その警察庁・広報室にしつこく指示された各都道府県警察、私の場合は千葉県民なので千葉県警に電話をした。聞きたい内容を伝えると、こちらの電話番号を聞き、後ほど連絡すると言う。約30分後、千葉県警総務課のMヤマさんから電話がかかってきた。


「警察庁の交通局長がそう言っているんですだから、そのとおりでしょ。自転車の最高速度は無制限です。これでいいですか?」

 ちょっとちょっと。双子のタレントみたい(古い!)。それじゃあ自転車は車道:公道を無制限の速度でスピードを楽しんで良いと。

「そういうことになりますね。自転車は速度制限なしで走って良いと。スピードを楽しむ? 警察庁交通局長がそう言っているんだから。大体、自転車なんて、そんなにスピード出ないでしょ?」

 いえいえ、実際に30km/h制限の原付が抜かれていますよ。100km/hくらい出た話もあったように聞きましたが…。

「えー? そんなに出るわけはないでしょう」。

 速度無制限でスピード楽しんで走行していて現場で警察官に何か言われたら、千葉県警のMヤマさんがそう言っていたと言っていいですか?

「言っていいですよ」。


 ちなみに自転車の速度最高記録をインターネットで調べてみると、どうやらオランダ人のフレッド・ロンベルバーグという人がアメリカのソルトレイクで出した268・831km/hがトップだそうだ。ただしこれはクルマのスリップストリームなどを利用、かなり特殊な自転車だったらしい。最近公道走行禁止で取り締まられて話題になっているブレーキ未装着の競技用自転車ピストを使う競輪の場合はどうやら大体70km/hだという。ツール・ド・フランスなどの競技では平地で105km/hという情報もあった。驚いたのはあるテレビ番組での記録として、ママチャリで64・9km/h出たことがあるらしい。またインターナショナル・ヒューマンパワードビークル・アソシエーションという団体があるらしく、そこでの外力に頼らない一人乗りの公認記録として130km/h/200m走行というのがあると言う。一般的には60~80km/hあたりが出そうと思って出せる、自転車の最高速度というのが概ねの意見だ(あくまでインターネット上での情報として)。

 ま、それにしても出そうと思えば自転車はかなりの速度が可能なようだ。この性能以てして公道で「スピードを楽しんだ」ら…完全に危険なのは論を待たない。

 この千葉県警の答えを得て、再び警察庁に電話。決められたとおり(?)広報室につなげられる。今度電話口に出てきたのは男性。警察庁の広報室に「各都道府県警察に聞いてください」と言われたのでそうした、答えはこうだった。この答えは警察庁としても認めるということでいいでしょうか。


「それはあなたが得た話で、それに何か言うことは控えたいと思います」。

 今度はこの一本やりアンサーフォン。またもや会話する気がないロボット以下状態での繰り返し。それでもなお、しかしこういう石井交通局長の発言は…。

「あなたが得た情報に警察庁が何か言うことはしないということです」。

 警察庁は各都道府県警察を統括する立場だろうし、道交法のことだって解釈を提示・運用について答えるのが警察庁の仕事のハズ。分からないなら他部署に回すか、聞いてほしいのだが…特に最近話題となっている自転車のことでもあるし…と、こちらの希望を言う。

「他部署へはつながないことになっています。すべてあなたが得た情報で、それについて警察庁が何か言うことはありません」。

 これって“無能としか国民には思えない、しかし行政的には有能”な対応なのだろうか? あえて言わせてもらえば“木端役人”としては。少なくとも税金を払っている1国民の私には“役立たず”の“税金ドロボー”にしか感じないのだが。電話した私の質問に警察庁広報室は何も言わないのだから、この文に対しても何も言わない(言えない)だろう。疑問を持つ国民に、そんな“関係”で良いと行政は言うのだろうか。それって根本的に間違っていませんか。

 今は一国民:個人でも強力なブログという情報発信アイテムがある時代だ。各個人がこの問題で勝手放題の解釈発信をしていったら混乱を招くことは間違いないだろう…その時、聞いても何も答えない警察庁は流布された情報による混乱を何と弁明するのだろうか。弁明なんてしないで無視をするだけ?

 参考までにあなたのお名前を教えてほしい。

「警察庁広報室です」。

 マジで聞いている国民に対して、警察の公務員はこういう態度を通し続ける教育→一度甘く“下々”の要求に応えると“ヤツら”要求に際限ない…を受けているのか…。テレビドラマ「相棒」で時折垣間見える警察官僚の硬直化ってドラマ上だけではなく、本当のことなんですね!


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