2018年3月8日

「ザ・CB」の復権をかけて、ネイキッドロードスポーツCB1000Rを発売

CB1000R 1,636,200円(4月2日発売)

2001年に発売され主に海外で人気を集めたCB900 Hornet。オーソドックスなスタンダードスタイルのネイキッドモデルとして根強いファンから支持を得たモデルだった。

その後継モデル、とされたのがCB1000Fなのだが、2007年に発売されたCB1000Fでは、一気に“スーパーネイキッド”へと大変身。CBR1000RR直系のスポーティな“走り”を全面に打ち出したストリートファイターでもあった。

アルミダイキャスト製モノバックボーンフレームに前輪に倒立式テレスコピックフォーク、後輪は片持ち式スイングアームを採用、とまさにスーパースポーツCBRのDNAを受け継ぐ内容だった。ベースとされたエンジンは、もちろんCBR1000RRの直列4気筒DOHC4バルブ、998cm3エンジンだが、最新CBRからの流用ではなく、開発されつくした旧型をベースにワインディングや街中での使用をメインに想定したセッティングを施し、さらに低中速域面が強化されて搭載されていた。

今回、国内向けにも発売される新型CB1000Rは、スーパーネイキッドの頂点マシン的な存在であった先代とは異なり、「CB」シリーズの復権を担うホンダのロードスポーツモデルのフラッグシップ的な存在としてリリースされたモデルだ。ちなみにエンジンは、昨年春に登場した新型CBR1000RRシリーズがボア76.0×ストローク55.1mm、総排気量999cm3という新路線のリッターバイクエンジンといえるSC77E型エンジンを採用していたのに対して、こちらCBのフラッグシップではボア75.0×ストローク56.5mm、998cm3と従来からのスーパースポーツ系のエンジンをベースに再開発したSC80E型エンジンを搭載、と袂を分かったカタチとなった。

それだけ今回の新型CB1000Rにかけている期待は大きい、といえるのかもしれない。詳細は以下のニュースリリースで。
 

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CB1000R。カラーは2色。「グラファイトブラック」。

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CB1000R。「キャンディークロモスフィアレッド」。


 

★HONDA ニュースリリースより (2018年3月8日)

新世代CBシリーズの大型ネイキッドロードスポーツモデル「CB1000R」を発売

Hondaは、水冷4ストローク・DOHC4バルブ・直列4気筒1000ccエンジンを搭載し、軽量かつコンパクトな車体により、スポーツバイクの上質な走りと操る楽しみを実現する新世代CBシリーズの大型ネイキッドロードスポーツモデル「CB1000R」を、新販売チャネルのHonda Dreamより4月2日(月)に発売します。

「CB1000R」は開発の狙いを、「魅せる、昂る、大人のためのEMOTIONAL SPORTS ROADSTER」と定め、スポーツバイクとしての普遍的な魅力である操る楽しさに加え、上質な走りを実現するために、マスの集中化と軽量化を図っています。また、走りのパフォーマンスを最大化するため、スーパースポーツモデルとして好評を得ているCBR1000RRのエンジンを踏襲しながら、より伸びやかな吹け上がりや、力強いトルクを実現する吸排気系の最適化、ギアのローレシオ化を図りました。フレームは、軽量で剛性のある高張力鋼のモノバックボーンを採用。

足回りには、市街地からワインディング路まで路面追従性に優れ、上質なライディングフィールを実現する倒立フロントフォークに、リアにはアルミ製の片持ちスイングアームのプロアームを採用。スタイリングは、高品位な機能部品で構成された外観としています。

カラーリングは高質で鮮やかなキャンディークロモスフィアレッドと精悍なグラファイトブラックの2 色としています。
 

●販売計画台数(国内・年間)
CB1000R 合計 1,000台
 
●メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
CB1000R 1,636,200円(消費税抜き本体価格 1,515,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
 
=CB1000Rの主な特徴=
●幅広い走行状況に対応するパワーユニット
・スロットルグリップ操作に対してリニアに反応するスロットル・バイ・ワイヤシステムを装備。
・出力特性とスロットルレスポンスを変化させるパワーセレクターと、後輪の挙動変化を抑制するHondaセレクタブルトルクコントロール、アクセルを閉じたときのエンジンブレーキの強さを制御するセレクタブルエンジンブレーキの3種類からなる電子制御を、代表的な走行シーンに合わせて設定した「SPORT」、「STANDARD」、「RAIN」の各モードと、ユーザーの嗜好に合わせて任意で設定できる「USER」モードが選択可能な4種類のライディングモードを搭載。
・クラッチレバー操作荷重を軽減するアシスト機構と急激なエンジンブレーキによる後輪の挙動を軽減するスリッパー機構を兼ね備えたアルミカムアシストスリッパークラッチを採用。
・シフトアップ、シフトダウンの両方に対応し、クラッチ操作を必要とせず、シフトペダルのみでシフトチェンジを行うクイックシフターを装備。
 
●スポーツバイクとして上質な走りを生み出す車体構成
・フレームは、高張力鋼のモノバックボーンを採用し、併せて新構造のアルミピボットプレートとすることで軽量化を実現。
・アルミダイキャスト製シートレールを採用し、車体マスの集中化と凝縮感のある力強いシルエットに貢献。
・フロントサスペンションは、路面追従性に優れたショーワ製セパレートファンクションビッグピストン(S.F.F-BP)フロントフォーク※1を装着。
・スイングアームは、高剛性のアルミ製プロアームを装着。
・リアサスペンションは、ダンパー室内のオイルとガスが混ざることを防止する構造の分離加圧式を採用。
・フロントブレーキは軽量なラジアルマウント4ポットモノブロックキャリパー、リアブレーキは2ポットキャリパーを組み合わせて採用。
・小型軽量のモジュレーターを採用したABS※2を装備。
 
●幅広い⾛⾏状況に適したディメンション
・ハンドルは積極的な入力に応えるフラットな形状のテーパーハンドルを採用。
・シートは十分な幅を確保することで、着座位置の自由度を高め、モノバックボーンフレームの採用により、シート前端部の幅を抑え、シート高830mmの良好な足つき性を実現。
 
●高品位な機能部品で構成されたスタイリング
・鋼板ならではの力強さとしなやかさを併せ持った面表現とし、フランジレス製法により立体感を際立たせた燃料タンクを採用。
・ヘアライン加工を施したアルミプレス製ラジエーターシュラウドとサイドカバー、切削加工仕上げのシリンダーヘッド、クラッチカバー、後輪スプロケットハブなど、高品位な機能部品を採用。
・全ての灯火類に高輝度なLEDを採用し、ネイキッドモデルの普遍性を象徴する丸形ヘッドライトとし、円弧状に発光するテールランプをシート後部に内蔵。
・リアフェンダーやナンバーブラケットをスイングアームにマウントとすることで特徴的なシルエットを強調。
・液晶部を最大化し、シフトインジケーターを装備した多機能メーターを採用。
・利便性や快適性を高めるETC車載器※3や冷寒時用にグリップヒーターを装備。
※1 ショーワ製S.F.F-BPフロントフォークは、左側フォークに減衰機構とスプリングを装備し、右側フォークにスプリングのみを装備したSFF(Separate function Front Fork)構造とし、減衰機構はスライドパイプ内径にピストンを直接摺動させ、ピストン径を拡大したBig Piston Front Fork構造を採用
※2 ABSはライダーのブレーキ操作を補助するシステムです。ABSを装備していない車両と同様に、コーナーなどの手前では十分な減速が必要であり、無理な運転までは対応できません。ABS作動時は、キックバック(揺り戻し)によってシステム作動を知らせます
※3 CB1000Rは、「Honda Dreamネットワーク」で販売します。使用するにあたり、セットアップ、セットアップ費用および決済用のETCカードが必要になります
 

 

★主要諸元

車名型式 2BL-SC80
CB1000R
発売日 2018年4月2日
全長×全幅×全高(m) 2.120×0.790×1.090
軸距(m) 1.455
最低地上高(m)★ 0.138
シート高(m)★ 0.830
車両重量(kg) 212
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※4 22.5(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 1名乗車時)※5
16.7(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)★※6
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 3.0
エンジン型式 SC80E
水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 998
内径×行程(mm) 75.0×56.5
圧縮比★ 11.6
最高出力(kW[PS]/rpm) 107[145]/10,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 104[10.6]/8,250
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置[PGM-FI]
始動方式★ セルフ式
点火方式★ フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑油方式★ 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L)
燃料タンク容量(L) 16
クラッチ形式★ 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.538
2速 1.941
3速 1.578
4速 1.363
5速 1.217
6速 1.115
減速比1次/2次★ 1.604/2.933
キャスター(度)★ 25°00′
トレール(mm)★ 100
タイヤサイズ 120/70ZR17M/C 58W
190/55ZR17M/C 75W
ブレーキ形式 油圧式ダブルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式(倒立タイプ)
スイングアーム式(プロアーム)
フレーム形式 ダイヤモンド

■道路運送車両法による型式指定申請書数値(★の項目はHonda測定値)■製造事業者/本田技研工業株式会社
 ※4 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
 ※5 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
 ※6 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます