スーパーカブ50 187,950円(5月25日発売)

★ホンダ スーパーカブ50 車両解説

世界のスーパーカブ50が、110に続き“新世代”にフルモデルチェンジ

スーパーカブ50がついにフルモデルチェンジを受けた。一足早く、3月16日に発売開始されたスーパーカブ110に準じた全く新しいデザインのボディに、これまた110に共通する高い環境性能と経済性を両立したエンジン、2段クラッチシステムを採用した新型4速ミッションなどを組み合わせて搭載、まさに新時代のスーパーカブと呼ぶにふさわしい姿へと変身した。

開発コンセプトも110と同様“ニューベーシックカブ”。装備を充実させながら、さらに使い勝手を高めるフルモデルチェンジだという。そしてもう一つの大きな注目ポイントが、110同様中国で生産することにより価格面でも約4~5万円安のロープライスを実現したことだろう。

スーパーカブシリーズは、1958年に初代モデルを発売して以来、低燃費や静粛性、信頼・耐久性に優れた4ストロークエンジンを搭載し、最大の特徴とさえいえる“低床バックボーン”タイプのフレーム、クラッチ操作を省いた自動遠心式クラッチの採用などで、幅広いユーザーに愛用されるロングセラーとなり、2007年現在、13ヵ国で生産(’08年に15ヵ国)され、延べ160ヵ国以上で販売されるに至った。2006年12月末の統計では、シリーズとしての世界生産累計も5,300万台を記録。

2008年4月末には6,000万台を達成。また2008年8月には発売50周年を迎え記念モデルも発売している。輸出は1959年に米国向けからスタート、海外生産は1961年に台湾でのノックダウン生産を開始し、以後「需要のあるところで生産する」という基本理念に基づいて世界各地で現地生産を行っている。

2007年9月のモデルチェンジが従来スタイルのスーパーカブとしては最後のモデルとなった。プレスカブ50とともに環境性能を高めるマイナーチェンジで、このモデルから電子制御燃料噴射システム、PGM-FIを新たに搭載。同時にキャタライザーをエキゾーストパイプ内に装備することで、平成18年国内二輪車排出ガス規制に適合させていた。

新世代のスーパーカブ50のカラーは、110同様5色のラインナップとなったが、110で採用されていたパールシルキーホワイトが50のラインナップにはなく、逆に50専用色としてパールハーベストグリーンという青と並ぶおなじみのスーパーカブのカラーといえる緑がラインナップされている。

カラーは5色設定。こちらは50専用色、パールハーベストグリーン。
パールバリュアブルブルー。
スマートブルーメタリック。
バージンベージュ。
パールプロキオンブラック。

★HONDA プレスリリースより (2012年5月17日)

「スーパーカブ50」をフルモデルチェンジし発売

Hondaは、ビジネスや通勤、レジャーなどの幅広い用途で多くのお客様から支持をいただいている「スーパーカブ50」をフルモデルチェンジし、5月25日(金)に発売します。

今回のスーパーカブ50は、“ニューベーシックカブ”を開発コンセプトに、装備を充実させながら、さらに使い勝手を高めるとともに、お求めやすい価格を目指したモデルです。

エンジンは、低フリクション技術を多岐にわたって採用した高効率の空冷・4ストローク・単気筒50ccを搭載。低・中回転域を重視したトルク特性によって、荷物積載時などで力強い走りを実現しています。また、発進と変速でそれぞれ独立したクラッチ機構を備えた2段クラッチシステムをスーパーカブ50に初採用したことで、変速時のショックを軽減しています。

車体は、剛性に優れたバックボーンタイプのパイプフレームを新たに採用。従来モデルのカスタムタイプに比べホイールベースを35mm延長したことなどにより、荷物積載時のより安定した走行に寄与しています。

デザインは、本年3月に発売した「スーパーカブ110」と同様に、伝統的でオリジナリティーのあるスタイリングをベースに、シンプル、フレンドリー、質実を表現した“丸みのある四角”をテーマとして、さまざまなライフシーンにマッチするスタイリングとしています。

生産は、中国の新大洲本田摩托有限公司で行い、調達から生産まで効率化を図ることで、メーカー希望小売価格を従来モデルのカスタムタイプ(4速ミッション、セルフスターター装備)に比べ48,300円(消費税込み)安く設定することができ、よりお求めやすい価格としました。

●販売計画台数
(国内・年間) 15,000台
●メーカー希望小売価格
187,950円(消費税抜き本体価格 179,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません


=スーパーカブ50の主な特長=

●高い環境性能と経済性を両立したエンジン
低・中回転域を重視したトルク特性としながら、最高出力を従来モデルの2.5kWから2.7kWに高めたことで、さまざまな利用状況で力強い走りを実現。また、発進と変速でそれぞれ独立したクラッチ機構を備えた2段クラッチシステムと4速ミッションの組み合わせによって、変速時のショックを軽減しスムーズな走行を可能としています。燃費は、110.0km/L(30km/h定地走行テスト値)と優れた燃費性能を発揮しています。なお、従来モデルで採用した下記の低フリクション技術や排出ガス浄化システムなどは継続して採用しています。
・電子制御燃料噴射装置(PGM-FI※1)の採用
・バッテリーが完全に放電した場合でも、キックによって始動ができるシステム
・低フリクション技術として、クランクシャフトに対してシリンダーをオフセット配置したオフセットシリンダーやローラーロッカーアームなどを採用
・マフラー内にキャタライザー(三元触媒)を装備
※1 PGM-FIは、Hondaの登録商標です
●剛性に優れた車体
スーパーカブ110に採用して定評を得ている角断面パイプのバックボーンフレームを、スーパーカブ50に新たに採用しています。高い剛性を確保したフレームやホイールベースを延長したことなどで、荷物積載時のより安定した走行に寄与しています。シート高は、従来モデルと同様の735mmとし、安心感のある足つき性を確保しています。燃料タンク容量は、従来モデルの3.4Lから4.3Lに拡大し、給油の頻度を少なくするとともに航続距離を高めています。
●機能性に優れた存在感と力強さを表現したデザイン
外観は、スーパーカブ110のデザインを踏襲しています。スーパーカブのオリジナリティーを活かしながらシンプルさを保ちつつ、直線と曲面を融合させて存在感と力強さを表現しています。ヘッドライトは視認性と被視認性に優れた角型マルチリフレクターを、リア回りをは水平基調にレイアウトしたテールランプを採用することにで、実用的でありながら斬新なイメージを演出しています。車体色は、スマートブルーメタリック、バージンベージュ、パールバリュアブルブルー、パールハーベストグリーン、パールプロキオンブラックの5色を設定。ビジネスからレジャーまで幅広い要望に応えられるカラーバリエーションとしています。
●その他の主な装備
・エンジン始動が簡単なセルフ式スターター(キック式併設)
・視認性に優れた角型デザインのメーターパネル
・荷物の積載に便利なリアキャリア(長さ331mm<ガードを除く>、幅299mm)
・買い物で便利な荷掛けフック
・使い勝手の良いメインスイッチ一体式ハンドルロック機構

★主要諸元

車名型式 JBH-AA04
スーパーカブ50
発売日 2012年5月25日
全長×全幅×全高(m) 1.915×0.700×1.050
軸距(m) 1.215
最低地上高(m) 0.135
シート高(m) 0.735
車両重量(kg) 95
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 1
燃費(km/L) 110.0(30km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) 1.9
エンジン型式   AA04E
空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm3) 49
内径×行程(mm) 37.8×44.0
圧縮比 10.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 2.7[3.7]/7,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 3.8[0.39]/5,500
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
始動方式 セルフ式(キック式併設)
点火方式 フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑油方式 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L) -
燃料タンク容量(L) 4.3
クラッチ形式 2段クラッチシステム
変速機形式 常時噛合式4段リターン
変速比 1速 3.181
2速 1.705
3速 1.190
4速 0.916
減速比1次/2次 4.058/3.538
キャスター(度) 26°30′
トレール(mm) 71
タイヤサイズ 60/100-17M/C 33P
60/100-17M/C 33P
ブレーキ形式 機械式リーディングトレーリング
機械式リーディングトレーリング
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 バックボーン式

製造事業者/新大州本田摩托有限公司 製造国/中国 輸入事業者/本田技研工業株式会社