行く手阻まれる!自然の力には勝てません


行く手阻まれる!自然の力には勝てません


遂に最終回となってしまった125 DUKEとの旅。既に旅を終えてから1ヶ月半経とうとしているだけに、写真の木々の色が今とタイムラグがあるため、多少違和感を感じるかもしれません。本格的な春が訪れた東北の景色と125 DUKE。私、これからユーザーになる方々より1年早く見てきてしまったわけですね。

さて、3日目は鶴岡から一気に仙台へ日本を横断するルート。予定走行距離も200km弱と、初日&2日目に比べ行程としてはかなり余裕があります。ま、こんな時こそ油断禁物。気を引き締め、安全運転を心がけなければなりません。

真正面に日本海が広がる湯野浜温泉の旅館で海の幸をたらふくいただき、温泉に浸かってゆっくり休んだこともあり、この日も元気モリモリ朝9時前にスタート。お日さまが降り注ぎ、気温は前日よりさらに高い感じです。

まずは鶴岡市街へ。鶴岡と言えば江戸時代に庄内藩14万石の城下町として発展した町。いたるところで郷土文化を見ることができます。また作家・藤沢周平、キャイ~ンのウドちゃんの出身地(旧東田川郡)としても知られています。

ちなみに今の鶴岡市は平成の大合併により、2005年からそれまでとは異なる自治体になっているとか。それにしても街は電柱やガードレールが少ない。景観を意識して整備されているという印象をうけました。一方125 DUKEのオレンジは、日本の伝統文化の中で異彩を放っています。

鶴岡を後にし、日本の百名山のひとつである月山(がっさん)を左手に、国道112号で一気に南東へ。目の前に広がる山々には雪が残っています。舗装もよく、緩やかなカーブで走りやすく、とても気持ちのいい道です。

旧西田川郡役所
重要文化財にもなっている擬洋風建築が素敵な「旧西田川郡役所」です。今からちょうど130年前に建てられ、明治天皇の宿舎にもなったとか。1972年に到道博物館へ移築され、内部を見学することができます。ルネサンス様式と125 DUKEの造形に共通点はあるのか? クレイグ・デントに聞いてみたいものです。クリックすると現れる大寶館は1915年に完成し、1985年まで市立図書館として利用されていたそうです。現在は郷土人物資料館。

が、これまで大きなハプニングもなく順調に距離を重ねてきた旅も、3日目にして遂に壁にブチあたりました。事前に状況を把握していなかったのがそもそも悪いのですが……。

国道112号線を走っていると、何と「この先、自動車専用道路」の案内が。そう、ご存知の通り125 DUKEは原付に分類されるので自動車専用道路を走ることはできません。ならば仕方ない、一般道で進もうとしたら何と、残雪のため通行止め! エエっ!?  どうする?

他に迂回路はないか、地図で調べたところ、来た道を鶴岡の近くまで戻って北上。国道47号線→458号線と、月山が聳え立つおかげで相当大回りしなくてはならない状況。この日の行程は余裕があるとは言え、かなりの時間ロスは避けられません。

で、依田カメラマンと協議した結果、自動車専用道路区間のみ、伴走してきたトランポに125 DUKEを積むということに。いわば“渡し舟”ですな。全区間走破目前に苦汁の決断となりました……。

後で調べたところ、山形自動車道(東北横断自動車道・酒田線)は、湯殿山ICと月山IC間は繋がっておらず、その間は国道112号の月山道路で結ばれています。今までハイペースで走ってきた自動車専用道路を下ろされた運転手の心情に加え、二つの長いトンネルがあることから、この月山道路は自動車専用道路のバイパスとしたのでしょう。その間、僅か21km。悔しいですね。もっとも、今の季節なら一般道の国道112号線(六十里街道)は問題なく通行できるでしょう。やはり事前にルートの情報収集をすべきでした。反省です……。

ぜひ、旅の順路もクリックして見て下さい
湯野浜温泉の宿を出発し、まずは鶴岡市街を目指す。このあたりの国道112号線は加茂街道というらしい。
湯野浜温泉の宿を出発し、まずは鶴岡市街を目指す。このあたりの国道112号線は加茂街道というらしい。
前日に通った国道345号線経由で国道112号線を目指す。
前日に通った国道345号線経由で国道112号線を目指す。
国道112号線に合流。南下し、山形方面を目指す。このあたりはまだまだフラット。
国道112号線に合流。南下し、山形方面を目指す。このあたりはまだまだフラット。
国道112号線は旧朝日村あたりから進路を東へ。山形道・湯殿山ICあたりから自動車専用道路のバイパスと旧道に分かれる。
国道112号線は旧朝日村あたりから進路を東へ。山形道・湯殿山ICあたりから自動車専用道路のバイパスと旧道に分かれる。
自動車専用道路のバイパス区間のみトランポで移動。月山ICの先で旧道と合流し、再び125 DUKEで移動。
自動車専用道路のバイパス区間のみトランポで移動。月山ICの先で旧道と合流し、再び125 DUKEで移動。

※写真の上でクリックすると、大きなサイズの写真を見ることができます。



鶴岡の中心地は歴史的由緒ある建築物
鶴岡の中心地は歴史的由緒ある建築物でいっぱい。まるでタイムスリップしたような気分になります。そんな地を、遠い異国からやってきたバイクでゆっくりと流す。なんだか格別な気分に浸れました。電柱やガードレールの排除された街並みもいいですね。
125 DUKEの素晴らしい装備のひとつ
125 DUKEの素晴らしい装備のひとつ、ハンドルスイッチのアイコン照明。今回の旅はお天道様がある時間帯に走りましたが、トンネルに入ると、ウインカーなどのアイコンがホワイトに浮かび上がるんです! 実用性より演出が占める部分の多い装備ですが、バイクには演出は重要だと思います。
さくら