人間嫌いのワタシにとって東京とは、住んでるだけでイライラ、ムカムカするところであります(先月と同じネタ?)。
いつも利用している新宿駅なんて、金曜の夜ともなれば、ものすごい数の人間どもで溢れかえります。(ワタシもその一人なんだけど)。
まともに歩けないくらい混雑しててイヤになっちゃいます。
雨の日なんて最悪で、濡れた傘がベチャベチャ体に触るし、体臭や熱気が駅構内に充満してて、気分が悪くなるし、大量の家電製品を抱えた外国人観光客がぎゃーぎゃー騒いでいるし、ホントもうどうにかなりそうです。
かといって、仕事柄引っ越しもできませんので、毎日毎日ストレスが溜まるばかりなのでありまして……
そんなときは、休日の早朝からお弁当作って、相棒の「シビちゃん(HONDA-CB400SF)」に飛び乗って、東京から逃げ出すんです。
よく行くコースとしては、埼玉県の秩父にある三峰神社(ワタシのパワースポット)。静岡県の沼津港。千葉の浜金谷。そして富士五湖周辺と箱根でしょうか。
つい先日も、甲州街道(国道20号線)をチンタラ走って、富士山見に行ってきました。
甲州街道は都内では広い道路ですが、相模湖あたりを過ぎるとかなり狭くなり、交通量も少なくなります。
昔の建物もけっこう残っていて、江戸時代のなごりも楽しめるんですよ。
風も気持ちいいし、快調に走っていたら、前方に信号機の無い横断歩道があり、見るとそこには、赤いランドセルを背負った小学1〜2年生くらいの女の子が一人ポツンと立っていたのです。
ワタシの後ろからは全然車が来ていませんでしたし、前方からも、大型トラックが一台来ているだけで、そのトラックの後ろにも後続車はありませんでした。
だからワタシとトラックが過ぎれば、その子は普通に歩いて渡れるので、そのまま通り過ぎようとしたら、歩道の手前でトラックが止まったのです。
それであわててワタシも急ブレーキをかけ、停止しました。
するとその子は一瞬キョトンとした顔をしたのですが、ニコッと笑って、トラックの運転手さんに向かいペコッとお辞儀をし、そのあとワタシに対してもペコッと頭を下げ、そのままターッと走って渡っていきました。
その後何事も無く、ワタシとトラックはすれ違ったのですが、走り出してからなんか幸せな気分になり、一人笑ってしまいました。
まだ大きめの赤いランドセルを背負った女の子が、ニコッと笑い、ペコリと頭を下げたその姿のかわいいこと、かわいいこと。
そして、ちゃんと止まって、通してくださった大型トラックの運転手さんのやさしさ。もしかしたらご自分にも同じようなお子さんがいらっしゃるのかもしれませんね。
「人間」嫌いのワタシが、人ごみが苦しくて逃げ出したツーリング先で、その「人間」のステキなところを垣間見ることになった……という体験談でありました。
と、いってもワタシの人間嫌いは直らないけどさ。
- ルリカミドリ
[第4回|第5回|第6回][バックナンバー目次へ]