Hi-Compression Column

HERO`S Meeting Report

HERO‘S 大神 龍
HERO`S Meeting Report
年齢不詳
職業フリーライター
見た目と異なり性格は温厚で性質はその名の通りオオカミ気質。群れるのは嫌いだが集うのが大好きなバイク乗り。
時折、かかってこい!と人を挑発するも本当にかかってこられたら非常に困るといった矛盾した一面を持つ。おまけに自分の評価は自分がするものではないなどとえらそうな事を言いながら他人からの評価にまったく興味を示さないひねくれ者。
愛車はエイプ100、エイプ250、エイプ900。


雪中行軍!! 積雪1メートル、マイナス9度、禁断の雪中宴会”
(2011.2.21更新)※写真をクリックすると大きくなります。

「今年は標高500メートルだったから来年は標高1000メートルだ」

これは昨年の雪中行軍のあと主催で隊長であるイシイちゃんが吐いた台詞だ。

もちろんこれは冗談以外の何ものでもない。

今年の参加者でこれを本気に捉えてる者がいたとしたらそれは自殺志願者か普通に思考する事のできぬアホウと言う事になる。

なんせ標高1000メートルの雪中行軍となると雪に覆われた中国山地の尾根である上蒜山をツーリングキャンプ装備のバイクで登山するのに等しいからだ。だが・・・

その暴言を一万歩譲って、昨年の50センチの積雪に対して今年は目標積雪1メートルだ!って事であるならばそれは見事に実現した事になる。


集合場所10キロほど手前のスーパーで買出し。寒さは厳しいが日差しもありここまでの天気はおおむね良好
集合場所10キロほど手前のスーパーで買出し。寒さは厳しいが日差しもありここまでの天気はおおむね良好

昨年末から今年にかけて日本海側の各県を襲った大雪。

それは中国地方とて例外ではなくその影響は岡山県北にまで及んでいる。

比較的交通量も多く、観光客で賑わう湯原の温泉街も主要な道以外はそのほとんどが雪に覆われていた。

そんな中、1年前、同じ場所で「もう、二度と行くもんか」と心に誓っていたはずのオレはまたしてもなぜかここにいる。


オレ達は毎年のように湯原温泉街河川敷の駐車場で集合したのだが、この駐車場もそのほとんどが50センチを越えるであろう雪に覆われており、たかだかバイク数台を停めるのにも一苦労。

中継地点に辿り着いて本格的な雪道突入を前に一息つこうと思ってももうひと頑張りしなければならないような状態である

さらには途中、買出ししたあたりまではまるで問題なく晴れ渡っていた天候が湯原入りしたとたんに吹雪きだすというオマケ付きだ。

集まった面子は主催者組のイシイちゃん、ヨーイチくん。地元岡山勢ではオレに野中夫妻。四国高知からタカジンさんとチェリー氏。そして大阪から車で参加のフクちゃん。その中でチェリー氏と野中嫁のマッツンは初参加となる。

年を追うごとに厳しい環境がエスカレートしていってるこの雪中行軍。それなのに・・・なぜか参加者は増えていっている。

おまけにそのほとんどが遠足前のガキのような笑顔でワクワクしてやがる。やはりコイツら・・・バカだ。


目的地到着ではない。まだまだこれからの集合場所、湯原の温泉街でこの有様。一人で来てたらオレはたぶんここで引き返していた事だろう
目的地到着ではない。まだまだこれからの集合場所、湯原の温泉街でこの有様。一人で来てたらオレはたぶんここで引き返していた事だろう。
オレの前を行く雪中行軍隊の隊長と副隊長。この2人の行動に迷いはない。こうと決めたらそのままに・・・・大バカです
オレの前を行く雪中行軍隊の隊長と副隊長。この2人の行動に迷いはない。こうと決めたらそのままに・・・・大バカです。

面子が揃い、いよいよ雪中行軍スタート。

例年なら山の方へ入っていくまでの国道あたりは全く問題なく走れていたのだが今年はなんとか車の轍からわずかにアスファルトが覗いているような有様だ。

じゃぁその轍を走れば大丈夫かと言うとそういうわけではない。

完全に凍り付いていてちょっとでも雑にアクセルを開けようものならあっけなくタイヤはグリップを失う。

そして山の入り口に辿り着きオレ達が見たのは、ものの見事に真っ白な世界。だがこれは雪中行軍、望むところだ。オレ達は怯む事無く猛烈な勢いで・・・・と、カッコつけたい所だがある程度、分別のある大人としてはそんな無謀なマネができるわけもなくタイヤのグリップを確かめるように慎重に進んだ。

とは言うもののここから行きの道程は上りが多く、慎重にと言ってもある程度のスピードを維持しなければタイヤのグリップは失われ簡単にスタックする。

オレの前をイシイちゃんとヨーイチくんが時折、リアを空転させながら進んでいく。

だが、いかにリヤを空回りさせようとアスファルトの路面はその影すら見えてこない。



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