MBHCC C-2
添乗員ヨッティのバイクツアー裏レポート その11「のほほんとしているようで、アツイ何かを秘めた国」



初心者向けの安心ツアーと侮るなかれ
それだけじゃないのが、
道祖神のバイクツアーです!

大変遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。すでに2月も半ばになってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いします。さて、年末年始はニュージーランドツーリングの添乗に出ておりました。ニュージーランドは道祖神のパンフレットでも「海外ツーリングが初めての方でも安心」と謳っています。かといって、のんびり走るだけではつまらない。それなりのコクとパンチを味わいながらのツーリングを楽しんできました。

 
 今回のルートは南島のけっこう南まで行く。日程上のルートでは、ダニーデンという町から西側のテ・アナウまで、最南端は経由せずにダイレクトに行きます。でも、実は島の最南端の町、インバーカーギルは映画『世界最速のインディアン』の舞台。田舎のお爺さんが手作りの旧車インディアンで、時速300kmオーバーの世界記録を作ったストーリーは実話に基づいており、バイク乗りならちょっとウズウズする話だ。しかも、その実車が町に保存されているというから、できることなら直にこの目で見てみたい。さらに、出発地点であるクライストチャーチのレンタル店のスタッフは、その町の出身だという。「ぜひ行け! 行ってみてくれ!」という後押しというか、励ましを受ける。ここまで来たら、行かぬわけにはいかない。以前にもこのコラムで書いたが、道祖神のツアーはパンフレットの日程に縛られない。「面白いかも?」と思ったら、現場でどんどん変更する。お客様に添乗員のわがままを提案、意見も一致。思いっきり遠回りとなるが、いざ最南端の町を目指すこととなった。

 
 果たして最南端の岬は、それなりに「地の果て」を思わせる風情が満点だった。よく見かけるモニュメント「○○まで何km」という標識に、「熊谷まで9632km」と書いてあったのはご愛嬌? すごいぞ、世界の熊谷。ニュージーランド最南端で熊谷は有名だった。
 そして、その世界最速のマシンは、町のホームセンターに展示してあった。なぜ博物館ではなくホームセンターなのか? それは謎だ。実際にそのマシンを見ると、とても300km/h出るようなシロモノには見えない。映画を見ていなかったら、絶対信じることはできない。何よりもまず、こんなマシンで世界最速を狙おうという発想に、ただひたすら感動する。自分が爺さんになったとき、こんなアツイ魂を持てる人になりたいと思いつつ、この町を後にする。

 
 その後もツーリングは淡々と続く。ミルフォード・サウンドへ行く日は、朝から土砂降りとなったが、お陰で崖からしたたり落ちる無限の滝を堪能することができた。
 翌日は、前日の雨が嘘のようにカラっと晴れわたり、文句なしの真っ白なマウントクックの雄姿を拝むことができた。

 ツーリング終了後、クライストチャーチに戻り、町を散策する。あの震災から早くも4年近くが経つ。東日本大震災のわずか1ヶ月前に、このクライストチャーチも震災により壊滅的な被害を受けた。一番被害が大きかったのが町の中心という、観光的にも大打撃だったのだが、近年ようやく復興の光が見えてきた。昨年、立ち入り禁止区域は全面的に解除され、トラムの運行も再開した。同じ2011年に大きな傷を持った国民として、共感せずにはいられない。

 ニュージーランドはけっしてのほほんとした国ではなく、アツイ何かを感じさせてくれる国でもあるのだ。


NZ最南端の岬に立つ、熊谷まで9632kmの標識
NZ最南端の岬に立つ、熊谷まで9632kmの標識。

映画「世界最速のインディアン」で使われたマシン
映画「世界最速のインディアン」で使われたマシン。

これは映画の原作となった、実際に世界記録を作った実車
これは映画の原作となった、実際に世界記録を作った実車。

それを説明する案内板
それを説明する案内板。

 いや、バイクに乗って走れば、地球上どこだってアツくなるのだ。というわけで、2015年もどうぞよろしくお願いします。今年も世界中の道を走りたいと思います。


ミルフォードサウンドへ向かう道。右から左から無数の滝が迫る

マウントクックへ向かう道
ミルフォード・サウンドへ向かう道。右から左から無数の滝が迫る。 マウントクックへ向かう道。

途中、雨にも降られたが、この絶景にはガッツポーズ!

ちょうどルピナスが満開の時期でもありました
途中、雨にも降られたが、この絶景にはガッツポーズ! ちょうどルピナスが満開の時期でもありました。

北海道・富良野のような風景の中を駆け抜け、ゴールのクライストチャーチへ.jpg

1クライストチャーチにはトラムも運行再開している
北海道・富良野のような風景の中を駆け抜け、ゴールのクライストチャーチへ。 クライストチャーチにはトラムも運行再開している。

コンテナをお洒落に活用した復興広場、リ・スタート・スクエア

頑張れNZ!
コンテナをお洒落に活用した復興広場、リ・スタート・スクエア。 頑張れNZ!

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2015年度 新パンフレットが完成しました!


2015年度新パンフレット
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E-mail: bike@dososhin.com


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