GSR750 ABS 942,900円(3月21日発売)

★スズキ GSR750 ABS 車両解説

待望の“アグレッシブ・ストリートファイター”GSR750 ABS
国内仕様を発売

2010年10月のインターモトで発表されたスズキのミドルクラス“ストリートファイター”GSR750。翌’11年から海外で発売開始され、それまでのGSR600の後継モデルとして人気を得ているモデルだ。エンジンは750専用開発としては最後のモデルといえる’05GSX-R750のものをベースに、カムプロフィールの変更、レブリミッターの採用などにより中低速域での圧倒的なパフォーマンスを狙ったエンジンとして再開発し搭載。

ちなみにGSX-Rのヒストリーでは、’04年、’05年モデルのミドルクラスGSX-Rは、純粋なレーサー・レプリカとして開発されるGSX-R600と、サーキットからストリートへとパフォーマンスの比重を移して開発されたGSX-R750、ときっちり性格分けがなされていた。この’05GSX-Rが一つの節目となり、翌’06年からのミドルクラスGSX-Rは、GSX-R600が開発の主体となり、750はそれの排気量アップ版というスタイルに変更されている。

GSR750 ABS開発のスタートは、リーマンショックの翌年’09年頃だというのに、わざわざ’05モデルのエンジンが採用されたのには理由があったのだ。もともとGSX-R750の長い歴史の中でもストリートパフォーマンスに特に力が入れられ、しかも750専用設計としてはラストとなった“K5エンジン”だからこそ白羽の矢が立ったというわけだ。

ちなみにGSX-R750からの変更点の最大のポイントは、カムプロフィールの変更と吸排気系の見直しにより燃焼効率の向上が図られたことで、徹底したフリクションロスの低減とともに、11,500rpmのレッドゾーンまでのほとんどの回転域で、ベースとなったGSX-R750よりも出力、トルクともに上回る数値を発生している。GSX-R750のレッドゾーン14,500rpmをリミッターを装備して抑え込むことで最高出力の数値を106PSの枠内に収めているという。

専用で開発されたフレームも特徴的だ。GSX-R750やGSR600と異なり、アルミのツインスパーフレームではなくD字断面を持つスチール製のツインスパーフレームなのだ。このメインフレームに通常の丸断面のチューブラーフレームを組み合わせたコンパクトなフレームとなっている。足回りにはフロントにφ41mmインナーチューブとゴールドアルマイト処理したアウターチューブを持つカヤバ製の倒立フロントフォーク。リアはプログレッシブリンケージを介してカヤバ製モノショックを作動させる通常のスイングアームタイプ。7段階プリロード調節機構付だ。ブレーキはフロントにφ310mmフルフローティングのデュアル、リアはφ240mmシングルで、電子制御式ABSと組み合わせている。

 

カラーは3色。トリトンブルーメタリック/パールグレッシャーホワイト(AGQ)。
マットブラックメタリックNo.2(YKV)。
パールグレッシャーホワイト(YWW)。

★SUZUKI プレスリリースより (2013年2月28日)

スズキ、新型ロードスポーツバイク
「GSR750 ABS」を発売

スズキ株式会社は、斬新なスタイリングと爽快な走りを特長とする新型ロードスポーツバイク「GSR750 ABS」を3月21日より発売する。

「GSR750 ABS」は、2011年より欧州で販売を開始し、好評を得ているロードスポーツバイクである。エッジを効かせた車体各部のデザインにより、コンパクトで斬新なスタイリングを実現した。ハンドル、ステップを自然な乗車姿勢に適した位置に設定し、213kgと軽量な車体は取り回し性にも配慮した。エンジンは高性能スポーツバイク「GSX-R750」用をベースに、街乗りで多用する中低速域を扱いやすく設定し、街中やワインディングロードでの爽快な走りを楽しめる特性とした。さらにエンジンの燃焼効率を向上させることで30.0km/L※の低燃費を実現した。

GSR750 ABSの主な特長
 
デザイン
・コンパクトに引き締まった車体に、エッジを効かせたデザインのヘッドライトカウル、フロントフェンダー、フレームサイドカバー等を採用し、近未来的で斬新なスタイリングを採用した。
・ヘッドライトの左右両端に、特徴的な形状のブルーインナーレンズを採用したポジションランプを配置。
 
エンジン
・海外仕様車と同一の出力特性とし、市街地での扱いやすさと高い加速力を実現。
・エンジンの燃焼効率を向上させることにより、30.0km/L※の低燃費を実現。
 
その他の装備
・ライダーのブレーキ操作を一定範囲内で補助する電子制御式ABSを標準装備。
・メーターパネルには、アナログ式タコメーターと白色LED照明の大型液晶パネルを採用。
・大型液晶パネルはスピードメーター、ギヤポジションインジケーター、燃料計、時計等を常時表示し、さらに燃費計やトリップメーター等を選択表示する機能を採用。
・車体色は、青/白2トーン「トリトンブルーメタリック/パールグレッシャーホワイト」、黒「マットブラックメタリックNo.2」、白「パールグレッシャーホワイト」の3色を設定。
年間目標販売台数
1,000台
メーカー希望小売価格(消費税込み)
商品名
GSR750 ABS
エンジン
4サイクル 749cm3
価格(円)
942,900円
* 価格には、保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う費用は含まれない。
※ 60km/h定地走行燃費(km/L)。国土交通省届出値。定地燃費は定められた試験条件のもとでの数値。実際の走行は、この条件(気象・道路・車両・運転・整備などの状況)が異なってくるため、それに応じて燃費が異なる。

★主要諸元

車名型式 EBL-GR7NA
GSR750 ABS
発売日 2013年3月21日
全長×全幅×全高(m) 2.115×0.785×1.060
軸距(m) 1.450
最低地上高(m) 0.145
シート高(m) 0.810
車両重量(kg) 213
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費(km/L) 30.0(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) 3.0
エンジン型式   R751
水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 749
内径×行程(mm) 72.0×46.0
圧縮比 12.3
最高出力(kW[PS]/rpm) 78[106]/10,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 80[8.2]/9,000
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスタ式
潤滑油方式 ウエットサンプ式
潤滑油容量(L) 3.85
燃料タンク容量(L) 17
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.785
2速 2.052
3速 1.681
4速 1.450
5速 1.304
6速 1.181
減速比1次/2次 1.857/2.470
キャスター(度) 25°20′
トレール(mm) 104
タイヤサイズ 120/70ZR17M/C 58W
180/55ZR17M/C 73W
ブレーキ形式 油圧式ダブルディスク(ABS付)
油圧式シングルディスク(ABS付)
懸架方式 φ41mm倒立テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 ツインスパー