2018年2月1日

Ninja H2にスポーツツアラーモデルをラインナップ

Ninja H2 SX 1,998,000円(3月1日発売)

川崎重工ガスタービン・機械カンパニー、航空宇宙カンパニー、そして川崎重工グループ全体を横断する技術開発本部が総力をあげて開発した“究極のロードスポーツ”Ninja H2。2013年の東京モーターショーで、スーパーチャージャー付エンジンの単体モデルが展示され、翌2014年の11月4日、カワサキはスーパーチャージド・エンジンを搭載した市販マシンを「Ninja H2」として正式に発表、発売した。

ちなみに公道仕様マシンが「Ninja H2」で、もう1つのサーキット仕様が「Ninja H2R」としてラインナップされた。国内市場では、2015年7月にサーキット仕様の「H2R」のみを国内でも発売するとアナウンスされ、また、メーカー希望小売価格も実に540万円という超ド級プライスでの導入となった。

2015年11月には、2016年モデルが発売されたが、国内向けは依然サーキット仕様のH2Rのみで、2015年11月1日から2016年2月15日までが受注期間とされ、受注後約2~3ヶ月で納車されるスケジュールだった。また本体価格で30万円の値上も行われている。2016年11月発売の2017年モデルも、国内向けへはサーキット仕様のみで、2016年11月15日から2017年1月15日までの受注期間を設定、受注後2~3ヵ月で納車と前年と同様のシステムとなっていた。

今回は、スーパーチャージドマシンの普及、H2のシリーズ化を推し進めようというカワサキの戦略的なニューモデルの登場だ。主にサーキット走行を楽しむレアなスポーツユーザーや、超ド級マシンを所有することに喜びを感じるオーナーといった、従来のH2のユーザー層とはまた異なったカワサキファンがターゲットで、日常的に公道での走りを楽しみ、ツーリング等にもちょくちょく出掛ける、というユーザー層に向けたスーパーチャージドマシンの提案、といっていいだろう。

価格も、300万円台クラスのNinja H2に対して、基本モデルといえるNinja H2 SXでメーカー希望小売価格1,998,000円とギリギリ200万円を切り、アップグレードモデルのNinja H2 SX SEでも240万円を下回るプライスに抑えていることから、多くのライダーにスーパーチャージドスポーツに乗ってもらいたいというカワサキの思いが伝わってくる。

マシンの詳細はこの後のカワサキのニュースリリースを読んで頂くとして、ポイントは2人乗り+パニアケースの取り付けなどに対応したニューフレーム(特にリアフレーム部分は一新された)の採用と、低中速回転域でH2をしのぐパワーを発揮する一方で、優れた燃費性能と日常での使い勝手が向上された“バランス型”スーパーチャージドエンジンの搭載だ。

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Ninja H2 SX。カラーは「メタリックカーボングレー×メタリックマットカーボングレー」(GY1)の1色。

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Ninja H2 SX「SX」は基本モデル。同時発売の「SX SE」では標準装備となるDC電源ソケット、大型ウインドスクリーン、センタースタンド、グリップヒーター、ホイールリムテープ、タンクパッド、ニーパッド、フロントコンフォートシート(ロー)、リヤコンフォートシートがオプション設定となっている。


 

★KAWASAKI ニュースリリースより (2018年2月1日)

2018年モデル Ninja H2 SX 新発売のご案内
モデル情報
車名(通称名) Ninja H2 SX
モデルイヤー 2018
マーケットコード ZX1002AJF
型式 2BL-ZXT02A
型式指定・認定番号 18770
メーカー希望小売価格 1,998,000円
(本体価格1,850,000円、消費税148,000円)
※付属品としてタイヤウォーマー・レーシングスタンドを含む
カラー(カラーコード) メタリックカーボングレー×メタリックマットカーボングレー(GY1)
発売予定日 2018年3月1日
当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
※当モデルはABS装着車です。2018年モデルよりABS装着車はモデル名称から“ABS”を除いて表記させていただきます。
※当モデルは二輪車ETC2.0セットアップ店のみ発注可能です。
 
【Ninja H2 SX】
スーパーチャージドエンジンの新たな可能性を追求したスポーツツアラーNinja H2 SX。特有の強烈な加速力と扱いやすさを両立したこのモデルは、これまでのツーリングの概念を覆す程のパフォーマンスと魅力に溢れています。パワーユニットは究極の性能と日常での用途を目的に造りこまれたバランス型スーパーチャージドエンジン。常用域となる低中速回転域ではNinja H2を凌ぐパワーを発揮する一方、優れた燃費性能をも実現しています。新設計のトレリスフレームはタンデムライディングとパニアケースの装着に対応。加えてエレクトロニッククルーズコントロールや数々の電子制御技術が長距離走行をサポートします。また、リラックス且つスポーティなライディングポジションは、ワインディングから高速走行まで幅広く対応。快適性の高いシートとともにライダーとタンデムライダーに上質な走りを提供します。さらに灯火類はヘッドライトからナンバー灯にいたるまですべてにLEDを採用。フラッグシップモデルに相応しい機能を備え、ツアラーモデルに求められる多くの条件を満たしています。
 
■主な特徴
・強力な加速と扱いやすさ、優れた燃費性能を兼ね備えたバランス型スーパーチャージドエンジン
・ブレードの形状や角度を最適化した自社開発の新形状インペラ
・エンジンの優れた熱効率により実現した軽量なエキゾーストシステム
・耐久性向上に貢献するトランスミッション用オイルジェット
・最適な混合気をエンジンに供給する電子制御スロットルバルブ
・優れた吸気効率を実現する為、内部形状を最適化したアルミ製インテークチャンバー
・スピーディなシフトチェンジを可能にするドッグリングトランスミッション
・軽い操作感とバックトルクリミッター機構を備えたアシスト&スリッパークラッチ
・剛性と柔軟性を高次元で両立した新設計の軽量トレリスフレーム
・軽量化と安定性向上の為、採用されたスイングアームマウンティングプレート
・快適性とスポーツ性能を両立した専用セッティングのフルアジャスタブルφ43mm倒立フロントフォーク
・良好な安定性を実現するKYB製フルアジャスタブルリヤモノショック
・優れたブレーキ性能とフィーリングを実現するラジアルマウントフロントブレーキ
・高速走行時の安定したパフォーマンスに貢献する専用アルミホイール
・スポーツライディングにも対応し、快適性も兼ね備えたライディングポジション
・パニアケースを装備した高速走行でも良好な安定性を発揮する為、最適に設定されたホイールベース
・足つき性の良さに貢献する幅を絞ったスリムな形状のフロントシート
・タンデムライダーの快適性を確保する幅広でフラットな形状のリヤシート
・スポーティかつ優れたウインドプロテクションを実現するフルフェアリングデザイン
・Ninja H2同様、フロントカウルに装着されたリバーマークエンブレム
・アグレッシブなスタイリングに貢献する大光量かつコンパクトなLEDヘッドライト
・液晶パネルとアナログ式タコメーターを組み合わせたスタイリッシュなインストゥルメントパネル
・様々な電子制御技術をさらに緻密にしたボッシュ製IMU(慣性計測装置)
・様々な状況において車体の挙動維持をサポートするカワサキ・トラクション・コントロール(KTRC)
・スーパースポーツ用高精度ブレーキ制御システム、カワサキ・インテリジェント・アンチロック・ブレーキ・システム(KIBS)
・エンジンブレーキの効き具合を選択出来るカワサキエンジンブレーキコントロール

・好みや条件に合わせてフル、ミドル、ローの3モードから選択可能なパワーモード
・スロットル操作なしに自動でスピードを維持するエレクトロニッククルーズコントロール
・スタイリングを損なわず、パニアケースを容易に脱着可能なクリーンマウントパニアシステム※
・イグニッションキーでパニアケースの解錠ができるワンキーシステム(別売り)
・標準装備されたETC2.0車載器キット
・タンデムライダー用フットペグのヒールガード部に装備された便利な荷掛けフック
※パニアケース装着にはパニアケース(別売り)、パニアケースフィッティングキット(別売り)が必要です。
 
■アクセサリー
ツーリングでの快適性を高めるアクセサリーを数多くご用意しています。
・DC電源ソケット※
・大型ウインドスクリーン※
・センタースタンド※
・グリップヒーター※
・ホイールリムテープ※
・タンクパッド※
・ニーパッド※
・フロントコンフォートシート(ロー)※
・リヤコンフォートシート※
・フロントコンフォートシート(ハイ)
・ハイシート
・ウインドスクリーン(スモーク)
・フレームスライダー
・パニアケース
・パニアケースカバー
・パニアケースストライプ
・バックフィッティング
・ワンキーシステム

 

★主要諸元

車名型式 ZX1002AJF
Ninja H2 SX
発売日 2018年3月1日
全長×全幅×全高(m) 2.135×0.775×1.205
軸距(m) 1.480
最低地上高(m) 0.130
シート高(m) 0.820
車両重量(kg) 256
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 27.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
17.9(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 3.1
エンジン型式
水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 998
内径×行程(mm) 76.0×55.0
圧縮比 11.2
最高出力(kW[PS]/rpm) 147[200]/11,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 137[14.0]/9,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 4.7
燃料タンク容量(L) 19
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 3.076
2速 2.470
3速 2.045
4速 1.727
5速 1.523
6速 1.347
減速比1次/2次 1.480/2.444
キャスター(度) 24.7°
トレール(mm) 103
タイヤサイズ 120/70 ZR17M/C 58W
190/55 ZR17MC 75W
ブレーキ形式 φ320mm油圧式デュアルディスク
φ250mm油圧式シングルディスク
懸架方式 φ43mm倒立テレスコピック式
スイングアーム(ニューユニトラック)
フレーム形式 トレリス

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。