リトルカブ・55周年スペシャル 249,900円(11月15日発売)

★ホンダ リトルカブ・55周年スペシャル 車両解説

“オリジナル・カブスタイル”を守り通すリトルカブにスペシャル・バージョン登場

2012年5月にフルモデルチェンジを受けたスーパーカブ50。一足早く、3月に発売開始されたスーパーカブ110に準じた全く新しいデザインのボディに、これまた110に共通する高い環境性能と経済性を両立した新エンジン、2段クラッチシステムを採用した新型4速ミッションなどが組み合わされ、まさに新時代のスーパーカブへと変身した。世界のスーパーカブも“新時代”へ向けて再スタートというわけだ。

ただ、新スタイルには未だに賛否両論が出ているのも事実で、いかにオリジナル・カブスタイルが偉大な存在だったかという証しでもあるだろう。それはともかく、スーパーカブ一族が新スタイルに変身した中にあって、唯一、オリジナル・カブスタイルを守り通しているモデルがある。リトルカブだ。

1997年8月、スーパーカブをベースに、前・後輪に14インチの小径ホイールを採用し、ハンドルまわり、レッグシールド、フロントフェンダー、シート、そしてリアキャリア等の形状を変更し、コンパクトで親しみやすいモデルとして発売開始されたリトルカブ。ビジネスモデルとしてではなく、スーパーカブを若者の足、遊びのギアとして市場に投入したのだ。それ以前にもスーパーカブをファッショナブルなコミューターとして愛用する動きが一部であったが、リトルカブの狙いは見事にあたり、今ではすっかり街の一員として溶け込んできているのはご存じの通り。

新登場後の変遷を簡単に追っておくと、このモデルの性格を表すのか「特別仕様」発売のリリースが目に付く。登場直後の10月から特別仕様の発売は始まり、1998年7月にはホンダの創立50周年を記念した“50th アニバーサリースペシャルモデル”を限定発売(CB400SFとDio ZXにも登場)。2000年1月には一部に流行のスケルトン素材を採用した「新春スペシャルモデル」を発売。同じ年の8月にはシックなピュアブラックを採用したスペシャルモデル。2002年1月には淡い色調の“バイスブルー”カラーを採用、レッグシールド部にも“デニムブルー”を採用するなど若者に人気の色調を採用したスペシャルだった。2005年1月はシルバーメッキの立体エンブレムの採用、カラーは“ブコブルー”のスペシャルカラー。2008年8月にはスーパーカブ誕生50周年を記念した「リトルカブ・50周年スペシャル」を発売(スーパーカブ50も同様)。

メカニズム面では、1998年12月発売でセルフスターター採用タイプを追加設定。1990年9月発売で足着き性などの取り回しを向上させ、国内の新排出ガス規制に適合。2007年10月発売では電子制御燃料噴射システム、PGM-FIを新たに搭載、マフラーガードの形状変更などを行っている。

そして今回、初代スーパーカブC100誕生から数えて55周年を記念するスペシャル・バージョンの登場だ。スペシャルカラーもブラックとファイティングレッドの2色設定と力が入っている。ボディカラーばかりじゃなく、前後ハブもカラー塗装、左右のサイドカバーはクロームメッキ処理、シートも格子模様の特別柄、そして55周年記念ステッカーがあしらわれた。

カラーは2色設定。こちらはブラック。
ファイティングレッド。

★HONDA プレスリリースより (2013年11月8日)

「リトルカブ・55周年スペシャル」を限定発売

Hondaは、ファッショナブルなカラーリングを採用した50ccモデル「リトルカブ・55周年スペシャル」を受注期間限定※1で11月15日(金)に発売します。

このモデルは、1958年に発売した初代スーパーカブ「スーパーカブC100」の誕生55周年を記念して、特別なカラーリングを施しています。

車体色は、クールなイメージのブラックと、鮮烈なファイティングレッドの2色設定として、ともに個性的で特別感のあるモデルとしています。

両カラー共通に、ファッショナブルなレッド塗装の前・後リムと、ブラック塗装の前・後ブレーキハブを採用することで足周りを引き締めています。また、左右のサイドカバーはクロームメッキ処理を施し、スーパーカブ誕生55周年を記念したステッカーをあしらっています。シートは、格子模様を施した専用とする事で所有感を高めています。

リトルカブは、前・後に小径の14インチタイヤを採用したコンパクトなサイズや、丸みを帯びたスタイリング、そして燃費性能に優れた扱いやすい空冷・4ストロークエンジンなどが若者層を中心に支持を得ています。

スーパーカブシリーズは、1958年に初代モデルの生産を開始以来、世界生産累計台数は8,500万台※2を超えるロングセラーモデルとして世界各地の多くの人たちに生活に役立つコミューターとして愛用されています。

※1 受注期間は、2013年11月8日(金)から2014年1月26日まで
 ※2 Honda調べ、2013年9月末時点

●販売計画台数
(国内・年間) 1,500台
●メーカー希望小売価格
249,900円(消費税抜き本体価格 238,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません

★主要諸元

車名型式 JBH-AA01
リトルカブ<セル付>
発売日 20123年11月8日
全長×全幅×全高(m) 1.775×0.660×960
軸距(m) 1.190
最低地上高(m) 0.115
シート高(m) 0.705
車両重量(kg) 81
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 1
燃費(km/L) 113.0(30km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) 1.8
エンジン型式   AA02E
空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm3) 49
内径×行程(mm) 39.0×41.4
圧縮比 10.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 2.5[3.4]/7,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 3.8[0.39]/5,000
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
始動方式 セルフ式(キック式併設)
点火方式 フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑油方式 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L) -
燃料タンク容量(L) 3.4
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
変速機形式 常時噛合式4段リターン※
変速比 1速 3.181
2速 1.705
3速 1.238
4速 0.958
減速比1次/2次 4.058/2.928
キャスター(度) 26°00′
トレール(mm) 47
タイヤサイズ 2.50-14 32L
2.75-14 35P
ブレーキ形式 機械式リーディングトレーリング
機械式リーディングトレーリング
懸架方式 ボトムリンク式
スイングアーム式
フレーム形式 バックボーン式

※走行中はリターン式で停車時のみロータリー式になるチェンジ機構です