上里SAを出発し、ほどなくして雨がぱらついてきた。仕方なく停車してレインウエアを着て走行したが、伊香保辺りを過ぎたところで雨が止み、晴れ間が見えてきた。天気予報はバッチリだった。沼田ICで下車。ここまでトータル175km走行し、燃料ゲージが2つ減った。ということは、おおむね100kmで1ゲージ減るようだ。ここから一般道だが、ライダー、バイクともまだまだ余裕だ。
国道120号線を走って日光・尾瀬方面に行く前に、関東でも屈指の人気を誇る群馬県利根郡川場村にある道の駅「川場田園プラザ」に寄り道。長閑な県道64号線を走っていると、まるでテーマパークのような道の駅が忽然と姿を現した。平日、しかも梅雨の合間となって人影はまばらだが、休日は多くの観光客で溢れかえるという。ここでふと目に入ったおにぎり屋「かわばんち」でおにぎり2個をゲット。ライダーへの燃料補給も完了。
道の駅「川場田園プラザ」を出発し、県道64号線をそのまま尾瀬方面に走る。やがて県道は林道のようになり、ヒルクライム区間へと突入。こういう道は250ccオフ車が有利だが、400Xも負けてはない。トルクフルなエンジンなので無駄にシフトチェンジする必要がなくグイグイ走る。サスがちょっと硬めのせいか、ラフな路面だと車体がちょっと跳ね上がる感じだが、路面には追従してくれるので不安はない。シフトタイミングもだいぶ慣れてきた。
ダウンヒル区間では不慣れなこともあってシフトタイミングが合わないことがあったが、コーナーでのバランスは取りやすい。峠を攻めるっていう感じではないが、不必要な緊張感は生じない。湯巡りしていると、こういう林道に遭遇することが多いので、400Xのコントローラブルなキャラクターは助かる。
そうこうしているうちに国道120号線に合流。なだらかなカーブが続く道をスムーズに進む。国道120号線から尾瀬方面に向かう国道401号線に入り、尾瀬の入口付近にある「尾瀬温泉 尾瀬ぷらり館」に入湯(入湯料500円)。無色透明の硫黄臭のするお湯を独り占めしながら、ここまでの疲れを癒す。
「尾瀬温泉 尾瀬ぷらり館」をあとにして、国道401号線を戻り、国道120号線を丸沼高原・金精峠方面に進む。ジェベルの感覚で走っていると、ついうっかりスピードを出しすぎてしまう。メーターを見やりながら、車道がやや狭く、コーナーが連続する道をひたすら走る。ジェベルよりも約50kg以上重量があるものの、重心位置が低いせいかそれを感じさせない。
丸沼高原、金精峠を通過して日光湯元温泉に到着。静かな温泉街で共同浴場を探したが発見できなかったので、温泉街の奥にある日帰り入浴可能な「源泉 ゆの香」に入ることにした。入湯料は700円。和風作りの内風呂にはエメラルドグリーンの硫黄泉で満たされていた。小ぶりだが露天風呂も用意されており、やや熱めの硫黄泉が淡々と注がれている。色といい泉質といい、いかにも温泉らしい硫黄泉は何度入っても心地いい。
日光湯元温泉でのんびりくつろいだ後、国道120号線を日光市方面に進む。やがて景勝地・戦場ヶ原が見えてきたので小休止。戦場ヶ原は小学校5年生の林間学校で訪れて以来だ。当日も小学生が記念撮影でたくさん訪れていた。
戦場ヶ原から中禅寺湖と華厳の滝を見学しようと思ったが、進入ポイントに気づかずに通過してしまい見学できなかった(戻ろうと思ったが、いろは坂が一方通行であることに今さら気づき、戻れなかった)。有名ないろは坂に入り、ノロノロ運転の中、ギアの選択に迷ったが、それほどストレスを感じなかった。
いろは坂を通過して、いよいよ日光東照宮を見学。駐車場にバイクを置いて、徒歩で日光東照宮内に入ると、外国人観光客が目立つ。有名な三猿や眠り猫を見ていると、気分はまるで社会科見学。普段ツーリングで訪れることはないが、たまには楽しいものだ。
日光東照宮を見学したところで、今回の見学ポイントは制覇。あとは帰京するだけだが、あと2湯くらいは温泉に入って帰りたかった。スマホで検索したところ、JR日光駅前に「駅スパ」というのがあるので入ってみることにした。国道120号線を走ってJR日光駅に向かい、駅前にある「日光ステーションホテルクラシック」内に駅スパはあった。入湯料は700円。浴室はヨーロッパ風の外観に即したモダンな作り。しかし、大きな円形の露天風呂は和風作り。お湯は無色透明で、湯疲れしない優しい肌触り。駅前にあるにもかかわらず静かで、ゆったり入れる。
駅スパに入った後に、ここまで293km走って燃費が気になったので給油してみたところ、9リッターちょっとしか減っていなかった。燃費はリッター32km。老兵ジェベルよりもいい。う〜ん、最新400X恐るべし。
給油後は国道120号線、国道119号線を走って宇都宮市内に向かう。途中、日光の杉並木の中で撮影すべく旧道内へ。旧道は車の往来がほとんどなく、道に沿って立つ杉並木を眺められる。宇都宮インターから東北自動車道に入る前に、道の駅うつのみや・ろまんちっく村内にある「湯処あぐり」に入って本日の湯巡りを締めることに。入湯料は510円。夕方のせいか地元の方がたくさん訪れていた。館内だけではなく浴室、内風呂、そして露天風呂も広々としている。お湯は無色透明で、すっきりとした肌触り。今日一日の疲れを癒すにはちょうどいい。
外に出ると日が暮れていた。ここからは東北自動車道を通って都内に戻る。相変わらず高速走行は安定している。ジェベルに比べると、ライトの明るさがちょっと足りないような気がするが、問題にするほどではない。途中、江戸に町並みが再現された「鬼平江戸処」が出来たことで有名な羽生PAでたい焼きを食べて小休止。東北自動車道から首都高速道路に入っても、車の流れに即して安定したライディングできた。
自宅に到着したのは午後8時40分。トータルで473km走行してしまった。燃料は約15リットル消費し、燃費はリッター約31kmとなった。お尻も痛くならず、とても快適だった。日帰りツーリングでの採点は、文句なしの100点満点だ。