編集部ブログ 勝島部屋から

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2015年6月21日 

予想外に高い純正部品GP

- Noah Sellen @ 9:17 PM

先日たまたま手にとったヤマルーブのカタログを見ると、「ヤマルーブFX」ってオイルがあることに初めて気づきました。

このオイル、なんと車種限定オイルらしく、高回転4気筒のためにラインナップされているらしいです。対象機種はXJR400R、XJR400S、XJR400、FZR400RR、FZR400R、FZR400、FZR250R、FZX250ジール、FZ250と書いてあります。高回転型4気筒車向けというわけですが、どれもいまや現行ではないのにこのオイルがあることに驚きました。ていうか、前からありました?? でもじゃあ高回転域に良いはずだと思いがちですが、JASO規格がMBだからMA指定のバイクに入れるとクラッチ滑りとか怖いですね……。「指定」ってぐらいですから、けっこうピンポイントな性能が与えられているのでしょう。

 

オイルは基本的にメーカー純正のものを使う僕ですが、安売りしていたりするとたまに社外品にも目移りしてます。でも社外オイルって選ぶのがすごく難しくありません? どれも「ウチのはイイっすよ!」「フリクション少ないっす」「せん断に強いっす」「エンジン守りまっす」とか謳ってますけど、もうちょっとわかりやすければいいのにな、と。

 

例えば:

「このオイルは純正オイルとほぼ同等の性能ですけど、冬場の始動時も確実にエンジンを保護する特長を持ってます」とか、

「純正に比べると短いスパンで交換した方がいいですけど、入れて1000キロはめちゃくちゃに気持ちいいですよ」とか、

「性能面では普通ですが、旧車に入れてもクラッチやセルのワンウェイが滑りにくくて安心して使えますよ」とか、

「ミッションがスコスコ入るような添加剤入れてますよ」とか。

 

バイクに乗ってればやっぱり漠然と何か性能を向上させたいなぁと思っているわけだし、オイルを換える時に何か気にかかってることがちょっとでも解消するなら、そのブランドを選ぶと思うんですよ。

僕はVストローム650に乗ってますが、出力的な性能は特に求めてませんし、実用的なバイクですから高回転がギュンギュン回らなくてもいいのですが、ミッションのタッチはもう少し向上してもいいかなと思ってますので、そこを狙ったオイルがあったら迷わず入れてみたいです。

何かオススメあったら教えて下さい。

 

さて、写真は89年式ぐらいのセロー(父所有)なのですが、フォークブーツがカビカビ&部分的にヒビは入り始めていたので、新品にしようとなじみのバイク屋さんに値段も確認せずに気軽に注文したのです。届いてみたらなんと、片方で7000円近くするというじゃないか! 左右で1万4000円弱。父もびっくりしてましたが、あまりの高さにバイクショップも申し訳なくなって、畑からとってきた大根を付けてくれましたとさ(笑)。

 

いやぁ、フォークブーツで1万4000円とられたらさすがにちょっと、ビックリしますでしょう!? 絶版になって久しいバイクの部品は頼んでみると驚くほどの価格上昇がされている場合がありますが、こういった消耗部品でも気を付けなければいけませんね。きっと現行セローのフォークブーツだったらそんなにしないのでしょう。絶版車アルアルかと思いますが、注文の際には値段の確認を!(笑)

 

(ノア)

2015年6月8日 

6月号を振り返って

- Noah Sellen @ 8:53 PM

 

実はすでに7月号の編集も終わっているのですが、7月号が出ちゃう前に6月号の復習というか、ちょっとカスタムバイクで思ったことを書いてみたりして。

 

以前の投稿でカスタムについてちょっと追記しようか、と書いたから、それです。

 

今回の試乗で目からウロコ的な体験だったのはCBX1000の試乗かな!

今までもCBXは幾度となく乗ってきたし、ちょっとイジってあるようなのも経験がありますが、総じて思うことは「フレームが弱いのではないか??」ということでした。吊り下げ式であんなに大きなエンジンがぶら下がってるんだから、たぶん視覚的な思い込みもあるんでしょうね。でもグイグイ攻めるほどに、全体的にユラユラしているイメージはぬぐえず、CBXは高いレベルのスポーツ性を求めるバイクではないのではないかな、と思っていたわけです。

ところが今回乗ったやつ!全然ユラユラなんてしないんだ。びっくりしちゃいましたよ。かなり積極的に走らせても大丈夫で、CBXさん今までごめんなさい的な気持ちになりました。へー! CBXってこんな風にもなるんだ!という体験でした。

 

その後、今度は同じショップさんのCB900Fにも試乗できました。こちらはちょっとのフレーム補強と、あとは前後の17インチ化。これもまた、改造車にありがちなネガな部分がまるで感じられず本当に楽しく乗れた。なんでだろうと思うと、ビルダーさんは「ディメンションと、あとはフォークの剛性でしょう」と言うのだけど、じゃあ今まではバッチリなディメンションなカスタム車に乗れなかったってこと?? まさかね。他にも秘密があると思うなぁ。

 

「カスタム車にありがちなネガな部分」なんて簡単に書いたけど、それは人によってさまざまだから一概に言えないものの、僕としては以下のものが気にしている所。

 

①フレーム補強、これね、最近は少なくなりました。エンジンのチューニングもそうですが流行り廃りがありますね。一昔前は面研で圧縮を上げるのってとても一般的だったけれど、最近は壊れるからってやりたがらないところが増えました。フレーム補強も同様で、最近は補強はナシでレイダウンだけする、なんていう話も良く聞きます。

ガチガチに補強されているフレームは、乗ってもやっぱりわかるもんでして、なんだか鉄のしなやかさが阻害されちゃったりするんです。レースとか、そういった単一使用目的ならいいと思いますが、オールラウンドに使いたいバイクをガチガチに補強入れちゃうと、ある場面ではとても良くなっても、基本姿勢であるステム位置の高さやステムの長さなんかは変わらないわけだから、そのバイクのもつ本来のファジーさや、悪く言えば弱さ的な部分がかえって見えてきちゃうことだってあると感じています。だから、個人的にはフレーム補強は好みに合わせてちょっとだけ入れるぶんにはいいけれど、「補強○○箇所だぜ」と自慢するのはちょっとすでに旧世代的かなぁというイメージですね。

 

②フォークがね、今回は43φという太いのがついてて、かつ17インチ化に伴ってトレール量を調整するためオフセットが少なくなっているのだけど、これはイイんですよ。ハンドリング的には良いんですが、絶対的にハンドル切れ角が少なくなる!これも先ほどのこと一緒でサーキットとかね、そういった限定した使い方なら何の問題もないのだけど、公道ではUターンもあれば渋滞もあるしガレージからの出し入れだってあるじゃない。ハンドル切れ角が少ないのは、実はけっこう困るんですよ。ところが今回試乗したCBXCB-F共にハンドル切れ角バッチリ。超高ポイント!

 

③あと細かい所ね。サイドスタンドが出しにくいとか、アクセルが重いとか、ミッションの節度が悪いとか、どうもカスタムバイクってそういうところがあるように感じることが多いです。パワーとかそういった性能部分が向上できていればそれでいいじゃないかというのは、うん、公道を走るバイクである以上は間違ってるでしょう。使い勝手の部分で純正以下となるのはやっぱり危ないわけで、色んな素晴らしいパーツや技術がある現在のカスタムシーンにおいては必ず純正以上のクオリティを求めるべきだと思いますね、個人的には。

 

そんなわけで、久しぶりに乗ったカスタム車がどれも良くできた車両で、楽しい巻頭特集となりました。ちゃんとわかっているお店で、見栄を張らずに自分の本当に求めている方向へとカスタムをしてもらえれば、あなたのバイクはとっても気持ちの良い乗り物へと進化するでしょう。そんなワクワクを思い出した特集でした。

 

7月号の発売ももうすぐです。よろしくお願いしますね!  (ノア)