2012年2月28日 

■今月号を振り返る2

p131

マニアックバイクコレクションって、とんでもない大人気企画なんですよ。人気がありすぎて連載とは別に本が出て、その本がまたバカ売れしたんだからいかにみんなマニアックなバイクが好きかってコトがわかるでしょう。

で、今月はスペイシーです。

正直僕はあんまり良く知らなかったんだけど「どうも見たことがあるな」と思ってたらタイムリーにこんな写真を見つけました。

 

 

たしかずいぶん前に、もてぎの「Hondaコレクションホール」で「えっ、水冷スか!」と撮った写真なんですね。

そっかー、なるほどマニアックだ。ちなみに135ページではソレックスが載ってますが、8年ぐらい前にフランスに行った時にはまだまだ現役でバンバン走ってましたよ、元祖ソレックスが。マニアックといえば「サイクルマスター」を入れて欲しかったなぁ僕としては。

これは1950年に出てるから、p134のホンダカブF型よりも前ということになりますね(写真は1954年型)。構想は1948年ごろからあって、日本同様に戦後の交通手段が必要だったイギリスで活躍したわけです。買えるのは後輪と一体型となったエンジンで、持っている自転車の後輪と入れ替えるという装着方法です。F型と同じですね。白いタンクや下から伸びるマフラーなど、ホンダは少なからずこれにインスパイアされていることでしょう。

でもこのサイクルマスター、すぐにチェーンが外れてみたり壊れてみたりと面白い逸話が絶えません。

僕の祖父はなかなかの人物で、このサイクルマスターでマン島に出かけ、仲間と二人で当時のマウンテンコースを走りきりました。そのタイムは休憩、お弁当、昼寝、紅茶ブレイク、外れたチェーンの付け直しなどを含めて11時間23分だったと思います。

今のマン島のレーサーは約18分だったかな?で回ってくるわけですが、祖父は「僕はサイクルマスターでのマン島記録保持者だ」と言っていました。それは他にサイクルマスターでそんな冒険を犯す人がいなかったからでしかないわけですが、それだけトラブル多きマシンだったということでしょう。祖父の代から「バカだねー(笑)」と人に言われたかったようです、セレン家は。

ちなみに僕はMVX250Fでのもてぎフルコース記録保持者だと思っています。タイムは確か2分38秒かなんかでしたが、他にあそこをMVXで走った人はいないでしょう。たぶん。いたら教えてください(笑)             (ノア)