本田宗一郎杯Honda エコ マイレッジ チャレンジ2014 第34回 全国大会究極の効率を追い求め、今年も熱戦繰り広げられる

Honda エコ マイレッジ チャレンジ

 30年以上の歴史(第1回は1981年)を誇り、社会的にも広く認知された燃費競技。鈴鹿、桶川、日本自動車研究所(谷田部)と大会会場は移り変わり、第17回(1997年)大会より舞台はツインリンクもてぎに。“ホンダ エコノパワー燃費競技大会”の大会名は、第30回(2010年)を機に“Honda エコ マイレッジ チャレンジ”に改められた。

 そして第34回を迎えた今年も、スーパースピードウェイのオーバルコースを舞台に、中学生から社会人、海外からのエントラントによって“静か”ながら熱い戦いが行われた。

 ホンダ製4ストローク50ccエンジンを使った車両で好燃費を目指す、というのが基本ルールだが、ニューチャレンジクラスは同じホンダ製でも50cc以上150cc以下の4ストロークエンジンをベースとするため学生、一般を問わず参加でき 、タイやベトナム、中国といった海外からのエントリーも多い。

 尚、スーパーカブやモンキー、エイプ、はたまたスクーターのDioといったホンダ製4ストローク50ccエンジンを搭載した車両で気軽に参加できるクラスは、昨年までの「市販車クラス」から今年から「二輪車クラス」に名称が改められている。

 MotoGPやF1とは速さこそ異なるものの、“究極”を求める姿はエコ マイレッジ チャレンジも共通。しかも、そんな世界に中学生から飛び込むことができるというのも面白い。この大会、とてつもなく製作費用がかかっていそうなものから、そうでないものまで、各チームのアイデアが詰め込まれた参加マシンを見ているだけでも楽しい。



お馴染みの光景、大会名誉会長である本田技研の伊東社長が大会スタートの旗振り。毎年、エコ マイレッジ チャレンジ全国大会を楽しみにしているそうです


各チームのアイデアが詰め込まれたマシンを見ているだけでも楽しい。写真のように“究極”のシンプルさを追求したマシンも


サインエリアもご覧のとおりの熱気。翌々週にMotoGPを控え、オーバルコースのピットに観客席が仮設されたことでいつもと風景が異なった
お馴染みの光景、大会名誉会長である本田技研の伊東社長が大会スタートの旗振り。毎年、エコ マイレッジ チャレンジ全国大会を楽しみにしているそうです。 各チームのアイデアが詰め込まれたマシンを見ているだけでも楽しい。写真のように“究極”のシンプルさを追求したマシンも。 サインエリアもご覧のとおりの熱気。翌々週にMotoGPを控え、オーバルコースのピットに観客席が仮設されたことでいつもと風景が異なった。


皆さん気になるのはやはり結果。成績掲示板前は常に人でいっぱいだ。中高生の参加者が多いため、保護者の応援も多い


閉会式の前、レーシングコースのピットレーンで、小川友幸選手によるトライアル・デモンストレーションが行われた


新人賞(グループI・IIで最高燃費記録を達成した初参加チーム )を獲得した「横浜市立希望が丘中学校 技術部A」と「関商工高校エコランプロジェクトII」 。中高生が全国から集まるので、16時前に閉会
皆さん気になるのはやはり結果。成績掲示板前は常に人でいっぱいだ。中高生の参加者が多いため、保護者の応援も多い。 閉会式の前、レーシングコースのピットレーンで、小川友幸選手によるトライアル・デモンストレーションが行われた。 新人賞(グループI・IIで最高燃費記録を達成した初参加チーム )を獲得した「横浜市立希望が丘中学校 技術部A」と「関商工高校エコランプロジェクトII」 。中高生が全国から集まるので、16時前に閉会。


皆さん気になるのはやはり結果。成績掲示板前は常に人でいっぱいだ。中高生の参加者が多いため、保護者の応援も多い


エンジンはツインプラグ化され、RS125用のイグニッションコイル、FTR用のCDIを2連装。燃料供給はキャブ


エンジンはツインプラグ化され、RS125用のイグニッションコイル、FTR用のCDIを2連装。燃料供給はキャブ


エンジンはツインプラグ化され、RS125用のイグニッションコイル、FTR用のCDIを2連装。燃料供給はキャブ
グループⅠ(中学生クラス)で2連覇を達成した「東京都市大付属中高自動車部」の顧問、“アラガン先生”こと荒井 巌さん(集合写真 最後列 右端)にハナシを伺ってみた。自動車部は週3日、中学生と高校生が一緒になって活動。彼らのほとんどはマシンを操るよりも、マシンをイジることの方が好きだとか。中学生クラスは2台でエントリー。中2までは「Bチーム」(いわゆるジュニア・チーム)で経験を積む。中3になると「Aチーム」に昇格し、優勝を狙うという体制は、まるでF1のレッドブルとトロロッソのチーム関係のようだ。マシン製作はOBによるサポートも重要。エンジンはツインプラグ化され、RS125用のイグニッションコイル、FTR用のCDIを2連装。燃料供給はキャブ(スーパーカブ50用)のままとしている。前日の練習走行はトラブルにより未走行。決勝ではクラス優勝を果たしたものの、セッティングを誤ったため記録そのものには不満の様子。次回はF.I.化も視野に入れ、チャレンジしていくという。まだまだあどけなさが残る中学生クンたちの未来が楽しみだ!

各クラスを制したマシン&チーム


東京都市大付属中高自動車部中学A


埼玉県立進修館高校 機械研究部B
グループⅠ(中学生クラス:エントリー台数30台)
東京都市大付属中高自動車部中学A
896.906 km/リッター
グループⅡ(高校生クラス:エントリー台数150台)
埼玉県立進修館高校 機械研究部B
1721.259 km/リッター


KIT夢考房エコランPJ


水曜クラブ
グループⅢ(大学・短大・高専・専門学校生クラス:エントリー台数89台)
KIT夢考房エコランPJ
2074.190 km/リッター
グループⅣ(一般クラス:エントリー台数48台)&最優秀賞 本田宗一郎杯
水曜クラブ
2503.332 km/リッター


PANJAVIDHYA (タイ)


栃木県立矢板高等学校 C
グループNC(ニューチャンレンジクラス:エントリー台数10台)
PANJAVIDHYA (タイ)
2127.833 km/リッター
2人乗りクラス(エントリー台数10台)
栃木県立矢板高等学校 C
759.591 km/リッター


埼玉自動車大学校エコOB会


栃木県立矢板高等学校 C
二輪車クラス(エントリー台数52台)
埼玉自動車大学校エコOB会
364.261 km/リッター
デザイン賞(斬新なフォルム、美しいカラーリング、ユニークさといった総合的なデザインが印象的なチーム )
あぶらっ子 (グループIV )

[エコ マイレッジ チャレンジ2013へ]
[第4回マスコミ対抗エコチャレンジへ]