今回、400kmちょっと新型スーパーカブと共にすることができました。燃費ですが、通勤などを想定した市街地メインの走りでリッター53kmという結果に。特に燃費を意識した走りはしていないのですが、相変わらずの低燃費ですね。ちょっと丁寧に扱ったらフツーに60kmくらい走るのでは? ちなみに先代でエコランに挑戦した時、私のようなヘボでもリッターあたり87km走ることができるので、110ccエンジンは侮れません。

 日本で半世紀以上も親しまれているスーパーカブも、G2モデルは遂に海外生産となりました。昨今の世界情勢を考えると仕方のないことです。でも今回の試乗を通じ、乗ったフィーリングは新型もやはり“スーパーカブ”。我が国で受け継がれた伝統は何一つ変わっていないと思いました。姿や生まれが変わっても、日本の道を走るためのカブなんだなと実感した次第であります。


スーパーカブ110インプレ

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ヘッドランプ、ウインカー、ミラー共に角型へ。ヘッドランプはマルチリフレクター化、バルブが35/30Wから35/35Wとなり、夜間走行は明るく安心です。 テールまわりはデザインで最も大きく変わったところでしょう。ウインカーは欧州法規に則り、独立して装着されています。ライセンスランプ(5W)も独立しました。 ツートーンのシートはクッション厚が変わり、居住性が向上しています。もちろん、前ヒンジのシートを開ければ、そこには燃料タンクがあります。

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リアキャリアのサイズは331mm×299mm。110PROのような形状になりました。別売りのピリオンシートを装着すれば二人乗りも可能です。 逆おむすび型のメーターパネルは大型で視認性向上。インジケーターはハイビームが新設され、ウインカーも左右独立となりました。 フロントフェンダーは前後二分割タイプに。シャープなラインと曲面を融合させた、モダンな形状となりました。泥除け効果も高そうです。

スーパーカブ110インプレ

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材質にPPを使用する伝統のレッグシールドは左右二分割に。便利な荷掛けフックが採用され、右側にはメンテナンスホールが復活しています。 荷台の695mmという高さを新型も継承。よって、サブフレームは日本専用仕様になっています。リアダンパーはアウターカバーもクロームメッキに。 PGM-FIを採用する109ccエンジンはトルクがアップ。バフ掛けしたくなるようなヘッドカバーには誇らしげに“HONDA”の文字。バイクのエンジンには珍しい演出です。

スーパーカブ110インプレ

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見た目は変わってませんがミッションの改良によって、エンジン名称はJA07E型からJA10E型へ変わっています。とても洗練されたシフトフィールです。 チェーンケースは金属製が復活。スプロケットはフロント14Tのまま、リアは34Tから35Tとなったことで、ファイナルは2.500とショート化されています。 タイヤ(チェンシン製)は前後共に太くなり、表記もメトリックに。実用車とは思えないスポーティなパターンが印象的です。

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※スーパーカブ大全は今号で一旦終了とさせていただきます。長期間のご愛読どうもありがとうございました。

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●週刊カブ バックナンバー

第01号 2011.08.01[アナザストーリー 広告宣伝に見るスーパーカブの歴史 「51年目の知られざる真実」前編]
第02号 2011.08.08[インジェクションモデル「スーパーカブ50・インプレッション」]
第03号 2011.08.15[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・1 1958〜]
第04号 2011.08.22[ピンキー高橋大統領の「スーパーカブ110 インプレッション」]
第05号 2011.08.29[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・2 1966〜]

第06号 2011.09.05[アナザストーリー 広告宣伝に見るスーパーカブの歴史 「51年目の知られざる真実」後編]
第07号 2011.09.12[初期の新聞、雑誌広告に見るスーパーカブの広告ヒストリー・1]
第08号 2011.09.20[ピンキー高橋大統領の「スーパーカブ110プロ インプレッション」]
第09号 2011.09.26[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・3 1978〜]
第10号 2011.10.03[初代スーパーカブデザイナー 木村讓三郎氏に聞く「カブは、何故世紀の大ヒット・バイクになったのか?」(前編)]

第11号 2011.10.11[初期の新聞、雑誌広告に見るスーパーカブの広告ヒストリー・2]
第12号 2011.10.14[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・4 1982〜]
第13号 2011.10.24[野口オヤビンの「オモシロ系カブインプレッション ポートカブC240」]
第14号 2011.10.31[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・5 1986〜]
第15号 2011.11.07[初代スーパーカブデザイナー 木村讓三郎氏に聞く「カブは、何故世紀の大ヒット・バイクになったのか?」(後編)]

第16号 2011.11.14[第15回カフェカブミーティング「思い入れ、楽しみ方は千差万別」]
第17号 2011.11.21[野口オヤビンの「オモシロ系カブインプレッション CT200」]
第18号 2011.11.28[初期の新聞、雑誌広告に見るスーパーカブの広告ヒストリー・3]
第19号 2011.12.05[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・6 1991〜]
第20号 2011.12.12[野口オヤビンの「オモシロ系カブインプレッション スーパーカブ50SDX」]

第21号 2011.12.19[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・7 リトルカブ]
第22号 2011.12.26[初期の新聞、雑誌広告に見るスーパーカブの広告ヒストリー・4]
第23号 2012.01.10[51年目のスーパーカブで国道51号線を走る「イバラッキーストライクホンダが征く」]
第24号 2012.01.16[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・8 1998〜]
第25号 2012.01.23[野口オヤビンの「オモシロ系カブインプレッション Wave125i」]

第26号 2012.01.30[初期の新聞、雑誌広告に見るスーパーカブの広告ヒストリー・5]
第27号 2012.02.06[「不動の思想 進化する思考」スーパーカブ全史・9 2007〜]
第28号 2012.02.13[『変えない」という名の進化 スーパーカブ開発ストーリー]
第29号 2012.02.20[スーパーカブ110がフルモデルチェンジ]
第30号 2012.02.27[アンジョーのオモシロ系カブ・インプレッション ハンターカブCT55]

第31号 2012.03.05[阿部正人のスーパーカブ賛歌「目覚めの装置」]
第32号 2012.03.12[PINKIE大統領 ちょっとだけアセアンカブに乗る]
第33号 2012.03.19[ホンダワークスが仕掛けたカスタマイジングの新しいカタチ「カブラ」]
第34号 2012.03.26[NEWスーパーカブ110開発者インタビュー]
第35号 2012.04.2[NEWスーパーカブ110の生産地・中国 新大州本田]
第36号 2012.04.09[1993年東京モーターショー スーパーカブ華の競演夢舞台]
最終号 2012.04.16[[PINKIE高橋大統領のNEWスーパーカブ110インプレッション]
おかわり号 2012.04.16[[NEWスーパーカブ50インプレッション]

●スーパーカブ大全が、新たな書き下ろしを加え一冊の本になりました。お求めはこちらからどうぞ。