XP500A TMAX(TMAX530 ABS)/XP500A TAMX(TMAX530 ABS IRON MAX)1,058,400円/1,090,800円(1月10日/2月10日発売)

★ヤマハ XP500A TMAX(TMAX530 ABS)/XP500A TAMX(TMAX530 ABS IRON MAX) 車両解説

TMAX530の2015年モデルはLEDヘッド、倒立サス、スマートキー等を採用

スタイルはスクーターに似ていながら、走行性能はスポーツモデル、というユニークな乗り物「TMAX」が国内市場にも導入されて13年(2001年8月に国内発売開始)が過ぎた。その後、他社からも“オートマチック・スポーツモデル”が登場するなど、スポーツモデルに対するオートマチック化は徐々に広まってきているが、それにしてもこの10数年で劇的な環境変化があったかと言えば、残念ながら未だあくまで独自のモデル、バリエーション的なものとしてしか認知されていないというのが現状だろう。ホンダのDCT車の登場でも、かつてクルマの世界で起こったオートマチック化への雪崩現象が起こってきているとは、まだまだ言えない。

そんな世間の情勢はともかく、この10余年でTMAXは熱烈なファンを着実に増やしてきたのは事実。オートマチックがどうのこうのではなく、TMAXの「スタイル」、「走り」そのものが支持されてきた証だ。支持されていればこその10余年。海外では2000年の12月から発売開始。2004年9月に初のモデルチェンジを受け、F.I.(フューエルインジェクション)化や、φ41mmフロントフォーク、ラジアルタイヤなどを新たに装備。2005年9月には、特別カラーや、ツートーンシートなどの“スポーティ・ハイクラス”をイメージしたSPECIALモデル発売。2006年2月、2007年2月には、それぞれカラーリング変更によるイヤーモデル。

さらに2008年7月発売(海外では2007年9月のパリショーでデビュー、2007年10月から発売)のモデルでは、ついに新設計フレームを採用、前後15インチ化、そしてキープコンセプトながらもデザイン一新などで“走りのパフォーマンス”と“クオリティ感”をより向上させた新型に発展している。2009年11月には、TMAXの誕生10周年を記念した「TMAX 10th Annversary WHITEMAX」を発売。専用のホワイトカラーのボディに、コクピットへのカーボン柄水圧転写パーツの織り込み、ツートーンカラーホイール、ツートーンシート、専用エンブレムの採用などが行われたモデルだった。

最近では、2010年8月に新色のハイテックシルバーが追加され、2011年4月には車両用車体制振ダンパー“パフォーマンスダンパー”を海外でのオプション部品として設定。2011年7月には、ヤマハのロードレース世界選手権参戦50周年を記念した「TMAX WGP50thAnniversary Edition」を発売。おなじみのヤマハのレーシングイメージといえるスピードグラフィック外装、記念エンブレムなどを採用した限定仕様が発売されている。ちなみにこの年のロードレース世界選手権、6月25日のオランダGPと7月24日のアメリカGPでは、懐かしいスピードグラフィック外装が与えられた特別カラーのYZR-M1も走っている。

そして2012年の秋、フレームから前後サスに至るまで、すべてに渡って見直された新型TMAXが海外でデビューした。何から何まで新しい、しかし“オートマチック・スポーツモデル”というTMAXのコンセプトにはいささかも揺るぎなく、時代に合わせた各部の改良が行われた。で、当然国内のファンも新型の発売を期待したのだが、残念ながらしばしおあずけだった。国内向けには500版の継続モデルとなるXP500 TMAXがリリースされていた。

この新型TMAXは、2009年11月に発売されて人気を呼んだ“WHITEMAX”を彷彿させるモデルで、白の車体色に(黒ベースもラインアップ)ツートーンシートやシルバーアルマイトのブレーキキャリパーキャップ、ブロンズカラーのメーターパネルとホワイトLEDメーター、リム部を切削加工しツートーンカラー化した前後ホイールなどを採用していた。海外仕様と国内仕様の違いが分かりやすいように、海外仕様はTMAX530と排気量を付けて呼び分けられることになった。

その待望の新型TMAX、TMAX530が国内でも発売されたのは2013年6月。半年遅れながら国内のユーザーも新型に乗れるようになった。2001年の初代、2004年の2代目、2008年の3代目、そして2012年の新型TMAX530と、4代目にわたって人気を得てきたTMAXは、スポーツモデルのオートマチック化が何時になろうとも、今後もさらに“TMAXワールド”を広げて行くことだろう。

2014年1月には、本体のTMAX530シリーズに変更はなく、新たに“ヨーロピアン・ダンディズム”をコンセプトにしたスペシャル・カラーモデル“BRONZE MAX(ブロンズ マックス)”がラインアップしている。

今回、TMAX530シリーズの2015年モデルとして、LEDヘッドライトと新形状のフロントカウル、倒立式フロントフォーク、そしてスマートキーシステムに12VのDCアウトレットが装備されるなどのモデルチェンジを受けた。また、同時に“ブロンズマックス”のラインナップと同様、スウェード調シート表皮やピンストライプ入りの前後ホイール、クロノウォッチイメージの専用メーター、アルミ製フットプレートなどが採用された上級機種の“IRON MAX(アイアン マックス)”が登場している。発売はノーマルのTMAX530 ABSが2015年1月10日、TMAX530 ABS IRON MAXは2015年2月10日。

XP500A TMAX(TMAX530 ABS)。「ブルーイッシュホワイトカクテル1」(ホワイト)。
XP500A TMAX(TMAX530 ABS)。「マットダークグレーメタリック1」(マットグレー)。
XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)。「ダークグレーメタリックS」(ダークグレー)。
XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)。アイアン マックスは「ダークグレーメタリックS」(ダークグレー)の1色設定。

★YAMAHA プレスリリースより (2014年12月4日)

倒立式フロントフォーク、LEDヘッドライト、スマートキーシステムを新たに採用
「TMAX530」シリーズ2015年モデルを発売

ヤマハ発動機株式会社は、国内外で高い人気を得ている「TMAX530」シリーズについて、上質感、スポーツ性、使い勝手をさらに向上させた2015年モデルを2015年1月10日より順次発売します。

2015年モデルの「TMAX530」シリーズは、1)精悍なLEDヘッドライトと新形状のフロントカウル、2)スーパースポーツモデルと同様の倒立式フロントフォーク、3)扱いやすいスマートキーシステム及び12VのDCアウトレット等を採用、上質感とスポーツ性を向上させながらコミューターとしての機能充実も図りました。上級機種の「TMAX530 ABS IRON MAX」(アイアン マックス)には、スエード調シート表皮、ピンストライプ入り前後ホイール、クロノウォッチイメージの専用メーター、アルミ製フットプレート等を採用しました。

<名称>
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS)」
・マットダークグレーメタリック1(マットグレー)
・ブルーイッシュホワイトカクテル1(ホワイト)
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)」
・ダークグレーメタリックS(ダークグレー)
 
<発売日>
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS)」 2015年1月10日
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)」 2015年2月10日
 
<メーカー希望小売価格>
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS)」1,058,400円(本体価格 980,000円、消費税78,400円)
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)」1,090,800円(本体価格1,010,000円、消費税80,800円)
※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれない。
 
<販売計画>
800台(年間/国内)
 
「XP500A TMAX530 ABS」フィーチャーマップ
★新デザインミラー&ミラーステー
★新デザインフロントカウル
★LED4 灯ヘッドライト+LEDポジションライト内蔵(ロービーム2灯、ハイビーム2灯点灯)
★新デザインフロントフェンダー
★倒立式フロントサスペンション(41㎜径インナーチューブ)※ゴールドアウターチューブ
★ラジアルマウント式キャリパー採用フロントブレーキ※ゴールドキャリパーキャップ
★新デザインメーターパネル
※専用メーターパネル
※ネームエンブレム
★スマートキーシステム
★12V電源アウトレット
※塗装インテリアパーツ
※スペシャルシート(後ろカバー天面に専用エンブレム)
※塗装リアフェンダーカバー
※ピンストライプ入りマットブラックホイール
★ロック対応設計メインスタンド(アクセサリーに対応)
★※専用ステップボード
★印は2015年モデルの新フィーチャー
※印は「TMAX530 ABS IRON MAX」の特別フィーチャー

★主要諸元

車名型式 EBL-SJ12J
「XP500 TMAX ABS」
発売日 2015年1月10日
全長×全幅×全高(m) 2.200×0.775×1.420
軸距(m) 1.580
最低地上高(m) 0.125
シート高(m) 0.800
車両重量(kg) 222
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L) 27.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)
21.7(WMTCモード値 クラス3サブクラス3-2 1名乗車時)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) -
エンジン型式 J413E
水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 530
内径×行程(mm) 68.0×73.0
圧縮比 10.9
最高出力(kW[PS]/rpm) 35[48]/6,750
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 53[5.4]/5,250
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 TCI(トランジスタ)式
潤滑油方式 強制圧送ドライサンプ
潤滑油容量(L) 3.5
燃料タンク容量(L) 15
クラッチ形式 湿式遠心多板
変速機形式 Vベルト式無段変速
変速比 2.041~0.758
キャスター(度) 25°00′
トレール(mm) 92
タイヤサイズ 120/70R15M/C 56H
160/601R15M/C 67H
ブレーキ形式 油圧式ダブルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 倒立テレスコピック式
スイングアーム
フレーム形式 ダイヤモンド

※燃費消費率は、定められた試験条件のもとでの値。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率。
※WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果からの計算値。