5月、横浜ショウマン邸での呑みの際、オレはショウマン氏の所有する自転車を一台借りる事になった。
今さら自転車かよ!? と思うだろう。まぁそう思われても仕方あるまい。バイク乗りの中には自転車の愛好家も少なくない。別に自転車を否定するつもりはないのだがそんな奴らと話をしていて自転車の話になった際、オレは常々、漕ぐのが嫌だからバイクに乗っているのに何で今さら漕がなきゃならないんだ! などと宣ってきた。
だがその利便性は都会と地方では明らかに異なる。今住んでいる横浜など東京と肩を並べる都会である。その都会という環境は実は車、バイクを日常的に使いこなすにはかなり面倒くさい土地柄なのだよ。オレが以前住んでいた頃ならいざ知らず昨今では行った先で適当に路駐でもしようものなら警察のみならず監視員なる厄介な輩がここぞとばかりに駐禁のキップを切りまくる。さらにはちょっとした買い物へ行ったりする際の店の位置関係がたいていの場合、距離にして5、6キロといった歩くにゃ遠いがバイクで走るにゃ近すぎるといった距離感だったりする。そんな理由でバス、電車の利用頻度がこっちに来てから妙に高かったのだがそれにしたって行って帰ってでそれなりにお金がかかる。そうなると自転車という乗り物が今の環境においてはよりベターな乗り物という事になってしまうのだよ。かと言って残り2、3か月のために自転車を一台買うというのもどうかと思っていた矢先にこの話だ。そりゃ借りるわな。
ただし、問題がひとつ。ショウマン邸から鶴見までの15キロほどの距離を走って帰らなければならない。だがオオカミ男の体力をナメてもらっては困る。思いっきり夏日のこの日、16号線から1号線を経由してアップダウンの結構ある道のりを漕ぐこと1時間半。訂正。ナメてもらって結構です。汗だくで腕は陽に焼けるわ腿はパンパンになるわでその消耗は予想以上。旅先で見かけるチャリダーはスゲェ。まぁ何はともあれ自転車を取り込んだ日常はとても便利になった。