの露天風呂に浸りながら今年を振り返ってみます。年頭に『今年こそは漫画の連載ば勝ち取るバイ!!』なんて計画を立て、一応持ち込みもしたのですが、なかなかうまくはいっていません。某T書房の若い女性担当編集者(ど素人)にさんざん振り回されたあげく、最後は立ち消えになったりして、そんなこんなであっという間に秋になってしまった感じです。
歳は取るワ、視力は落ちるワ、手足はしびれるワ、ヒザは痛いワ、腰は痛いワ、漫画は描けんワ、お金は無いワ……なんかもう人生なんてどうでもいいような気がしてきました。イヤイヤ、別に悲観して死のうってワケじゃないけど、なんなんですかねぇ生きるってことは?
夢だけでつっ走ってこれた若い頃と違い、中年になると、いろいろと世の中のことや自分の実力やその他がハッキリとしてくる。そこであきらめてグズるのか、何回も新しい夢を見つけて挑戦していくのか、結局はそこしかないんだってことはわかってはいるんです。だから残された時間を常に肌で感じながら、ただただ前だけを向いて進んでいくしかないんですよね。
温泉の中でそんなことを考えながら明日の英気を養った、楽しいツーリングだったのでありました。
でもホントは、「バイク」「温泉」「お酒」の三種の神器さえあれば生きていけるんだけどさ。