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■250 EXC-F SIXDAYS主要諸元■
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ、排気量248.6cc、ボア76mm×ストローク54.8mm、圧縮比13.2:1、ケーヒンE.F.I.、6速リターン、燃料タンク容量約9.5リットル、クロームモリブデン鋼セントラルダブルクレードルフレーム、キャスター63.5°、トレール-mm、タイヤ前90/90-21、後120/90-18、全長-mm×全幅-mm×全高-mm、ホイールベース1,482±10mm、最低地上高345mm、シート高970mm、車両重量105.7kg。
ボディワークでは「人間工学に基づいたパーフェクトボディワーク、最適なライダーとコンタクトポイント」ということでKTMの基本ラインが引き継がれている。燃料タンクは新型の半透明の樹脂タンクで、4ストロークモデルでは、E.F.I.用燃料ポンプが内蔵され、容量約9.5リットル、2ストロークモデルでは約11.5リットル(PowerPartsから13リットル入りタンクも発売される)。
エンジン面では全4ストロークモデルにケーヒン製E.F.I.が採用された。口径42mmのスロットルボディ、気温と標高の変化に対応する自動補正付きだ。
この250では左エンジンケースが新設計、セルモーターも新設計、新型シリンダーヘッドによりインテークポートが改良されている。350では新型ピストンの採用により圧縮比を変更、カムも新設計だ。クランクウェブの形状変更により慣性マスを増大させたクランクシャフト、ダイヤフラムスプリングを採用した新開発のクラッチユニット、6速ミッションも新開発で350のエンジンキャラクターに対応している。
450/500系のエンジンは新型ピストン採用、新型ウルトラライトコンロッド採用、バランサー周りの構造変更で軽量化、2ラインのオイルサーキット採用など大幅に熟成が行われている。
排気量が小さい143.6ccのエンデューロモデルだからって、なめてかかれないのがこれ。なんたって2ストロークエンジンだからね。
リアサスペンションは、KTMお得意のPDSではなくボトムリンク式。初期の動きがとても柔らかくて、跨ると体重67kgのボクではぐんっと大きくリアが沈む。その時、フロントフォークはそれほど動かない。見た目は250より少し小さいくらいの立派な体躯でシートも高いが、このリアの沈むこみがあるから、思いのほか伸ばした足と地面は近くなった。
このバイクの武器はやっぱり軽さだ。ブレーキ、加速、ギャップで振られたとき、ジャンプなど、どの場面でも軽さを実感できる。オン、オフ問わずバイクにとって軽さは優位に働く。
4ストローク車の感覚でコーナーに入るとフロントの接地感が乏しく向きが変わらない。軽いエンジンでフロントフォークにかかる荷重が4ストローク車より小さい2ストローク車の作法をうっかり忘れていた。より積極的でメリハリのある体重移動をした方がスムーズかつコントロールしやすい。
エンジンは、2ストロークらしい低回転はそこそこで、パワーバンドに入るとぐんとトルクとパワーが出て速いもの。ただ、この力の出方が意外と唐突で、パワーのオンとオフがはっきりしている。エンデューロモデルだけど、このエンジン特性は、ボクレベルのライダーがいやらしい難所があるようなエンデューロレースで使うには疲れそうだと思った。
排気量が小さい150XCは初心者向けとは言えない。このエンジンを多くの時間回したままマシンをコントロール出来るライダーが、軽さなどのアドバンテージを考慮して戦略的に選ぶバイクだと感じた。もっと長時間、いろんなシチュエーションで使って乗ってみたい。慣れたら好意度数が急激に上がりそうな気がする。
(試乗:濱矢文夫)
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■150 XC主要諸元■
水冷2ストローク単気筒、排気量143.6cc、ボア56mm×ストローク58.4mm、圧縮比-、6速リターン、燃料タンク容量約11.5リットル、クロームモリブデン鋼セントラルダブルクレードルフレーム、キャスター63.5°、トレール-mm、タイヤ前80/100-21、後100/100-18、全長-mm×全幅-mm×全高-mm、ホイールベース1,480±10mm、最低地上高395mm、シート高992mm、車両重量94.2kg。
2ストローク系のエンデューロモデルも2012年モデルに発展。125 EXC SIXDAYS、150 XC、300 XC-Wの3機種がラインナップされている。
この150 XCは、125と同等サイズの車体に、フラットな特性を発揮する143.6ccエンジンを搭載。より軽量なマシンでアッパークラスを走りたいというライダーに向けたもので、エンデューロシリーズの中でも、このモデルはKTMオリジナルカラーで発売される。
125と250、350、500のエンデューロはすべて“SIXDAYS”仕様だ。ベーシックモデルとの違いは、オレンジコートフレームにオレンジのSXSトリプルクランプ、ハンドルバー、リアディスクプロテクターを採用し、ボディカラーは逆にオレンジではなく、白を基調に青と赤のグラフィックを配した「SIXDAYSグラフィック」のボディカウルが特徴に。
装備関係ではアルミとスチールのハイブリッドなリアスプロケット、ソリッドリアディスクローター、キャメルSXSシート、エンジンプロテクター、ラジエターファン(全4ストロークモデル対象)、マップセレクトスイッチ(250/350 EXC)、エキパイプロテクター(全2ストロークモデル対象)、スペシャルチタンコーティング「SIXDAYSコート」のサイレンサー、GIANT製ブラックリム、ブラックスポーク、フロントアクセルプラー、クイックリリース式リアブレーキパッドボルトなどを採用している。
この他、KTMの2012年オフ系モデルとしては、MOTOCROSS SX(モトクロッサー、競技専用車)のラインナップが、125 SX、699,000円、250 SX-F、840,000円、350 SX-F、903,000円、SPORTMINICYCLES(ミニモトクロッサー、競技専用車)が65 SX、388,500円、85 SX 19インチ、483,000円。そして2011年モデルを継続販売する690ENDURO R、1,113,000円というラインアップになっている。
全モデルが、フルモデルチェンジか大幅な熟成など、何らかの改良を受けて2012年モデルに発展したKTMのオフロードモデルにご注目を。
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