Hi-Compression Column

フツーのおとうさんのバイク生活・シーズン2


タカヤスチハル
タカヤスチハル
「もう30年以上バイクに乗ってます」と威張れるくらいず~っと乗り続けているのにちっともうまくならないへたれライダー。ふつーのお父さんは逆境にも負けず、ささやかなバイク生活を営んでいます、が……

(2010.11.29更新)

「旅へ」


「♪週末に~一人なんて久~しぶり~、イスをベランダに置いた~♪」  
 ずっと前に今井美樹さんが歌ってましたねー。

タンシン先の名古屋で僕は今日お一人様の雨の日曜日を過ごしている。で、ボウトウの歌詞なんですね。

週末に台風が列島を直撃する予報だったので、ホントは車検から上がって来たCBクンを(CB750Fです)千葉の家族先に取りに行こうと思っていたのだけど早々に断念、ここ名古屋で過ごしているとゆー訳なのです。

このCBクンが僕の所へ来てから5回目の車検、てことはもう10年も一緒にいるコトになる。  

今迄乗り継いできたバイクを数えたら30年ちょいで20台位あったので昔の乗り換え方と比べれば我ながらずいぶんと落ち着いてきたことだよなあ。

ん? これはホントに落ち着いてきたのか、いやいや背負うモノが増えてきてとてもじゃないけど以前の様にとっかえひっかえ出来なくなったからなのか?(間違えなく後者です!)

ちなみに前回の車検から今回迄の2年間で約8000km程走っている。  

年間4000kmかあ。僕自身としては以前よりかなり距離が増えてきてとても喜ばしい。以前は車検毎の距離増が2000km(ってことは年間1000km!)なんてのが結構あったもの。

他のヒトタチはみんなどれ位走っているのでしょうね? 通勤に使うのでなかったら1回500kmのツーリングに年5回行ったって2500~3000km/年ってトコかしらん?

てな訳で、「さあオレ、もっと走れ!」とゆーのが最近の僕のテーマであります。

何を今更「もっと走れ」だなんて考えるのかと言うと、はて何でだろう? 自分でも良くは分からないのだけど、何だか僕の体がもっともっと走りたがっている(よーな気もする)からなのです。

渇いた体が水分を欲しがるように。

疲れた脳が睡眠を要求するように。

なんて言うとオオゲサ過ぎるのかもしれないけど、なんだかムショーに走りたくてしょうがない今日この頃なのです。

どうも僕のココロとカラダが日常に足りないものを求めていて、バイクで走ればそれが満たされることをホンノーが察しているのですね。

バイクに乗ることで満たされるものとは一体何だろう?

具体的にコレ!とはっきり言い切れる訳ではないのだけど(30年以上乗っててまだバイクに乗り続ける訳が分からないのね!)、多分それは操縦するヨロコビと旅するヨロコビなんだよなーと僕は勝手に思い込んでいる。


操縦する喜びっつーか、スピードを制御する喜びっつーか、駆け抜ける喜びっつーか、やっぱりバイクにはココロ躍らせる楽しさが間違いなくある訳で、これはいくつになってもとっても気持ち良いモノなのです。

また、いくつになってもライディングは上達出来るので、バイクのうまい奴等と一緒に走ってあーだこーだとフォームを指摘されたりするのもとっても楽しいですしね。


その一方で、バイクに乗ることってもうそれだけで日常から脱する旅なのですね。

「何で?」と聞かれてもうまく返せないけど、走り出した瞬間、今迄引きずって来た日常が非日常に引っくり返る、と言いたいけどこれはウソ。ホントは日常のモヤモヤからなかなか脱却出来なくて日常を引きずりながら走り始めている方が多いです。

しか~し、ヒトは自分の心の持ちようをコントロールすることの出来る生き物でもある。走っている内に「日常なんて後で何とでもしてやるわい!」とだんだん開き直ってくる(又はムリヤリ放り投げる)。

「こうやって気持ちが切り替えられたらシメたもの。後はもうシアワセな時間を過ごすことが出来る。


街から街へ。まだ知らない土地へ。何年か前に来た場所へ。

極めて個人的な感想だけど、「ああオレ、独りだなあ」と感じるような瞬間のあるツーリングが一番、ココロやカラダに効くような気がする。

日頃仕事やなんやかやで、あーでもないこーでもないとしゃべりっぱなしの日常から離れ、バイクでひとり旅をしていると(それが日帰りツーリングでも)、土地の人とのちょっとした会話や親切に、心に染み込むような暖かさや心地よさを感じることが出来る。

もし一日中誰とも話さなかったとしても、それはそれで日頃味わえない非日常だと思えばいいしね。

非日常のちりちりとした孤独を心地良く味わったら、時間が許すのなら土地の温泉にでも浸かって来るのが良い。安旅館に泊まってもいいし、夜を徹して帰るのもまた楽しい。

そうやっていると、「自分の日常ってのもまあまあそう捨てたモンでもないよなあ」みたいな気持ちになってきて、さあ早く帰ろうなんて思うから不思議だ。


僕の場合は日帰りツーリングばかりだけど、それでも充分に非日常へ脱出出来て、心地良い孤独を味わうと「さあいつもの場所へ帰ろう」と満足して戻って来る。

こうしてみると、ひとりで又は仲の良い数人でのツーリングで「旅」をすることが僕のバイクに乗り続けている理由なのかも知れないなあ。  


ところで、名古屋在住のハシクレとして「祝!名古屋グランパス優勝!」の写真を掲載させて戴きます。  

「やったあ、ピクシー・選手のみんな・サポーターの皆さん、おめでとう」。



祝!名古屋グランパス優勝!

祝!名古屋グランパス優勝!※写真をクリックすると大きなサイズになります。


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