★アフリカ大陸
(オンボロ)バスの旅(その5)
『今までの悪戦苦闘がウソのよう。
快調にツアーはスタートした』
【前号までのあらずじ】
とあるお客様のアフリカ縦断バイクツアーのサポートカーとして手配を頼まれたミニバスの回送を兼ね、ヨハネスブルクからケニアまで東アフリカ8ヶ国を巡るの約1万5千キロにおよぶミニバスツアーを企画。一石二鳥を狙った道祖神の若き辣腕添乗員菊地(現社長)であったが……バイクツアーはドタキャンとなりツアーのみを敢行するハメに。しかもこのミニバスがとんでもないオンボロ、2日間休み無く修理と運転を続ける悪戦苦闘の末1500kmを走破。なんとかツアー客の待つケープタウンにたどりつきいよいよ旅が始まる。
ケープタウンで参加者7名を乗せ、1万5千キロ離れたケニアまでの旅がスタートした。
初日はケープ半島のドライブだ。世界的にも有名な風光明媚な観光地が続く。
オットセイやペンギンのコロニー、野生動物の保護区、テーブルマウンテン、喜望峰と見どころが続く。
我がビーナス号は、ここまでの悪戦苦闘がウソのように調子がいい。
スピードは出ないが、席もゆったり作られており中々快適だ。参加者にも評判がいい。
旅のスタイルは原則キャンプ+自炊だ。
参加者の一人に会計を担当してもらい、私も含め全員が15万円ほどの現金を預け、このお金を軍資金に旅をするというスタイル。
もっとも日本からの往復航空券、ガソリン代や保険代を含む車両費用はツアー代金として事前にもらっているので、現地で掛かる各種入場券や入園料、宿泊、食事代が実費精算となる。
旅の行程は過去の経験から基本コースは全て決めてはいるものの、5日に1日程度の予備日を持たせ、日程には余裕を持たせている(はずだった)。
水やたっぷりの果物、食材を車に詰め込み、ケープタウンを後にした。
目指すは600キロほど離れたスプリングボックの町だ。
途中は西ケープ州の広大な景色が広がる緩やかな山岳地帯だ。
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一望千里とでも言うのだろう、遥か地平線が続いている。
途中何度も休憩を取りながらスプリングボック到着は夕方5時、キャンプサイトに荷物を降ろしテントの設営、食事当番は町のスーパーに買出しだ。
南部アフリカはどんな町でもキャンプ場があり、綺麗に手入れされた芝生、バーベキューグリル、水場にホットシャワーまでも常設されている。
治安も良く、そして恐縮してしまうほど安い。平均して1泊500円ほどだろうか。
食料も安く、1キロ近くあるTボーンステーキ用の肉が500円ほど。
こんなキャンプサイトなら何日泊まっても疲れない。
参加者のうち4名が女性、皆楽しげに料理をしてくれる。
私は車のチェック、ヨハネスからケープまでの悪夢のような二日間がウソのように、調子がいい。
悪いところがあの1500キロの旅で全て出尽くしてしまっていたらよいのだが・・・明日はいよいよナミビアへ入国だ。
千キロを超えるオフロード走行が待っている!
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