Hi-Compression Column

ブースカ

第9湯
佐渡島の温泉

東日本大震災で被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

実はここ1ヶ月、震災もさることながら、家庭の事情によりツーリングどころではなかった。

そのため更新が大幅に遅れてしまったことと、新鮮なネタを収集できていないことをお詫びしたい。

今回は、前回が淡路島だったこともあり、島続きということで、以前訪れた佐渡島の温泉をご紹介したい。


佐渡島は、かつてのミスター・バイク誌の連載記事「キャンプ場みしゅら〜ん」で訪れた場所だ。

佐渡島へはカーフェリーが新潟から毎日何便か出港しており上陸しやすく、日帰りツーリングも可能な島だ。

またフェリー料金も750cc未満なら6,370円(2等客室運賃含む)で、訪れた当日も、何人かのライダーが上陸していた。

佐渡島では、さすがに大きい島ということもあって3日間の滞在中、合計7湯入った。

1日目に入った温泉は、佐渡島でも西側中央にある相川温泉の「ワイドブルーあいかわ」。

相川温泉は佐渡島の玄関口である両津港から国道350号線を通って、ほぼ反対側に位置している相川栄町にある日帰り入浴施設だ。料金は700円。

建物は日本海に面しており、浴室からの眺めはよかった。朝風呂にぴったりのさっぱりした温泉だった。

1日目は尖閣湾、外海府、内海府など温泉がほんとどない西部から北部にかけて、海岸沿いを時計回りで巡ったため、この日に入ったのは相川温泉のみだった。

2日目は、1日目の夜から降り続く雨の中、いったん相川温泉まで出て、そこから国道350号線を南下するように反時計回りに島を巡ることにした。

朝イチで目指した真野温泉「ゆとりぴあ真野」は廃業していて入れず。

次に目指したのは島の南端にある小木港から県道81号線を通って、少し内陸に入った佐渡市飯岡にある羽茂温泉「クアテルメ佐渡」。

近くに度津神社があり、そこがランドマークになる。

建物は佐渡の田園地帯にあり、お湯はアルカリ性単純泉の掛け流し。

こじんまりとした浴室だが、のんびりとした雰囲気が漂っていた。料金は500円だった。

ちなみにこの温泉は佐渡島で最初に出来た日帰り入浴施設とのことだ。

外に出ると、曇り空だが雨は止んでいた。

小木港に戻り、小木温泉を探したがなかなか見つからず、それらしい建物を見つけたが、真野温泉同様、廃業していた。

ついでなので沢崎鼻灯台まで足を伸ばし、またまた小木港まで戻って両津港方面に海岸線沿いを走る県道45号線を進んだところにある、あかどまり城が浜温泉「サンライズ城が浜」だ。

佐渡島でも有数の海水浴場である城が浜海水浴場沿いにあり、温泉は保養施設内にある。

料金は500円。2階部分にある浴室からは日本海を眺めることができる。

天気も回復し、しばらく県道45号線を走って両津港に行き、そこから県道65号線を通って内陸方面に5分ほど進んだところにある椎崎温泉「朱鷺の舞湯」に入った。

ここは道を挟んだ反対側にある佐渡グリーンホテルきらくに併設された日帰り入浴施設。料金は500円。ホテルのフロントで入湯料を支払う。

施設は島内にある加茂湖と佐渡の山々を眺める場所ある。

ロケーション抜群の露天風呂は気持ちいい。なぜここにあえて作ったのかが分かる。

2日目のキャンプ場を選定する前に、加茂湖沿いに県道65号線を相川・真野方面に向けて走ったところにある新潟潟上温泉「佐渡市新穂健康保養センター」に入ることにした。

海岸沿いの温泉とは打って変わって田んぼの真ん中にあり、あらためて佐渡島の大きさを実感する。料金は600円。

夕方近くだったので、地元の人が多く集まっていた。お湯は無色透明で、ここまで3湯入ったが、湯疲れせずに入れた。

新潟潟上温泉を出て、キャンプ地を新穂第2ダムにある青少年旅行村に決めてテントを張った後、買出しを兼ねて残る2つの温泉に入ることにした。

まずは、いったん佐渡のメインストリートである国道350号に出て、ちょっと山側に入った金井温泉「金北の里」に行った。

実はこの温泉には1日目に行こうかと思ったのだが、上陸時間が開店時間前だったので入れなかったのだ。

料金は600円。今まで入った島内の温泉はおしなべて無色透明だったが、ここはナトリウム塩化物強塩泉ということもあり、やや黄みがかったちょっと塩気のするお湯だった。

新潟潟上温泉同様、地元の人で賑わっていた。

金井温泉を後して、いよいよ佐渡島最後の温泉である畑野温泉「松泉閣」だ。

国道350号線から県道180号線を進む途中にある。近くにはトキの繁殖で有名な佐渡トキ保護センターがある。

田園地帯を見渡すやや小高い場所にあり、料金はここも600円だった。浴室は1階と2階に分かれており、週ごとに男女が入れ替わるという。

2日間で入った中で最も広く、開放感がある浴室からは、佐渡の山と島とは思えない国中平野が一望できる。

お湯はアルカリ性単純泉。夕方ということもあって、親子連れが大勢いて賑やかだった。

畑中温泉で佐渡島の温泉巡りは終了。2日目は結局6湯入り、1日の入湯数としては優秀だった。

合計で7湯入ったが、あらためて佐渡島の広さを実感することになった。

3日目はキャンプ場からすぐ両津港に向かって、そのままフェリーに乗って新潟に戻った。

そこから2日間、新潟と群馬を通って東京に戻るまでに8湯入っているのだが、それらの温泉については、あらためてレポートしたい。


ブースカ的評価
(5段階評価)

●相川温泉
★★★
日本海を一望できる海岸沿いにある眺めのいい温泉
●羽茂温泉
★★★
島とは思えない田園地帯にある佐渡島最初の日帰り入浴施設
●あかどまり城が浜温泉
★★★
2階部分に設けられた浴室からの眺めは気持ちいい
●椎崎温泉
★★★★
加茂湖沿いに意図して建てられた露天風呂は佐渡島随一の眺望
●新潟潟上温泉
★★★
のどかな風景を見ながらゆったり入れる温泉
●金井温泉
★★★
佐渡島のメインストリートの近くにある市民憩いの温泉
●畑野温泉
★★★
佐渡島の大きさを実感できる眺めのいい広々した温泉

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毛野ブースカ
ブースカ
トイガンとミリタリーの最新情報誌『月刊アームズマガジン』の編集ライター。バイクに乗り始めてから温泉が好きになり、現在までの温泉踏破数は467湯。湯巡りツーリングの相棒はスズキ・ジェベル250XC。ちなみにマイカーもスズキのエスクードというスズキスト。


↓写真をクリックすると大きなサイズになります。

(2011.4.5更新)



東京から夜通し走って朝イチのフェリーに乗船し、佐渡島に上陸。眼前に見えるのは佐渡島の玄関口である両津港だ


東京から夜通し走って朝イチのフェリーに乗船し、佐渡島に上陸。眼前に見えるのは佐渡島の玄関口である両津港だ






佐渡島といえば佐渡金山だろう。この日は平日だったが多くの人が訪れていた。内部の電気仕掛けの蝋人形たちがリアルだった


佐渡島といえば佐渡金山だろう。この日は平日だったが多くの人が訪れていた。内部の電気仕掛けの蝋人形たちがリアルだった






佐渡島第1湯目は、島の西側中央付近にある相川温泉の「ワイドブルーあいかわ」。海水浴場が近くにあり、夏場には賑わいそうだ。


佐渡島第1湯目は、島の西側中央付近にある相川温泉の「ワイドブルーあいかわ」。海水浴場が近くにあり、夏場には賑わいそうだ






2日目の朝風呂は、佐渡島で最初に出来た日帰り入浴施設である羽茂温泉「クアテルメ佐渡」。近くにある度津神社が目印だ


2日目の朝風呂は、佐渡島で最初に出来た日帰り入浴施設である羽茂温泉「クアテルメ佐渡」。近くにある度津神社が目印だ






佐渡島の南側にあるあかどまり城が浜温泉「サンライズ城が浜」。温泉施設は写真右側奥にあり、眺めのいい浴室が特徴だ


佐渡島の南側にあるあかどまり城が浜温泉「サンライズ城が浜」。温泉施設は写真右側奥にあり、眺めのいい浴室が特徴だ






椎崎温泉「朱鷺の舞湯」の外観。料金は道を挟んだ反対側にある佐渡グリーンホテルきらくで払うこと。無料ではないのでご注意


椎崎温泉「朱鷺の舞湯」の外観。料金は道を挟んだ反対側にある佐渡グリーンホテルきらくで払うこと。無料ではないのでご注意






今回入った佐渡島の温泉の中でピカイチだったのが椎崎温泉「朱鷺の舞湯」。目の前に加茂湖と佐渡島の山々を一望できる


今回入った佐渡島の温泉の中でピカイチだったのが椎崎温泉「朱鷺の舞湯」。目の前に加茂湖と佐渡島の山々を一望できる






島とはいえ様々な温泉が揃っている佐渡島。新潟潟上温泉「佐渡市新穂健康保養センター」もそのひとつ。のどかな田園地帯にある


島とはいえ様々な温泉が揃っている佐渡島。新潟潟上温泉「佐渡市新穂健康保養センター」もそのひとつ。のどかな田園地帯にある






両津港と真野・相川を結ぶ佐渡島のメインストリートである国道350号線近くにある金井温泉「金北の里」。地元の人々が集う人気の温泉だ


両津港と真野・相川を結ぶ佐渡島のメインストリートである国道350号線近くにある金井温泉「金北の里」。地元の人々が集う人気の温泉だ





田園地帯の小高い場所にある畑野温泉「松泉閣」。浴室からの眺めはよく、とても島とは思えない。浴室も広々としている


田園地帯の小高い場所にある畑野温泉「松泉閣」。浴室からの眺めはよく、とても島とは思えない。浴室も広々としている





畑野温泉に向かう県道181号線から佐渡島の中央にある国中平野を撮ったカット。これが島なのかと疑ってしまうほど、佐渡島は広い


畑野温泉に向かう県道181号線から佐渡島の中央にある国中平野を撮ったカット。これが島なのかと疑ってしまうほど、佐渡島は広い



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