CRF250R
724,500円(10月2日発売)

★ホンダ CRF250R 車両解説

CRF250Rはフロントサスの仕様変更などで2013年モデルに

環境時代の“4スト・モトクロッサー”CRF250R、’13年モデルも熟成イヤーに。

2000年のMFJモトクロス日本グランプリで、CRF450Rのプロトタイプ車が世界に先駆けてデビュー。そして翌年の2001年から全日本モトクロス選手権シリーズ及び、AMAモトクロス選手権でワークスチームが使用し活躍。この年の11月10日に市販が開始されたCRF450Rの兄弟車がCRF250Rだ。

4ストロークエンジンを搭載する新時代のモトクロッサーCRFファミリーとして、CRF250RはCRF450Rの発売から2年遅れの2003年11月に発売されている。以来、イヤーモデルごとに戦力アップがはかられてきているCRF250R/CRF450Rだが、ほぼフルモデルチェンジとなったCRF450Rとは対照的に、2013年モデルでも’12モデル同様更なる戦闘力アップを目指した熟成モデルとなった。

2012年モデルでは、エンジン面ではスロットルボディの小径化を図るとともに、コネクティングチューブ、吸気ポート、排気ポート、エキゾーストバルブの形状変更が行われ、車体周りではCRF450Rと共通でサスのチューニングやワイドフットペグの採用などが行われていた。

2013年モデルの今回は、フロントフォークのダンパー部のピストン径のアップ、バネレートの変更が行われた。また、新パターンのフロントタイヤの採用も行われている。

CRF250R。カラーは1色。ホンダのモトクロスマシン伝統のエクストリームレッド。
2013年モデルのCRF250Rはマイナーチェンジ版。フロント足周りとPGM-FIのセッティングを変更。

★HONDA プレスリリースより (2012年8月3日)

モトクロス競技専用車「CRF450R」「CRF250R」の2013年モデルを発売
~CRF450Rは、フルモデルチェンジし総合性能をさらに向上~

Hondaは、世界各地のモトクロスレースで培った先進技術を投入した、水冷・4ストロークエンジン搭載のモトクロス競技専用車「CRF450R」をフルモデルチェンジするとともに、「CRF250R」の仕様の一部を変更し、2013年モデルとして10月2日(火)に受注期間限定※1で発売します。

CRF450Rは、開発コンセプトを“MX Revolution モトクロス革命”と定め、さまざまな走行シーンで自由に操れる新世代のモトクロスマシンを目指しました。車体は、新設計のアルミツインチューブフレームとフロントフォークケアサスペンションを採用。エンジンは、新形状のピストンや吸・排気ポートの形状変更など多岐にわたり仕様の変更を施しています。また、消音効果とマスの集中化に寄与するショートタイプのデュアルマフラーを新たに採用することなどで、総合性能を一段と向上させています。

CRF250Rは、倒立タイプのフロントフォークの仕様を変更するとともに、新パターンのフロントタイヤと、内部構造を見直し軽量化を図ったリアタイヤを採用しています。これらの変更によって、高い路面追従性と安定感のある走行性を実現しています。

CRF450R、CRF250Rともに、車体色にはHondaのモトクロスマシン伝統のエクストリームレッドを採用し、躍動感溢れるスタイリングとしています。

※1 受注期間は、2012年8月3日(金)から12月10日(月)まで

●販売計画台数(国内・年間)
CRF450R 60台
CRF250R 250台
●メーカー希望小売価格
871,500円(消費税抜き本体価格 830,000円)
724,500円(消費税抜き本体価格 690,000円)
※価格にはリサイクル費用を含みます
※このCRF450R、CFR250Rは、公道および一般交通の用に供する場所では一切走行できません。また、ナンバープレートを取得することも出来ません

=CRF450R 2013年モデルの主な変更点=

●フレーム
さまざまな走行シーンにおいて、操縦安定性をさらに高めるために、下記の変更を行っています。
・新設計のアルミツインチューブフレーム(メインフレーム)により、前輪の接地感と後輪のトラクションを向上
・ショートタイプのデュアルマフラー採用に合わせた新設計リアフレーム
●サスペンション・足回り
フロントフォークには、エアサスペンションを新たに採用。フロントフォーク内のスプリングを従来のコイルスプリングから圧縮空気に変更しフロントフォーク内部のフリクションを無くすることで、作動性の向上に寄与しています。また、フロントフォーク全体で800gの軽量化も実現しています。なお、サスペンションのセッティングは、封入空気圧の調整により、競技用コースや路面状況にすばやく対応できます。リアクッションは、従来モデルに比べ全長を14.5mm短縮し、より車体の低い位置に取り付けるとともに、形状を見直ししなやかさと剛性感を両立したスイングアームとの組み合わせによって、乗り心地と軽快感を向上させています。
●エンジン
Honda独創のメカニズムで実績のあるユニカムバルブトレイン採用の水冷・4ストローク・4バルブエンジンは、下記の変更を行うことで高速域はそのままに低・中速域でのトルクを向上しています。
・ピストン頭部形状を変更し、圧縮比を従来モデルの12.0から12.5に高め出力を向上
・吸・排気ポートの形状変更と、エキゾーストバルブ径を従来モデルのφ30mmからφ31mmに拡大
・バルブタイミングの変更および、電子制御燃料噴射装置(PGM-FI※2)のセッティングを最適化
※2 PGM-FIは、Hondaの登録商標です
●スタイリング
CRFシリーズの基本思想“マス集中、トライアングルプロポーション”を継承しながら、しなやかで鋭い矢のようなスタイリングを採用することで鮮烈なイメージとしています。シュラウド、サイドカバー、シートを滑らかに連続させながら徹底的なフラッシュサーフェス化を図り、ライダーのスムーズなライディングをサポートする形状としています。

=CRF250R 2013年モデルの主な変更点=

●サスペンション・足回り
フロントフォークのダンパー部のピストン径を、従来モデルに比べ2mm拡大したφ37mmを採用。受圧面積を拡大したことで減衰力特性の最適化を図っています。また、バネレートを従来モデルの4.4から4.5N/mmに変更し、走破性の向上を実現しています。また、新パターンのフロントタイヤの採用で接地性能を向上させるとともに、リアタイヤの内部構造を見直し軽量化を図ることで、高い路面追従性を実現しています。
●エンジン
スロットルコントロール性とトラクション特性の向上をねらい、PGM-FIのセッティングを変更してます。

★主要諸元

車名型式 PE05〈ME10〉
CRF450R〈CRF250R〉
発売日 2012年10月2日
全長×全幅×全高(mm) 2,191〈2,181〉×827×1,271
軸距(mm) 1,492〈1,489〉
最低地上高(m) 0.330〈0.322〉
シート高(m) 0.953〈0.951〉
車両重量(kg) 111.0〈104.7〉
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) -
燃費(km/L) -
登坂能力(tanθ) -
最小回転小半径(m) -
エンジン型式 -
水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ
総排気量(cm3) 449.7〈249.4〉
内径×行程(mm) 96.0〈76.8〉×62.1〈53.8〉
圧縮比 12.5〈13.2〉
最高出力(kW[PS]/rpm) -
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) -
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置[PGM-FI]
始動方式 プライマリーキック式
点火方式 フルトランジスタ式デジタル点火
潤滑油方式 -
潤滑油容量(L) -
燃料タンク容量(L) 6.3〈5.7〉
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 1.800〈2.357〉
2速 1.470〈1.888〉
3速 1.235〈1.555〉
4速 1.050〈1.333〉
5速 0.909〈1.136〉
減速比1次/2次 2.739〈3.166〉×3.692〈3.769〉
キャスター(度) 27°4′〈27°23′〉
トレール(mm) 116.0〈118.0〉
タイヤサイズ 80/100-21 51M
120/80-19 63M〈100/90-19 57M〉
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式(倒立タイプ)
スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式 アルミツインチューブ

※〈 〉内はCRF250Rのデータです