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2012年4月27日
燃費とインジェクション
- Noah Sellen @ 12:40 PM
アクセル全閉の時でも、キャブ車だったらスロー系からチョロチョロとガソリンが流れ続けるから、アクセルオフの時には完全にガソリン供給をストップさせるインジェクションの方が燃費が良いに決まってる、という話を聞いたことがある。
それが真実かどうかはともかくとして、インジェクションはキャブレターに比べてより完全に近い効率的な燃焼状態を作り出せるという理由で、環境規制が厳しい最近は多く採用されているわけでしょう?
今のバイクは排ガス規制とか騒音規制が厳しくて、車検を通すにも触媒のついてないマフラーじゃ無理だったりとか、イロイロあるんですね。
でも最近よく疑問に思うのが最初の燃費の話。5月号のp277~「ワンタンク現行車ガイド」で乗ったCB1300SBですが、燃費がリッターあたり15~16ぐらいだったんですね…… そういうと「別に悪くないじゃん」という人も多いけれど、最近まで乗ってたGSF1200はリッター20走りましたよ?
このケースだけではなく、どうもインジェクションモデルになってから燃費が悪いような気がしてならない。いや、一部には新しいシングルのCBR250Rみたいに驚異的な燃費の車種もあるけれど、でも振り返ると250シングルなんて30キロ以上は昔から当たり前だったもんね。 最近気に入って使ってるXLR125R(当然キャブ車)はリッター37キロ以上を維持しています。
排ガスがキレイになったって、限りある化石燃料をガバガバ使ってたんじゃしょうがないじゃん……。「電気自動車は本当にエコなのか」の議論にも通じちゃうけどさ。
そこでNCシリーズ。700ccもあるのにリッター30以上走るらしいすよ! 良いじゃないですか、やっぱりバイクはエコな乗りものであるべきだと思うわけですよ僕は。しかもNCシリーズは製作過程でもエコに気を配ってて2012年にふさわしい、責任ある新機種だと思いますね。
ソフトバンクの社長が「紙禁止!」と言ったそうな。これだけスマートフォンやタブレットやパソコンが普及してるのに、何で紙の使用量が減らないのか! と鼻息荒い様子。
でもその気持ち、わかります。便利になってエコになったはずなのになぜか今まであったものが淘汰されず、コストも減るどころか上がってたりするんだ。ETCも近いものがあるなぁ。色々と割引が効くからBGを作ってる編集コストもかなり削減できてるはずなんだけど、どうも変化がないみたい。割り引かれてるからってたくさん高速を使っちゃうのかなぁ……?そうだとしたら見事に術中にはまってて腹立たしい。
それって燃費の話ともなんとなくリンクしてない? エコなハズなのにガソリン代がかさんでしょうがない、みたいな。
……ん? リンクしてないか??
(ノア)
2012年4月23日
泥んこあそび
- Noah Sellen @ 11:19 PM
「BGガレージ」のページでちょっとづついい状態になってきたXLR125R。
これでエンデューロレースに出よう、というのは誌面でも伝えたとおり。そのレースが昨日でした。誌面では「ハマちゃん」なんて呼んでるけど大先輩のマニアックハマヤさんは、CRFも持ってるのに僕と同じクラス(厳密には同じクラスではないけど、混走のクラス)に出るべくワザワザXR250で参戦。「オフはけっこう上手よ?」と言いふらすビッグマウスの僕を成敗するべくコツコツと準備していたのです。
で、昨日はがっつり雨でした。その先は想像にお任せします……
来月号で地獄絵と化したレースのレポートがあるのでお楽しみに。
せっかくきれいになってきたXLRはこんなことに…… 高圧洗浄2回やってもあらゆる所からドロが出続ける。ついでに車の中も高圧洗浄してやりましたよ!!
(ノア)
2012年4月20日
ナナハン学2
- Noah Sellen @ 8:54 PM
続くったら続くんですよ(笑)
そんなわけで(前ポスト参照)、ナナハンがいいんじゃないかと思ってきたわけです。
面白いのは25ページの「個人的にナナハンベスト5」です。これはね、みんな悩んで悩んで面白かった。一通り決めて書いた後に鈴木カメラマンに電話して「何にしました?」と聞くと「空冷GPZ750F。あとVFも入れたぜ!」「あ!俺も! しかも上位に!」。
はまやさんに電話したら「え!ノアも入れたの!? 俺も入れちゃったよ3位に。GPX750R!」なんて(笑) 市場では必ずしも人気が高くなくても、業界の人たちは「コイツが実はすごくいいんだよな」というのをココロの中に持っているみたいですね。そしてそれがけっこう共通してるから笑える。
僕は他にも3型カタナなんかが好きでね、前にも書いたけど角鉄フレーム車ってだいたい良いと思ってる。FZもいいよね、今回あまり触れられなかったけれど……
さらにはVFRとか入れたかったし、ホライゾンなんかもけっこう好き。鉄フレームのCBR600スモーキンジョーなんてあったら最高!(600はダメ?)
こう考えると普段から「けっこうイイヨなぁ」「出物があったら欲しいよな」と思ってるマシンってナナハンクラスが多いと思います。
そんな中で一応BG若手代表としては、最近のバイクも入れていかなきゃいけないなぁと思った次第。だからGSF750も入れたのだけど、そのほかに今はまた世界的にナナハンがキテルと感じさせる、水冷のハイパフォーマンスナナハンが存在するんですね。
それが5位に入れた水冷のZ750。これが極上にいい! BGでこれを1位に持ってきちゃうと周りの目がチョー冷ややかですので遠慮したけど、「あれ、いいバイクだよねぇ」ではなくて「欲しいぜ」で言えばこの水冷Z750なんですよしかもハーフカウル付きの「S」。
でたでた変態が。と思わないで~!
あのZ750って、水冷Z1000のボアダウンなんですね。ということはロングストローク化しているわけですよ。そうなると近代的なショートストローク・ローフリクション・ヤルキマンマンエンジンに、絶妙なまろやかさが加わってタマラなくおいしいのです。
しかも今のアルミフレームのではなくて、一つ前までの鉄フレームのヤツが、僕はより公道向けのしなやかさを持っているように感じるんだな。
スッゲー速いし快適だしカワサキらしい表情もあるし僕はカッコいいと思うし。これは買いだと思う。
海外では各メーカーが750ccクラスを展開してて、最近けっこう盛り上がってるんですね。ついつい「日本の道に最適」なんて言っちゃったりするけど、実は世界共通でけっこういいサイズだと認識されてるんじゃないかな。
エクストリームの人たちもちょっと前までは1000ccクラスだったけど、結局みんな600でやってるもんね。コントロールするという意味では、こういったミドルクラス(アッパーミドルとも言われている)が楽しく、かつ扱いやすいのかもしれません。
長くなっちゃった。 まだ続くよ~(笑)
(ノア)
2012年4月16日
BG新しい号が出てる!
- Noah Sellen @ 9:14 PM
そうです、待ってるとなかなかなのに、気を抜いてると新しい号が出てますよ!
今月号の巻頭特集は「ナナハン」
どうですか、みなさん。ナナハンってさ。
原稿に「僕は前からナナハンって言ってきた」と書きましたが、そんなのあとからだったらいくらでもいえるもんね。でもホントなんですよ、前からナナハンがいいじゃんと思ってましたし、機会があるたびに言ってきたと思います。やっと周りが追いついてきたな!(笑)
昔、CB750(RC42)の広告が「晴走雨読」というキャッチコピーでね、これがカッコいいと思った。晴れた日には爽やかにバイクに乗り、雨が降れば文化的な趣味を楽しむ。いいですね、大人の趣味だと思いました。
で、大人になったときにこのCB750に乗ろうと思ったら、なんと同じエンジンの元祖はCBX750Fってヤツで、しかもそっちはビッグバルブだったり6速ミッションだったりで全然スポーティじゃないですか! そういった背景もあってしばらくCBX750Fに乗って、テイストに出たりもしました。
CBXはその後手放すのだけど、他にも「イイナ」と思うのが大体ナナハンクラス。以前にBGで「第3世代ナナハン」とかいう特集を組んだ時、3型カタナの素晴らしさに惚れた。FZのパワーに惚れた。そしてGPX750Rのとんでもないハイパフォーマンスに完全にブットンダ。
いいなナナハン!と改めて思ったのはその時だったんじゃないかなぁ。誌面にも書いたけど、低回転は排気量なりで高回転に行くにつれて突き抜ける回転感があってね、明確なパワーバンドを6速ミッションを駆使しながら維持するのがたまらない快感だと思うし、それこそが直4エンジンの醍醐味じゃないかなぁと思うんだ。
話すと長いから、
今日はここまで!(赤プル風に)
(つづく・ノア)
2012年4月11日
カッコいいバイク
- Noah Sellen @ 9:18 PM
バイクのカスタムって難しい。
ミスターバイクBG誌は読者によるプライベートカスタムも積極的に掲載してきた歴史があって、プライベート改も大変にスンゴイのとか、独創的なのとか、色々あって面白い。
一方でショップカスタムで最近「お!」と思ったのって……なんだろうなぁ。それぞれが目指すスタイルが似ているようで、それを突き詰めていったという印象ですね。結果としてとても完成度の高いものが多くなって、昔みたいに「17インチ流用つけました!チェーンライン?シラネ」なんていうことはなくなりました。ユーザーとしては安心でいいですね。
一方で、画一化されちゃってるとも感じるのが残念。年末カスタム号の原稿を書きながら、もちろんみんなそれぞれちょっとづつ違うのだけど「おお! 新しいね~!!」ってのがなかなかない。
ちょっと前にアメリカで賞をとったカスタムハーレーはZカスタムで知られるTAVAX製。カスタムなんてやりつくされたはずのハーレーの世界でNo1になるんだからスゴイ。
国産絶版車でもそんな展開ないかしら……
写真は先日の走行会で見かけたCB750(RC42)カスタム。かっこいいじゃん! ありそうでなかったね、こういうの。特に難しいことはしてなさそうだから、敷居はあまり高くなく。マシンも最近のだからトラブルもなさそうで。ホイールは最初から17インチだからタイヤも選び放題でサーキット走行会もOK。うーん、なんだかハッとしましたね。カスタムの原点ってこういうことじゃなかったかな、と。
カフェスタイルってのはイイ。ヘンに悪ぶったイメージはないし、エンスージアストとしてマシンを愛しているようなイメージを持ちやすいと思う。
ちなみにヤフオクでジェイドをカフェレーサーにしたのが出てたな、ロングタンク&4本出しメガホンで。かっこいいすよマジで。
(ノア)
2012年4月6日
「質感」とは何か
- Noah Sellen @ 9:49 AM
僕が困った時にひくのは講談社の「日本語大辞典」という、厚さ約8センチの百科事典みたいな辞書です。それによると
質感:材質から受ける感じ
え? それだけっすか??
じゃ質感が高いとか質感が低いというのは、本当は「材質から受ける印象が良い(及び悪い)ということなのかな?
じゃあ僕が「質感高い」と感じるものはなんだろう。
その昔、パーツBGの取材でパウダーコートやさんに行って、その時見たパウダーコートが施されたフレームは「美しい」と思った。あれは「質感高い」だろうな。
スーパーフォア1300がインジェクションになったとき、僕は販売店でバイトしてたんだけど、みんながこぞって注目したのはスイングアームの、リアサスがくっつく部分。それまでの後付のステーが溶接でついてる方式じゃなくて、ステー部分がスイングアームと一体形成になってたんだな。
見比べると確かに「質感高い」と思った。
他にもバイクにまつわる色んな部品や商品を見ては「これは質感高い(美しい)」と思うことも多いし、反対に「これはちょっとチャチイ(質感低い)」と感じることもある。
で、本題ですが。
以前、副編集長安生さんとこの「質感高い・低い」件で議論になったのだけど、なんせ50代も半ばということもあってか「旧いものこそがイイ!」という意識が高い。そりゃ旧いものにも良さがあって、その商品が生まれた背景やその商品が過ごしてきた時代背景を楽しむのは大切ですよ。かつそういった過去を大切にする心が工業製品を大切に、そして日本の技術を誇りに感じるきっかけになると思うし、そんなスピリチュアルともいえる領域を実は強く意識しているのがBGなのです(俺だけか!?)。
だけどね、だからといって最近のものを悪く言うのはいけないよな。
確かそのときは新しめのモデルのプラスチックのフロントフェンダーをつかまえて「質感が低い!!」と切り捨てたんですよ。ちょっと待とうぜ! だって今、フェンダーは基本プラスチックじゃん!! いつの話をしてんですか! と議論というかむしろ口論になりました。
じゃあ「質感高い」とは何かと突き詰めていったら、基準はなくて「自分がどう感じるか」だということにたどり着きました。そりゃそうだよね、カッコいい、かっこ悪いと同じで自分の基準でしかない。
だからプラスチックのフェンダーが当たり前の世代の僕からすれば、そんなの全然「質感低く」ない。だから切り捨てられてムカとしたわけだけど、まぁ安生さんは普段から心ない暴言を吐きまくる人だからあんまり気にしちゃいけない(笑)
安生さんの「質感高い」を色々聞いていった所、結論としては「質感高い=鉄」というだけのことであることに気づきました(笑) 鉄のフェンダーやメッキの部品、アルミ削り出しのなにか…… こういうのがいいんだって。そうかー、じゃ行き着くところハーレーじゃんすか、なんつって話は終わったんですけどね。
その話はまーいーや。
写真は新しいスーパーカブ110のチェーンカバーです。以前のスーパーカブ110はプラスチックのチェーンカバーだったんですね。日本で作るにはその方が低コストだったのだろうし、なんてったって軽いし錆びないし。こりゃいいじゃん、と僕は思ったのだけど、先の一件があってから「鉄じゃないもの=チャチイ」という安生さんの図式が頭に刷り込まれていたので「安生さんにはナイショにしておこう」と思ったのを覚えています。
ところが新しいスーパーカブは鉄に戻ってんじゃん!! 生産が中国に移って、あちらではプラスチックよりも鉄の方が入手及び加工がしやすいとか、安いとかあるんでしょうね。鉄の方がプラスチックよりは再利用率が良さそう、という意味ではいい選択肢だと思う。そもそも軽量さを最重要項目とするバイクでもないし。
でもそんな技術的なことに思いを巡らせるより先に思ったのは
「安生さん喜ぶぞ!(笑)」
だった。
鉄ですよ!どうすか、安生さん。「質感」の方は (笑)
(ノア)
2012年4月2日
カドヤに2連敗
- Noah Sellen @ 11:03 PM
先日、筑波サーキットのコース1000で走行会に参加してきました。
ボンゴの陰に隠れてる怪しい松井氏に誘われた、ブルドッガータゴスの走行会だったのですが、去年のもて耐に誘ってくれたみんなが来てて(左のTRXは監督でした)、スンゴイ強風だったけどワイワイ楽しくできました。
筑波のコース1000はエイプ50で走ったことしかなくて、初めて大きなバイク(つっても400ccのZX-4ですが)で走ったら楽しい楽しい! 排気量に関わらず、という意味では本コースよりもこっちの方が楽しめそうでした。4月21日の絶版車復活祭が楽しみですね。
現地でブースも出てて、その中の一つがカドヤさん。深野専務がいたのですが、なんと自分も走る気満々でGSX-R1100油冷を持ち込んでました。
この専務に、実は以前にオフロードに誘ってもらったことがあって、いやというほどブッちぎられたのであります。よーし、ロードだったら負けるわけにゃいかねーぜ!あの時の借りは返させていただきますよ! っつて気合を入れたのですが、専務のタイムを見ていると常に僕の1秒先。次のセッションで詰めても、その次でまた離される……。ムキー! スッゲー上手っすね~!! なんて言っても「イヤイヤイヤイヤ(笑)GSX-R速いっす!」なんつってあくまでフレンドリー&謙遜なんですね~。見習わなくては。
これで僕は晴れて2連敗。いや、2惨敗。
バイクウェアを作ってる会社の専務が自ら走り回り、そして腕もたつんだからカッコいい。そんなカドヤを応援したくなるわけっすよ。 (ノア)
PS: ちなみに専務が手に持ってるのはキリンのモヒのヘルメットのレプリカ。カドヤで受注生産してるらしいです。http://kadoya1935tokyo.blog71.fc2.com/blog-entry-133.html