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添乗員ヨッティのバイクツアー裏レポート その20「亜熱帯南国の台湾に冷たい雨が降るの巻」



世界各地でバイクツーリングの旅を催行する道祖神
たまには、ずーっと悪天候……ということもあったりします
それでも、みなさんが笑顔で旅を締めくくれますようにと
添乗員は、旅の楽しみを見つけようとがんばります
そして、その経験を次の旅につなげるのです
道祖神とはそんな旅行会社です

 台湾といえば南国。北回帰線を越えて椰子の木が生い茂る亜熱帯の世界へ突入。3月とはいえ、最南端のビーチでは早くも水着のギャルたちがたくさんいる・・・はずだった。だが、しかーし。今年の台湾は寒かった。今年は暖冬のはずでは? とんでもない。なんと今年の冬の台北市内では雪が積もったそうだ。異常気象はこの台湾でも流行していたのだった。

 今回のツアーのタイトルは「ぐるっと台湾一周 湯巡り紀行8日間」。まったくバイクツアーらしくないが、その名の通り各地の温泉を楽しみながら、台湾最南端まで足をのばし、島を一周する。3年前、今回のルートとほぼ同じルートで同じ3月にツアーを実施したが、そのときは南の国を感じるリゾートな旅を楽しんだ。今回もギラギラした太陽の下、南国チックなツーリングができるものと期待していた。

 だが、しかし。出発前に天気予報を見るとずっと雨である。気温も日本の冬みたいだ。成田空港でお客様とご対面。添乗員が天気についての説明をするまでもない。いまどきのお客様はすでにインターネットで天気予報をチェック済みである。「ま、しょーがないよねー」という感じで成田を飛び立った。で、台北に到着したら本当に初日から雨だった。この日の夕食は夜市で食べ歩き・・・という計画は早くも崩れ落ちる。ホテル近くのラーメン屋が初日のディナーとなる。

 でも、ツーリングが始まる朝は雨も止み、普通にツアースタート。淡々と1日目の宿泊地へ。翌日は阿里山山岳道路。天気がよければ「ニイタカヤマノボレ」で有名な台湾最高峰、玉山も見えるはず。「明日は晴れるといいな~」と言って眠りに就く。夜中、雷の光と音で目が覚める。よりによって豪雨の雷雨。これはマズイ。標高2000m以上の林道みたいな道路は土砂崩れの可能性もある。朝になると雨は止んでいたが、周辺は真っ白な霧に覆われていた。これではワインディングなんて走れない。濃霧の山をソロソロと降りて、別ルートで目的地へ向かう。

 そうそう、「湯巡り紀行」なのだから温泉についても語らねばらない。海外の温泉といえば水着を着て入る温水プールスタイルが普通だが、ここは日本文化が色濃く残る台湾。日本式の素っ裸で入る共同湯も多く存在する。台湾の温泉宿は部屋の湯船にも温泉が出るのだが、好奇心旺盛な我々はあえて町の共同湯の冒険に出かけた。果たしてそこは、まさに「男!」な世界だった。一糸まとわぬ男の集団が、通勤ラッシュのような湯船にぎゅうぎゅう詰めで、10分も20分も湯につかって耐えている。まるで運動部の合宿所のような空気だった。


1 毎朝、カッパを着て出撃。温泉マークの宿がいいでしょ?
毎朝、カッパを着て出撃。温泉マークの宿がいいでしょ?。

2南国チックな秘境温泉
南国チックな秘境温泉。

3夜の温泉街
夜の温泉街。

4礁渓温泉の足湯は大人気
礁渓温泉の足湯は大人気。

05看板に南国を感じる最南端の町、墾丁
看板に南国を感じる最南端の町、墾丁。

 そして旅の後半。あと少しで本日の目的地、礁渓温泉に着くというとき、名も知らない大きなお寺の前を通りかかった。あまりに立派なお寺だったので、ちょっと止まってお参りしてみた。そのとき、夕日が差し込み、金色の本堂がギラギラと光った。おお! ツアーに出て6日目、初めて夕日を見たぜ! 参加者一同、感動。よし、明日の最終日はきっと晴れるに違いない。が、翌朝はまたしても雨だった。終わってみれば、8日間のツアー中、太陽を見たのは1時間か2時間だったかも。そんな中でもお客様たちはツアーを楽しんでくれたのだった。感謝、多謝。


6最南端付近、さみしいビーチ

7添乗員の相棒はR-15ケニーカラー
最南端付近、さみしいビーチ。 添乗員の相棒はR-15ケニーカラー。

8田舎にいるおじいさんは普通に日本語を話します

9町の雑踏の中を列車が走る
田舎にいるおじいさんは普通に日本語を話します。 町の雑踏の中を列車が走る。

10一瞬、青空が!そして太陽はすぐ雲の中へ
一瞬、青空が!そして太陽はすぐ雲の中へ。

 客観的にみれば悲惨そのものだった今回の台湾ツアー。でもなんとなく満足していただけたようだ。それはなぜか? それはなんと言っても、台湾の日本人に対する「おもてなし」があったからに違いない。田舎で道に迷っていると「どこ行くの? 花蓮はあっち、こっちに行くと台東だよ」と普通に自然な日本語で話しかけてくれる。台湾の田舎では、そこそこ年齢のある方は、普通に日本語を話すのだ。これは台北だけをちょっと見るだけの弾丸ツアーでは決して味わえない感動だ。そしてもちろん、台湾料理は何を食べても美味しい。どんな悲惨な旅でも、ご飯と風呂さえ満足できれば、楽しい旅になるものだ。寒いツーリングだったからこそ、各地での温泉がより一層、暖かく感じられたのかもしれない。

 台湾ツーリングでは果てしなく続く地平線や壮大な絶景はあまり期待できない。どちらかというと、日本みたいだ。いや、日本が無くしてしまったものがこの国にはまだ残っている。ちょっと懐かしい雰囲気になるのはそのせいだろう。この国を走っていると、ほっこりするのだ。


11花蓮からは断崖絶壁の道が続く
花蓮からは断崖絶壁の道が続く。

12夕日に照らされて黄金に光るお寺

1313たまには屋台も。何を食べても美味しい。
夕日に照らされて黄金に光るお寺。 たまには屋台も。何を食べても美味しい。

14チキンです

15豚です
チキンです。 豚です。

16牛です

1313たまには17魚の鍋です。
牛です。 魚の鍋です。

1818牡蠣の天ぷらです

1919野菜です
牡蠣の天ぷらです。 野菜です。

20台湾ビール
台湾ビールです。

 大陸的な絶景を求めるだけが海外ツーリングではない。日本が忘れてしまったもの、日本が捨ててしまった風景を大事にしている国がある。ちょっと違う視点で風景を見つめることができる、それが台湾の旅。今年の冬には、3~4日くらいの台湾プチ・ツーリングの旅も企画してみようかと考え中です。台湾鉄道の旅もやってます!





***2016年度 パンフレット完成しました!***




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