MBHCC A-1
その節はどうもありがとうございました。

 最近は、なかなかまとまった時間を作ってツーリングに行くことはできなくなったのですが(漫画の依頼ならむりやりでも仕事休みます!!)、昔はよくあっちゃこっちゃに行ったものなのであります。

 年に1〜2回は九州、福岡の実家に帰っていました(大阪〜北九州間はフェリー)し、その帰りも、大分から四国へ渡って、金比羅さんに参拝したりして戻ってきたりしていたんですよ。

※写真をクリックすると大きなサイズで見られます。


「自殺のマンガ」結局描けなかったけど、いつかは小説にしたいと考えています

藤子F不二雄先生の出身地。高岡の大仏さま
「自殺のマンガ」結局描けなかったけど、いつかは小説にしたいと考えています 藤子F不二雄先生の出身地。高岡の大仏さま

「自殺の漫画」描いてみたくって、福井県の東尋坊に取材ツーリングに行ったこともあるし、大好きな藤子不二雄先生の地元、富山県の氷見や高岡にも行ったことあります。


鉄子のワタシ。やっぱしココには行かないとねっ!!

春の志賀・草津道路。また今年も行きたいな

長野県の「大王ワサビ農場」 この水車有名だよネ
鉄子のワタシ。やっぱしココには行かないとねっ!! 春の志賀・草津道路。また今年も行きたいな 長野県の「大王ワサビ農場」 この水車有名だよネ

「仁徳天皇陵」戦後GHQが極秘で調査しまくったらしいぞ

四国は観音寺の「寛永通宝」 これを見れたらお金が貯まるらしいよ

大分にある「青の洞門」 秋にものすごくキレイだぞ
「仁徳天皇陵」戦後GHQが極秘で調査しまくったらしいぞ 四国は観音寺の「寛永通宝」 これを見れたらお金が貯まるらしいよ 大分にある「青の洞門」 秋にはものすごくキレイだぞ

 もちろん北海道も走破。長野や伊豆もよく行ったものなんですよねぇ〜。

 今、思い出しても本当に楽しかった思い出ばかりなんですが、でも旅先ではやっぱりいろいろとトラブルがあったりしたんですよね。まぁそれも含めて旅というのだとは思いますが。


地元、八女の奇岩。これがある黒木町は「黒木 瞳」さんの出身地なんですよ
地元、八女の奇岩。これがある黒木町は「黒木 瞳」さんの出身地なんですよ

 そんなとき、人からやさしくしていただくとやっぱりうれしいんですよねぇ。

 もう何年も前の話になるのですが、伊豆を回ったとき、昼過ぎから急にドシャ降りになったんです。その日は土肥のキャンプ場に泊まったのですが、客はワタシ一人。雨の中、森の中の薄暗いところでテントに入るのはイヤだなぁ、と渋々テント張っていたら、さすがに管理人さんも気の毒に思ったのでしょう、普段1万円もするバンガローを開けて、タダで使わせてくれたのでした。おかげでぐっすりと眠ることができ、楽しい旅を続けられました。


土肥オートキャンプ場のおじさん。その節はありがとう
土肥オートキャンプ場のおじさん。その節はありがとう

 茨城県の鵜の岬(津波、大丈夫だったのかなぁ?)というとこに行ったときも、帰りに大洗港でお寿司をたらふく食べ、夜は地元のキャンプ場に泊まったことがあるんです。

 まだ3月だったし、夜はそうとう冷え込みました。しかもここでも客はワタシ一人。やっぱり心細かったんですよね。

 そしたら管理人のおじさんがワタシのテントまでやってきて、「そこのバンガロー開けといたから、そっちで寝なさい」と言ってくれたのです。

 しかも、「あっちに焚き火しておいたから、暖まりなさい。私はこれで帰るけど、用心してね。なんかあったら携帯に電話して」と番号まで教えてくれたのでした。
 なんかその気遣いが嬉しくてねぇ、その日は遅くまで一人焚き火にあたりながら、ちびちびと酒を飲み、星をながめてほのぼのと過ごしたのでした。


大洗キャンプ場の管理人さん。焚き火、暖かかったよ
大洗キャンプ場の管理人さん。焚き火、暖かかったよ

キャンプ場のおじさん。その節はありがとう

 北海道行ったときも……その日は山奥の旅館に泊まったのですが、なんと次の日出発しようとバイクのとこまで来たらパンクしてたんですよ。
 パンク修理剤なんて持ってないし、それ以前にやり方わかんないし、どうしようかと泣いていたら、旅館の板前さんが(広島出身だと言ってました)軽トラックに積んでくれて、近くの町の自転車屋さんまで運んでくれたのでした。

 しかもその自転車屋さんは、板さんとは顔なじみだったらしく、「いいよ、いいよ」と、パンク修理代も受け取ってくれないんですよ。うれしいやら、申し分けないやらで、恐縮してしまいました。

 ワタシもバカなもんで、お名前も連絡先も聞くのを忘れてしまってて、今もって御礼もできずじまいなんで、心残りなのであります。
 このほかにもいろいろと食べ物をいただいたり、料金を安くしてもらったり、立ちゴケしたとき、起こすの助けてもらったり、やさしいい言葉かけてもらったり……ホントうれしいことがたくさんたくさんあるんですよね。

 みなさま方、その節は本当にありがとうございました。なんのお返しもできずじまいなんですが、そのご好意を忘れることはありません。

 3月11日……もうあの日から一年が経とうとしています。本当に、文字通り、あっという間の1年でありました。

 あの東日本大震災は、日本の歴史に残るような恐ろしい大災害でありますし、どうしようもない現政府や、役人の利権争いや企業の事なかれ主義のため、まだまだ復興への道はいっこうに進んでおりません。

 でも、現地ではボランティアの方たちがたくさん活躍していますし、被災者の方同士でも手に手を取って助け合っていらっしゃる光景を目にするたび、少しではあるけれど前進しているのもまた事実なのであります。

 ワタシたちは世界中から賞賛された、統制の取れた、民度の高いすばらしい国民だと思うのです。

 困っている人を見ると、すぐに助けてくれる、やさしくしてくれる。こういう人がまだまだたくさんいるワタシたちの国、日本……。こういうところであるかぎり、いつの日か完全復旧できるものと信じているし、絶対にそうであってもらいたい。いや……絶対そうしなければなりません!

 お休みの日、コーヒー飲みながら、昔のツーリング写真を引っ張り出してながめていたら、いつの間にか国や国民、政治のことまでを熱く語っている、一人興奮したワタシがいました。

 実は人間嫌いのワタシではありますが、できる範囲で人にやさしくしていきたいな……と思わされた、ある春の1日なのでありました。


ルリカミド
ルリカミドリ

九州、福岡出身のバイク大好き娘。

ヒマさえあれば相棒のシビちゃん(HONDA CB400SF)とともに旅をしている。

別のペンネームを使い、法律や料理にゴルフ、はては高校受験まで原作付きのハウツー漫画を中心に描いてきたマンガ家であるが、最近では開店休業中との噂も(泣く)……


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