ブルバード400 840,000円(3月3日発売)

★スズキ ブルバード400 車両解説

ハイパフォーマンス・クルーザー
“M109R”の顔を得て「スポーティな進化」

2010年4月現在のスズキのクルーザーラインアップは、オーソドックスなレガシー・クルーザーであるイントルーダーと、さらに“パフォーマンス・クルーザー”と呼ばれる走りも重視したブルバードシリーズの2本柱が併存する。その“パフォーマンス・クルーザー”の中でもフラッグシップである“M109R”は水冷DOHC、1783cm3、V型2気筒を搭載、“ドラッグ・クルーザー”とも呼べる強烈な個性を持つ。

その兄貴分の顔をのイメージをもらったのが2010年モデルのブルバード400なのだ。これまではフロントの足周りの違いくらいでしか認識されていなかった国内のブルバードだが、これで明らかにブルバード一族の個性を打ち出すことになったといえる。オプションで用意されるシングルシートカウルに変えればさらにそのイメージは強調される。違うのはリヤ側シリンダーからのマフラーの取り回しぐらいか。

2010年モデルとしての違いはこの他にもいくつかある。これまでブラックアウトされていたエンジンケースカバーはメッキ処理に変更して高級感を高めている。ビキニカウルの採用に合わせてメーターパネル、ヘッドライトの変更はもちろんのこと、ハンドル形状及びハンドルホルダーも変更。ライダーズシート、タンデムシートも形状変更が行われた。さらにテール周りではリヤフェンダー、リヤフェンダーステー、そしてテールランプも12個のLEDを内蔵する個性的なデザインが採用された。車体色は上のオールトグレーメタリックとパールネブラーブラックの2色をラインナップ。

ハイパフォーマンス・クルーザー“M109R”の顔を得て「スポーティな進化」をはたしたブルバード400。パールネブラーブラック。
ハイパフォーマンス・クルーザー“M109R”の顔を得て「スポーティな進化」をはたしたブルバード400。オールトグレーメタリツク。
M109Rの顔を得たブルバード400。この部分のみで印象が変わった。ミラーハウジングはM109Rと共通化して高級感を演出。ミラー内部構成も見直して振動で視認性が影響されにくいという。
フューエルタンク上に配置された集中インジケーターランプ。センターにニュートラル、ハイビーム、FI、ウインカーの指示灯が並ぶ。
シート高700mmに変更はないものの、跨りやすさと足つき性を向上。またシート上の前後移動が容易に成りライディングポジションの自由度をアップ。走りの写真やライダーが跨っている写真ではオプションのシングルシートカウルを装着。
こちらがオプションで用意されるシングルシートカウル。脱着式のタンデムシートと交換装着する。M109Rの“フローライン”を形成する。

★SUZUKI プレスリリースより (2010年3月3日)

クルーザータイブの小型二輪車
「ブルバード400」を大幅改良して発売

スズキは、低く流れるようなボディラインで、倒立フロントフォークやキャストホイールが特長の400cm3クルーザーモデル「ブルバード400」を大幅改良し、3月3日(水)より発売する。

今回の改良では、スズキ パフォーマンスクルーザーのフラッグシップモデル「スズキブルバードM1O9R」(海外モデル)をイメージさせるスタイリングに変更。

エンジンケースカバーをメッキに変更し、ハンドル・ハンドルホルダー・リアフェンダーステー・シートの形状も変更するなど細部の小変更も行った。

また、オプション品として「シートテールボックス」を設定した。

●コンセプト
従来のクルーザーイメージを超えた、タンクからリヤフェンダーへの流れるような美しいスタイリングと、ハイパフオーマンスの両立をコンセプトとして開発されたパフォーマンスクルーザーのフラッグシップモデル「スズキ ブルバードM1O9R」とデザインコンセプトを同一とし、「スズキならではのスポーティな進化」を表現した。
●2009年モデルからの主な変更点
・スズキ ブルバードM1O9Rをイメージさせるスタイリングに変更
・エンジンケースカバーをメッキにすることで高級感を演出
・ビキニカウルを装着(メーター、ヘッドライトの変更)
・ハンドル、ハンドルホルダーを変更
・リヤフェンダー、リヤフェンダーステーを変更
・ライダーシート、タンデムシートの形状変更
・車体色をオールトグレーメタリック、パールネブラーブラックの2色設定に変更。
●エンジン
・VS400(イントルーダー400)から継承されている45°狭角∨ツインは、前モデルで排ガス規制に対応するためインジェクション化。加速の際、高いギアでもパルスを感じられる鼓動感を実現。
・スラッシュカットタイブのデュアルマフラーを採用。
●車体
・フラッグシップモデル「スズキ ブルバードM1O9R」と共通のイメージにするため艤装品の変更を実施したが、ベースは前モデルを継承。
・ハンドルバーの形状変更により、グリップポイントを前モデルより手前に、グリップ間の中心距離は短くすることで、より∪ターンもしやすくなった。
・シート形状は、足つき性を考慮し、跨りやすい形状に変更。クッション性がよくなり座りやすいよう改良した。
・ピリオンシートは、パッセンジャーの乗り心地を向上させるため肉厚にし、安心感を与えると同時に、二人乗りでも安定しやすいように改良した。
・乗りやすさを目指し、リジット風フレームワークを採用した車体には、路面追従性の高いリンクタイブ式のリアサスペンションを車体中央に配置。駆動方式は、日常のメンテナンス面で手間がかからず、シルエットが美しいシャフトドライブ方式を採用。
・タイヤサイズの最適化で軽快感とニュートラルなハンドリングを実現。
・ミラーの形状を変更し、振動に対しプレが向上した。
・LEDテールランプは、視認性に配慮した形状に変更した。
・ヘッドライトの取り付け位置を変更し、視認性を向上させた。
・カウルもメンテナンス性を考慮し、左右2本のボルトで脱着可能とした。
●その他
・メーターは、視認性のよいアンバー色を採用。ハンドル操作を考慮し、小さく、軽くしながら振動に対しプレが向上した。
商品名
ブルバード400
メーカー希望小売価格
840,000円(消責税抜き800,000円)
発売日
2010年3月3日
パブリシティー
2010年3月3日
車体色
オールトグレーメタリツク
パールネブラーブラック

★主要諸元

車名型式 EBL-VK57A
ブルバード400
発売日 2010年3月3日
全長×全幅×全高(m) 2.420×0.980×1.105
軸距(m) 1.655
最低地上高(m) 0.140
シート高(m) 0.700
車両重量(kg) 267
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費(km/L) 33.0(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) 3.0
エンジン型式 K509
水冷4ストロークV型2気筒SOHC4バルブ
総排気量(cm3) 399
内径×行程(mm) 65.0×60.2
圧縮比 10.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 24[33]/8,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 33[3.4]/6,000
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスタ式
潤滑油方式 ウエットサンプ式
潤滑油容量(L) 3.7
燃料タンク容量(L) 15
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.461
2速 1.631

3速 1.227
4速 1.000
5速 0.814
減速比1次/2次 2.138/3.503

キャスター(度) 33°20′
トレール(mm) 141
タイヤサイズ 130/90-16M/C 67H
170/80-15M/C 77H

ブレーキ形式 油圧式シングルディスク

機械式リーディングトレーリング
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 ダブルクレードル