その翌週はアメリカンなイベントだった。集まるバイクがアメリカンと言う事もあるのだが主催がモロにアメリカ。正確には岩国の在日米軍主導のイベントだ。

　場所は山口県周防大島。

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アメリカ式、スノーケル一気マシン。上からビールを流し込み手元のホースを咥えてバルブを開くととてつもない勢いでビールが流れ込んでくる。あまりの勢いにわたくし、溺死しかけました。

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　毎年、この地で日米バイクサミット大島キャンプミーティングが開催される。オレと米軍の繋がりもかれこれ５年近くになるか。世間からあまりいい目で見られないと言う点においては同種と言っていいのかもしれない。

　バイクでアメリカと言えばハーレー。ということでやはり参加車両は圧倒的にハーレーが多い。だがそれは結果的にそうなっているだけであってこのイベント自体がハーレーのイベントというわけではない。

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恒例のアームレスリング大会。今回は男女ともにアメリカ軍の圧勝。ええ、ハッキリ言って根本的に体の造りが違います。

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　見た目は完全にバイクイベントなのだが米軍の連中にとっては年に何度かのお祭といったところでイベントメニューも充実している。

　そんな彼らの祭に呼ばれて毎年無遠慮に参加しているわけだが昨年あたりからちらほらとミスターな輩を見かけるようになってきた。

　九州の風輪の連中はここでは御馴染みだが前回、愛媛のファン太郎がチラ見するようにやって来、そのファン太郎に途中、チギられたという２人のニンジャ乗りと会場で出くわし深夜遅くまで走りの激論を交わす事となった。

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初日のイベントが一段落して主催のマイクは自分のロッジに仲間を集めて大宴会。つまみなんかありゃしない。とにかく膨大な量のビールが消費されていった。

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　そしてこの２人が今年も来ていた。ここへ来ればファン太郎に会えると踏んでいたらしい。会ってどうするつもりだったかは知らないがこれはこれで奇妙な形での線が繋がろうとしている。

　残念な事に彼らのお目当ては今回不参加だったわけで結局、またしてもこのオレがしばらくの間、付き合わされたわけだが……コイツらがまたよく呑むんだ。せっかく女の子の多いイベントなのにまるで色気がねぇ。

　この後、深夜遅くにオレは主催者であるマイクのロッジに呼ばれ足を運んだ。

　ロッジのバルコニーでは米兵達が呑みまくっておりその輪の中にいると次から次へとビールが回ってくる。ハッキリ言ってコイツらと同じペースで呑んでたら死ぬかも……。限界が来たオレは仲間が借りていたロッジの一画に転がりこみそのまま意識を失った。

　翌日は雨だった。

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すべてのメニューが滞りなく終了しホッと一息のイベントスタッフ。今年もお疲れ様でした。

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　正確には橋を渡り島を離れてから大粒の雨が落ちてきた。それにしてもいつも米軍の野外イベントはその最中、雨が降ることはない。で、なぜかその前後にやたらと降る事が多い。

　なんか空に打ち込んでるんじゃねぇのか！？

　そんな事を考えながらオレはどしゃ降りの中、帰路を走った。