PROJECT BIG-1二十周年記念特別企画Vol.10
キャタライザーなどで熟成化し平成19年度排出ガス規制をクリア
●撮影─依田 麗

2008CB1300SB
CB1300SUPER BOL D’OR<ABS> パールコロナドブルー×サハラブルーメタリック

 二代目にモデルチェンジして丸3年が経過し、そろそろフルモデルチェンジかと思われたが、2008年モデルは基本的には先代モデルからのキープコンセプト。2007年10月の東京モーターショーで発表されていたので発売開始まで随分待たされたことになるが、それだけ平成19年度排出ガス規制への対応は簡単ではなかったということかもしれない。
 

 メインとなる環境対応は、エキパイにキャタライザーを追加、取り回しも1番が2、3番をクロスするようなやや複雑な形状に変更となり、PGM‐FIの高精度3次元マップの点火時期を、従来の1、4番、2、3番気筒用の2枚から、各気筒ごとに独自のマップを持つ設定に変更。エキパイ取り回しの変更との合わせた効果で、1馬力アップし、ホンダの国産国内モデルとしては初の100馬力オーバーモデルとなった。


2008 CB1300SF/SBカタログ

 なぜかその点についてクローズアップされることがないのも時代なのだろうか。馬力アップとともに低中回転域で出力特性と燃費も向上しているのはさすが。さらにRC211Vで採用されたIACV(Intake Air Control Valve)をスロットルボディに装備。アイドリングの安定とオートチョーク化がなされ、チョークレバーを廃止。冷間時の始動性も向上した。
 車体関係にサイズの変更はないが、車重は4kg増加している。外観ではエンジン色が落ち着いた雰囲気のマッドアクシスグレイメタリックとなり、サイドカバーも車体と同色となっている。シートはタンデム乗車時により一体感が増す形状に見直しが行われステッチも新パターンとなり、ハンドルグリップ、メーター文字板の書体、デザインも変更されている。ハーフカウルのスーパーボルドールとアンチロックブレーキ装備のABS、スーパーフォアのカラーオーダープランは引き続き設定されている。
 完成の域に達しながらも、各部の熟成化を続けることが常にベストテンに顔を出している理由のひとつだろう。  


2008 CB1300SB

2008 CB1300SB
CB1300SUPER BOL D’OR<ABS> パールサンビームホワイト×キャンディーアルカディアンレッド CB1300SUPER BOL D’OR<ABS> ダークネスブラックメタリック×パールコスミックブラック

2008 CB1300SF

2008 CB1300SF
CB1300SUPER FOUR<ABS> ダークネスブラックメタリック×キャンディータヒチアンブルー CB1300SUPER FOUR<ABS> パールサンビームホワイト×キャンディーアルカディアンレッド

2008CB1300SFカラーオーダープラン

2008CB1300SFカラーオーダープラン

2008CB1300SFカラーオーダープラン

2008CB1300SFカラーオーダープラン

2008CB1300SFカラーオーダープラン
カラーオーダープランはアイアンネイルシルバーメタリック×ヘビーグレーメタリック、ダークネスブラックメタリック×キャンディーグローリーレッドの車体色+スパークリングシルバーメタリック、マットアクシスグレーメタリックのホイール色の4パターンに、レギュラー色のダークネスブラックメタリック×キャンディータヒチアンブルーにスパークリングシルバーメタリックホイールの5パターン。1,134,000円(ABS付 1,207,500円)

2008CB1300SB

2008CB1300SF

2008CB1300SB
エンジン本体は基本的に変更ないがエキパイの取り回し変更等で最高出力が1psアップ。塗装も変更で別印象。マフラーは騒音規制をクリアしつつも30mm短縮され全体のバランスがよい。スピードメーターの目盛りは先代SFは5km/hごと、SBは2.5km/hごとの細かい目盛であったが2.5km/h目盛りに統一された。シートはフラットタイプとなり、パッセンジャー側は全面ステッチ入りに。


主要諸元 EBL-SC54(SC54E)■
●水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ、78.0×67.2mm、1,284cc、圧縮比9.6:1、最高出力74kW[101PS] /7,000rpm、最大トルク114N・m[11.6kg-m]/5,500 rpm、電子制御燃料噴射PGM-FI、燃料タンク容量21L、燃料消費率25.5km/L(60km/h)●全長2,200×全幅790×全高1,120【1,215】mm、ホイールベース1,515mm、最低地上高135mm、シート高790mm、車両重量259〈264〉【264〈270〉】kg●常時噛合式5段リターン、キャスター角25°00’、トレール99mm、タイヤ前:120/70ZR17M/C(58W)、後:180/55ZR17M/C(73W)、ブレーキ前:油圧式ダブルディスク、後:油圧式シングルディスク、懸架方式前:テレスコピック式、後:スイングアーム式、ダブルクレードルフレーム●発売当時価格:1,113,000〈1,186,500〉【1,218,000〈1,291,500〉】円
※【 】内はSUPER BOL D’OR〈 〉はABS

受注期間限定のスペシャルエディション

2008 CB1300SBスペシャルエディション

2008 CB1300SBスペシャルエディションカタログ

 SUPER FOUR〈ABS〉をベースにフレーム、フロントフォークのボトムケースにレッドを施し、またクランクケースカバーをゴールド、エンジンをブラックに塗装し、1981年に発売された〝CB1100R〟を彷彿とさせるカラーリングを施したスペシャルモデル。2006年5月31日までの期間限定受注で1,000台を限定発売。1,218,000円


2009年モデルはカラー変更

 2009年モデルとしてリリースされたCB1300シリーズはカラーリングを変更。SUPER FOURシリーズは定番のパールサンビームホワイト×キャンディーアルカディアンレッドはそのままに、落ち着いたイメージのダークネスブラックメタリック×デジタルシルバーメタリック、清潔感のあるパールサンビームホワイト×デジタルシルバーメタリックを新色として追加。この新色2タイプの燃料タンク両サイドには、2008年モデルの一部にも採用されたフレアパターンがあしらわれる。

 SUPER BOL D’OR シリーズはパールコロナドブルー×サハラブルーメタリックが廃止され、新色としてクールな印象のパールサンビームホワイト×チェッカーブラックメタリックが追加されている。尚、2009年スタンダードモデルのホイールカラーは全車ゴールドに変更。SUPER FOUR シリーズには引き続きカラーオーダープランを採用。2色の車体色と2色の前後ホイールカラーから、計4タイプのカラーリングの組み合わせを選択可能としている。価格に変更はない。


2009 CB1300カタログ

2009CB1300SB

2009CB1300SB

2009CB1300SB
CB1300SUPER BOL D’OR<ABS> パールサンビームホワイト×デジタルシルバーメタリック CB1300SUPER BOL D’OR<ABS> パールサンビームホワイト×キャンディーアルカディアンレッド CB1300SUPER BOL D’OR<ABS> ダークネスブラックメタリック×デジタルシルバーメタリック

2009CB1300SF

2009CB1300SF

2009CB1300SF
CB1300SUPER FOUR<ABS> パールサンビームホワイト×デジタルシルバーメタリック CB1300SUPER FOUR<ABS> パールサンビームホワイト×キャンディーアルカディアンレッド CB1300SUPER FOUR<ABS> ダークネスブラックメタリック×デジタルシルバーメタリック

2009CB1300SFカラーオーダープラン

2009CB1300SFカラーオーダープラン

2009CB1300SFカラーオーダープラン

2009CB1300SFカラーオーダープラン
カラーオーダープランは2008年モデルで設定されたグレーメタリック系のアイアンネイルシルバーメタリック×ヘビーグレーメタリックが廃止され、ダークネスブラックメタリック×キャンディーグローリーレッドとダークネスブラックメタリック×キャンディータヒチアンブルーの2色と、スーパーゴールドメタリック、マッドアクシスグレーメタリックの2色のホイールの組み合わせで4通りからの選択に。1,134,000円(<ABS>1,207,500円)