編集部ブログ 勝島部屋から

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2014年6月27日 

メーター読みこそ真実!

- Noah Sellen @ 9:19 AM

写真はCBR1000RRのしかもSPのメーターです。

かっちょいーなー!!

こういった頂点スポーツモデルのメーターは、ちょっと前のモトGPマシンみたいになってますよ、最近は。

 

それとは別に。

スピードについてね、どうも実速にこだわる人が最近増えているように思って。

多分ナビとかスマホとかのGPSで、スピードメーターより低い実際のスピードを知ることが多くなったんでしょうね。

 

その昔ブラックバードやハヤブサで「300キロ出るか!」なんてやってた時は、雑誌企画でも「メーターではとっくに300を超えてるのに、スピードガンで計るとなかなか超えない」なんてやってたのを覚えています。

 

でもさ、メーターの速度が本当の速度ってことで良くないかい? 別に普段から最高速付近を走るわけにはいかないんだし、実際の速度よりも「出した感」の方が大切なんじゃないかって思ったりするんです。

 

最近、スズキのVストローム1000が発売されました。前のVストローム1000と比べても、今の650と比べてもなかなかカッコ良い! 機会があれば乗ってみて下さいな。スズキのVストローム1000サイトの動画に僕も登場しているのでそれも良かったら見てね(←宣伝)。

 

で、自分では650を所有してるし、1000はその動画なんかでちょっと関わらせていただいたこともあって、テストコースで乗ったりする機会もあったわけです。

 

650の輸出仕様は国内とほとんど変わらなくてリミッターがついてないだけなんだけど、あんなに体が起きたポジションなのにそのまま190キロぐらいまでは出ます。そこから先はちょっと伏せたりして、ゆっくりとまだ増速して僕が確認したのでメーター214キロが最高。

 

対する1000(こちらも輸出仕様のリミッターなし)は200までスグだけど、そこから先は徐々に加速が鈍って、メーター223まで確認したと思う。

 

なんだよー、650とあんまり変わらないじゃーん! と650オーナーとしては嬉々としてスズキの方に申し上げたら、「650は200を超えてからのメーター誤差がかなりありますよ。1000は200を超えてもほとんど誤差ありませんが」ですって。

 

やめてー! そんなこと言わないで! せっかくいい気になってたのに(笑)。

 

そんなことは知らない方が幸せだったわけですよ(笑)。

実速では200も出てなくても、

「俺の650、214キロでるもんね」

と思っておきたかった。

 

真実は知らない方が幸せだったりも……。

 

ちなみにメーター誤差はスピードが上がるほどに大きくなりますので、公道で走ってる速度域では正確(と必ずしも言わないけれど目安として十分)な表示になってます。

 

そもそもメーターはちょっと甘いぐらいが安全でしょ。高速道路100キロだと思ってたら、実際は94キロぐらいしか出てないんだったら、免許も命もマージンが生まれるってもんです。

 

さらに言えばね、最近はメーターがデジタルじゃないですか。

あれも「出した感」で言えばちょっと物足りない。

 

その昔CBX750Fで筑波TOTを走ってた時、2ヘアから立ち上がって最終の手前でスピードメーターが180を振り切ってるのを見た時には興奮したね!

メーターを振り切る! これは気持ちのいいことですよ。だからデジタルも良いけれど、あえてそのバイクの最高速よりちょっと少ない所で終わってるアナログスピードメーターに人情味があるような気がします。

だってさ、180を振り切った後は自分でいくらでも尾ひれ背びれを付けたらいいんだもん。

「180を振り切って真下ぐらいまで行ってたから、うーん、220ぐらいかな!」なんてフカしてるぐらいが楽しくないかい??

 

ということで、今日からメーター読みが本当の速度、ってことに決めましょう! GPSなんかで真実を知っちゃうと寂しくなることがあるよ(笑)

 

(公道で無理は禁物ですよ・ノア)

2014年6月13日 

CTX700!!

- Noah Sellen @ 10:26 PM

 

ミスター・バイクBGにて、カタナに関する様々なことを書き連ねるコラムの長期連載をしている大野団長をご存知の方、は、だいぶBGを読み込んでるんだろうなぁ。

ご存じない方のために簡単に言いますと、むかーしはBG誌面にもよく登場し、若い腕自慢的な、え? そんな言い方したら失礼? いやすみません、当時のことは僕もあんまり知らないんですけどね。

 

僕がBGに関わるようになった時にはすでに「カタナの人」で、テイストとかに出ててさ、すでにショップも持ってたから全てにおいてとってもしっかりしているお方で、僕がいろんな適当な整備をしてたりすると怒られたり、軽い気持ちでヘラヘラとレースに参戦するとやっぱり怒られたり、ちょっとしたカミナリオヤジ的な、そんなお方。…で合ってるのかなぁ(笑)

 

ともかく、この大野団長は「おらぁ!」とか「くるぅあぁ!」とか「オス!」とか「テメコノヤロ!」とか、そういったイメージの人で、だからこそ団長なんでしょう。サーキットでのバイクの乗り方もなかなか強引で、「スムーズ」とか「セルフステア」とかそういう概念が吹っ飛ぶパワフルライディング。いやいや、いい意味で(??)、ですよ。

 

そんな大野団長からお電話。

 

「おおぅ! ノアぁ! おめちゃんとメシ食ってっかぁ!?!?!? がははは! ところでよぉ、館山にメシ食いに行くんだけどよぉ、CTX700ってすげーよさそうじゃねぇか!?」

 

うぷぷ(笑) あの大野団長がCTXかぁ!

 

「最高っすよ!」 と即答。

 

「だぁるぅおおおぉ!! やっぱりな! あれは良いと思ったんだ! やっぱよ、趣味の絶版車を持ってるんなら2台目は新車だな! おう!」 

 

…と切られた。

 

ふふふ、面白い。サーキットではあんな激烈ライディングなのに、確か以前も公道ではマジェスティかなんかに乗ってたなぁ。

サーキットで存分にスピードは出すから、公道までシャカリキに飛ばさなくていいんだよ、と言ってたっけ。

 

で、改めてCTX。

これがあんまり街で見ないんだ……。

実はすっごくいいバイクなんですよ。プレス向け試乗会の後にインプレを書いた時にも同じ表現をしたけれど、NCエンジンここに極まれり! といった感じ。

最初は普通のスポーツモデルであるNCシリーズに搭載されたこのエンジンは、ディーゼルターボみたいに低回転がとても力強い代わりに高回転域は回らない設計。これに違和感を覚える人はやっぱり少なからずいたりして。

個人的にはそんなに嫌じゃなくて、公道では本当に想像以上に速いしスッゲー燃費良いし、ラゲッジスペースあるし「いいじゃない!」と思ってはいたけれど、サーキット走行会とかにもっていって楽しい類のバイクではないし、ま、パキーン!とぶっ飛んでいく突き抜け感というか、そういう感覚は確かに少ないもののどちらかというと好きな方。

 

ところがCTXになるとこのエンジンの良いトコロばかりを感じることができるんですよ。足を投げ出すクルーザースタイルだからか、低回転モリモリエンジンが凄く「らしい」し、クルーザースタイルにもかかわらず意外に高いレベルでスポーツもできちゃう。ブレーキもよく効くし、そして何より快適。

 

大野団長に即答した「最高っすよ!」は、本心です。

普段はサーキットで暴力的な乗り方をしている人が、週末にはタンデムでツーリング&ランチ、なんていうにはこの上ないでしょう。それでいてクルーザーモデルに見られることもある、操る楽しさの犠牲がCTXでは、ない。

 

 

NM4という目を引くモデルが出ちゃったこともあって、もともと目立ってなかったCTXはさらに隠れちゃったけれど、こういうバイクに乗ることで幸せなバイクライフが開ける人はけっこういるように思います。大野団長には本当に買ってほしい。そしてBG誌面で「すげーイイ新車、買い増した」と報告してほしいなぁ!

 

 

 

(ノア)

 

2014年6月8日 

タイヤは新品に限る! mrbikeBGブログ

- Noah Sellen @ 6:30 PM

 

 

お久しぶり過ぎて申し訳ない。

 

実は携帯をスマホからガラケーに戻したんです。

 

これがね、ライフスタイルがガラッと変わっちゃった。以前はちょっとした時間の隙間に知らずにインターネットを見てたんですねぇ…。別に何を調べるってわけじゃないけれど、誰かのブログを見てたり、SNSを見てたり、そしてこのWEBミスターバイクを見てたり。

 

で、何かとWEBミスターバイクを見ていると、「そうだ、更新しないと」とか「こんなネタを書きたい!」と思ったもんだけど、見ないんだからそういった感情とも疎遠になっちゃうわけです。不思議なもんですね。でもね、ガラケーに戻してなんだか解放された気分でもあるんです。結構スッキリしてます、実は。

 

さて、今日は絶版当時物について。

 

ミスターバイクBGでは皆さんご存知の通り、絶版車を中心に扱っています。もともとは中古車雑誌だったんだから別に70年代とか80年代ばかりに力を入れることもなかったんだけど、そういう方面の記事をやってるうちに読者の皆さんもね、そういった方向に定着するわけで。んでバイクだけじゃなくて様々なパーツも当時のものを大切にしたりするわけです。 

 

先日は東京へアクセスする大動脈幹線道路で、ミスターバイクBGで良く取り上げる80年代前半のバイクが事故してるのを見てしまいました。これがなかなか複雑な気持ちにさせられてねぇ。

 

ライダーは50代ぐらいの人だったかな、何にぶつかったのか、交差点の真ん中で大の字になってノビてました。

 

で、彼がかぶってたのがけっこう古いヘルメット…。それが後頭部から側頭部にかけて大きく削れてるんだ。それだけぶつければそりゃ気も失うな、ってぐらいのダメージ。ヘルメットだけは当時モンはダメよ、と強く思いながら、その交差点の交通整理を手伝って、落ち着いたらその場を離れました。

 

後から、ヘルメットだけじゃなくて当時物じゃマズいパーツはかなり多いな、と思いました。例えばタイヤ。BGで人気のような絶版車を買ったら、まぁだいたいは古いタイヤがついてますね。これ、ダメよ。マジで。絶版車に限らず中古車を買うときはもう、基本的にタイヤは新品にした方がいい。以前にあるホンダドリーム店で、スタッフさんのこだわりで中古車は全て新品タイヤをつけて販売してるお店がありました。タイヤって高いからね、コスト的にかなり厳しいとは思うけれど、それが最大の安全だと信じて実行している店員さんに惚れましたね僕は。何はなくともタイヤです。

 

後はブレーキパッドとかもしかり。昔のバイクは止まらないのが普通とか、自分は効かないブレーキに慣れてるから大丈夫とか、そんなのは通用しません。だってさ、サーキットならともかく、他の交通がワンワン走ってる幹線道路では2014年の常識が存在するわけですよ。

今や車はABSなんて当たり前、中には追突しないように自動的にブレーキまでかけてくれちゃうのだってある。そんな中で30年前の性能のブレーキで走ってるのは、現在の動力性能、現在の制動力が当たり前だと思ってるドライバーが多数なわけだから、周りの思ってる常識とズレがあるわけです。ブレーキの効きがかなり甘いバイクが走ってるなんていう意識はないわけだ。だから割り込まれたり、対向車が右折してきたりもする。「このタイミングなら避けれるでしょ・止まれるでしょ」という感覚で。

 

いざ事故が起きたら相手が悪い場合も多いでしょうけど、大きな交差点でノビてたあの人を思い出すと、いざ事故が起きて死んじゃったらモトモコモもないと思ったわけです。

 

そんなわけで。

とりあえずタイヤは絶対フレッシュなものを履くことを強くお勧めします。BGで人気の絶版車の多くはバイアス時代だから値段もそんなに高くないし、別にそんなにハイグリップじゃなくてもいいじゃない。バイクで一番大切な部品ですよタイヤは。

そしてブレーキね。最近の良く効くパッドを使って、あとはマスターシリンダーを交換すると夢のように効くようになることも多いです。「旧いバイクはブレーキ効かなくて普通」なんて思わずに、安全のために徹底整備と必要に応じて近代パーツを投入するといいでしょう。

他にもオイルとかブレーキフルードとか冷却水とか、そういった液体物は当時物禁止!

 

そしてヘルメット。

安全すぎるってことはないから願わくば最高級品をかぶるに越したことはないけれど、とはいっても高級ヘルメットはかなり値が張ることもあって簡単にはいかないかもしれない。でも例えばMFJ公認をとってるとか、スネル規格通ってるとか、そういうワンランク上のものを選びたいですね。SGのステッカーが貼ってあるから大丈夫なんつってホームセンターの安物をかぶるのはちょっと怖いですよ…。命はプライスレスだからね。

 

写真は先日入手したCBR400RRにつけるタイヤを検討しに、レーシングマックス府中店に行った時のもの。本当はダンロップの新作α13を履きたかったのだけど、財布との相談で安くなってたα12を購入することに。性能的にはα13が出た今、一つ前のものだけど、新品という安心感は絶大。もともとついてたミシュランもまだまだ溝はあったけど、バイクを買ったらタイヤは迷わず新品交換だよ!

 

…なんだかダラダラになっちゃったな。

とにかくこれからのシーズンを皆さんに楽しく・安全にバイクに乗ってほしいわけですよ! 内装が古くなってポロポロ剥がれてくるようなヘルメットは論外ですよ!

 

(ノア)