ビーノ XC50D/ビーノ モルフェ XC50H 204,120円/205,200円(10月20日発売)

★ヤマハ ビーノ XC50D/ビーノ モルフェ XC50H 車両解説

レトロポップなお洒落スクーター、ビーノがエンジン性能と燃費を向上

1997年3月の2ストロークモデル発売に始まる“レトロポップ”スクーター、ビーノ。丸目ヘッドライト、フラットなフロア、大きめのレッグシールドに深いフロントフェンダー、フルカバードタイプをイメージさせるリアサイドカバーなどノスタルジックなビンテージスクーターフォルムに、ジョグで定評の6.3馬力エンジンを搭載してデビューした。

流行廃りの多いファッション系スクーターといえたが、すでに18年にならんとする歴史を作り上げてきている。やはりビンテージスクーターの定番デザインには強い力があるのだろう。それはともかく、歴史を刻み続けられたのは、2004年(3月発売)のフルモデルチェンジで、燃費向上と環境対応をはかった4ストロークエンジンへと切り換えられたことも大きなポイントだ。それも原付スクーター初の3バルブとメッキシリンダーを採用した先進の4ストロークエンジンだった。生産もこの頃から“定番”となりつつあった海外拠点(ヤマハモーター台湾)に移行されている。

その後は2008年モデル(2007年11月発売)としてF.I.化が行われたのが大きな変更点で、それ以外はイヤーモデルとしてほぼ毎年細かい改良が続けられて今日に至っている。

2011年は、ベーシックモデルのビーノ XC50が新グラフィックの「Vino」立体エンブレムの採用と、インナー色に淡いベージュ系を取り入れカジュアル&ポップ感を演出。デラックスバージョンのXC50Dでは、ヘッドライトカバーが従来のクロームメッキ処理から車体と同色の塗装仕様となった。2012年モデル(4月20日発売)は、XC50がカラー設定の変更と新グラフィックエンブレムの採用、デラックス仕様のXC50Dがニューカラー3色の採用により、継続色の2色と合わせ5色展開になった。

2013年3月には、標準モデルのビーノXC50にもデラックス仕様と共通デザインのVinoロゴグラフィックを採用、ビーノブランドを印象づける“ビトロエンブレム”も新たに追加した。ビーノXC50Dの方は5色中4色をニューカラーとしボディサイドにグラフィックを追加したカラータイプもラインナップした。2014年2月には、新色の追加とカラー設定の変更で2014年モデルへ。また、2014年7月には、1,300台の限定でスペシャルカラーを施した“トロピカルな夏”モデルも発売した。

2015年2月には、女性をメインのターゲットとしていることは従来通りで変わりはないが(ちなみにデザインも女性チームが担当しているという)、「女の子らしいスタイルを好む女性に向けて“Vino Girl”、ボーイッシュでアクティブな女性に向けて“Vino Boy”という2つのスタイルを設定しました」ということで2タイプのカラーリングのラインナップとなった。特に“Vino Girl”の新色「マットダークグレーメタリック1」では、ビーノ初のマットカラーをベージュ系ボディと調和させ、ホイール、ウインカーボディ等もベージュとしたモデルだった。

今回は、ヤマハの定番原付スクーター、ジョグシリーズと同時にエンジン面での改良が行われた。排気系の見直しによりエンジンの出力を3.1kWから3.3kWに、トルクも3.9N・mから4.2N・mに向上させている。また、また、新型ECUの採用とO2フィードバック制御を追加し、FIシステムの変更などにより燃費性能も30km/hの定地燃費で66.0km/Lから68.3km/L(この数値のみジョグの69.7km/Lと異なっている)へアップ、WMTCモード値でも50.1km/Lから56.5km/Lへと向上を図っている。また、フロントバスケットを採用して2009年4月にシリーズに加わったビーノ モルフェも同時にエンジン周りの改良が行われている。

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ビーノ XC50D。カラーは“Vino Girl”が5色、“Vino Boy”が2色。「パープリッシュレッドメタリック5」(ピンク/ベージュ)。
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ビーノ XC50D“Vino Girl”。「マットダークグレーメタリック1」(マットグレー/ベージュ)。
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ビーノ XC50D“Vino Girl”。「ビビッドレッドキャンディ2」(レッド)。
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ビーノ XC50D“Vino Girl”。「ダークレディッシュグレーメタリック2」(ダークブラウン)。
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ビーノ XC50D“Vino Girl”。「ダークグレーイッシュブルーメタリックA」(ブルー×ベージュ)。
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ビーノ XC50D“Vino Boy”。カラーは2色。「ビビッドブルーメタリック1」(ブルー/ブラック)。
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ビーノ XC50D“Vino Boy”。「ブラックメタリックX」(ブラック/マットブラック)。
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ビーノ モルフェ XC50H。カラーは2色。「ダルレッドメタリックD」(レッド)。
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ビーノ モルフェ XC50H。「ダークレデッシュグレーメタリック2」(ダークブラウン)。

★YAMAHA プレスリリースより (2015年9月8日)

エンジン性能と燃費を向上した
「ビーノ XC50D」「ビーノ モルフェ XC50H」を発売

ヤマハ発動機株式会社は、レトロポップなスタイルで人気の原付1種スクーター「ビーノ XC50D」とフロントバスケットを標準装備の原付1種スクーター「ビーノ モルフェ XC50H」について、エンジン性能と燃費を向上させ2015年10月20日より発売します。

今回、排気系の見直しなどによりエンジン性能(馬力、トルク)を向上、また新ECU採用、O2フィードバック制御の織り込みなどFIシステムの変更で燃費性能の向上を図りました。

「ビーノ XC50D」は、女の子らしいスタイルを好む方向けの≪Vino Girl≫と、ボーイッシュでアクティブな方向けの≪Vino Boy≫の選べる2つのスタイルを設定しています。

「ビーノ モルフェ XC50H」は、1)シャッター付きで籐かご調のフロントバスケット、2)インナーポケット、3)大型コンビニフックなどを装備し、買い物などでの利便性を高めたモデルです。

なお、本製品の製造はヤマハモーター台湾で行います。

<名称>
「ビーノ XC50D」
<メーカー希望小売価格>
204,120円(本体価格189,000円、消費税15,120円)
<カラー>
【Vino Girl】
・マットダークグレーメタリック1(マットグレー/ベージュ)
・パープリッシュレッドメタリック5(ピンク/ベージュ)
・ビビッドレッドキャンディ2(レッド)
・ダークレディッシュグレーメタリック2(ダークブラウン)
・ダークグレーイッシュブルーメタリックA(ブルー/ベージュ)
【Vino Boy】
・ビビッドブルーメタリック1(ブルー/ブラック)
・ブラックメタリックX(ブラック/マットブラック)
 
「ビーノ モルフェ XC50H」
<メーカー希望小売価格>
205,200円(本体価格190,000円/消費税15,200円)
<カラー>
・ダルレッドメタリックD(レッド)
・ダークレデッシュグレーメタリック2(ダークブラウン)
 
※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれません。
 
<発売日>
2015年10月20日
<販売計画>
10,000台(シリーズ/年間/国内)
「ビーノ XC50D」フィーチャー
・品質感あるメーターボディ
・シートやマットと同色のグリップ
・乗り心地に優れたオイルダンパー式フロントフォーク
・アルミ製軽量ホイール(前後)
・ボディカラーと調和させたホイール
・※馬力・トルク・燃費をアップさせたFIオートマチックエンジン
・燃焼効率に優れた3バルブ方式
・コンビニフック
・「Vino」ロゴ
・約19リットル容量のシート下トランク(ヘルメット等収納物の形状・大きさにより収納できない場合があります)
・キー孔シャッターとリアホイールロックがワンタッチで可能な盗難抑止機構「Gロックシステム」
 
※印は今回の新フィーチャー
「ビーノ モルフェ XC50H」フィーチャー
・ハンドルマウントフラッシャー
・燃料計一体型スピードメーター
・籐かご調のフロントバスケット(シャッター付き)
・フロントバスケットの荷物で照射が遮られることのない低位置ヘッドライト
・乗り心地に優れたオイルダンパー採用フロントフォーク
・アルミ製軽量ホイール(前後)
・※馬力・トルク・燃費をアップさせたFIオートマチックエンジン
・燃焼効率に優れた3バルブ方式
・大型コンビニフック
・インナーポケット
・取り扱い易いハンドルスタンディング
・約19リットル容量のシート下トランク(ヘルメット等収納物の形状・大きさにより収納できないものもあります)
・キー孔シャッターとリアホイールロックがワンタッチで可能な盗難抑止機構「Gロックシステム」
 
※印は今回の新フィーチャー

★主要諸元

車名型式 JBH-SA54J
ビーノ XC50D〈ビーノ モルフェ XC50H〉
発売日 2015年10月20日
全長×全幅×全高(m) 1.675×0.645×1.005〈1.025〉
軸距(m) 1.160
最低地上高(m) 0.095
シート高(m) 0.715
車両重量(kg) 80〈84〉
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 1
燃費消費率(km/L)※1 68.3(国交省届出値 定地燃費値※2 30km/h 1名乗車時)
56.5(WMTCモード値 クラス1 1名乗車時※3)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) -
エンジン型式 A329E
水冷4ストローク単気筒SOHC3バルブ
総排気量(cm3) 49
内径×行程(mm) 38.0×43.5
圧縮比 12.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 3.3[4.5]/8,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 4.2[0.43]/6,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ・キック併用式
点火方式 T.C.I.式(フルトランジスタ)
潤滑油方式 強制圧送ウェットサンプ
潤滑油容量(L) 0.8
燃料タンク容量(L) 4.5
クラッチ形式 乾式遠心シュー
変速機形式 Vベルト無段
変速比 2.731~0.844
一次/二次減速比 1.000/13.230
キャスター(度) 24°05′
トレール(mm) 70
タイヤサイズ 90/90-10 41J
90/90-10 41J
ブレーキ形式 機械式リーディング・トレーリング
機械式リーディング・トレーリング
懸架方式 テレスコピック式
ユニットスイング
フレーム形式 バックボーン

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
 ※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率。
 ※3:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果からの計算値。