kita kita

北区区役所

まず、北区のホームページの色がすごい……。さくらのピンクをイメージしているようだけど、発色がよすぎ。
 北区は名前の通り東京23区の北部に位置する。実はJRの駅は田端、尾久、上中里、王子、十条、東十条、赤羽、北赤羽、板橋、浮間舟渡と23区最多。埼玉県と間違われやすい区のひとつでもある。
 北区というと亀の子たわし。明治40年、北区滝野川の西尾商店から広まったものらしい。「鉄」な人には明美製菓の『都電もなか』でも有名。新撰組の近藤勇が斬首されたのは北区滝野川付近。イベントとしては、毎年4月に開催される、赤羽最大の大盛り上がり、大赤羽祭『馬鹿祭り』がある。内田康夫の小説の主人公、TVのミステリー系2時間ドラマで有名な浅見光彦が住んでるのもこの区で、『名探偵★浅見光彦の住む街ミステリーウォーク』というイベントもやっている。
 北区という地名は日本全国にあるありきたりな名前で、あまり目立たないというか、九州でいえば大分県みたいなところだけど、意外なほど元気な区のようだ。出身有名人は多く、意外というか北区のイメージと重なりにくい深田恭子や、イメージピッタリのハリセンボンの箕輪はるかなどもこの地の生まれ。


動と静が作り上げる北村西望の新世界
(たまにはまじめなタイトル)

天女の笛

日本を代表する彫刻家、北村西望による『天女の笛』という彫刻。

北村西望というと『長崎平和祈念像』。ということは、お隣の板橋区役所のブロンズ像と一緒の作者だ。面白い繋がり。

馬の「動」と笛を吹く少女の「静」が不思議な世界を作り上げている。

なびく、天女の羽衣と髪、それに馬のたてがみ、尾が疾走感を演出。その昔、「スピードの可視化だ!」と言いながら友人が乗っていたFZR250のマフラー出口とテールカウルに短く切ったビニールヒモを山のように貼り付けたイタズラを思い出した。

「飛ばしている馬にそんな乗り方だったら落馬するべな」という突っ込みをしたくなる気持ちをぐっと抑えよう。

♪ヒャラーリヒャラリコ、ヒャリーロヒャラレーロ だーれが吹くのか不思議なふえだ♪と笛吹童子の歌を口ずさみたくなるのはオッサンだ。(濱矢)


ああ、そうですか……ああ、恥ずかしい。

作風うんぬんとえらそうなことを書いてしまった板橋区に、タイムマシーンに乗って戻りたい。

作風の違いはともかく、メルヘンなのはわかります。

ぴろぴろぴ〜ろろろ♪ 少女が奏でる笛の音が聞こえてきそうです。

なつかしのちょめちょめ紳士、山城新伍さんの少女銅像版。

こんな乗り方では落馬するとは突っ込みません。

しかし、競馬場最前列で「そのまま! そのまま!」と叫ぶオヤジは解っていると思いますが、こんだけギャロップ状態で走っていると「バカヤロ! 開けろ開けろ!!」と叫ぶ某騎手の悲痛な叫びは聞こえても、笛の音はまず聞こえません。

でもいいんです。だってこの少女はフェアリーなんですから。

フェアリー+馬=フェアリーステークス(G3)。

2011年第27回は1月10日中山で開催されました。

勝ったのは1番人気のダンスファンタジア。鞍上はA・クラストゥス。タイムは1分33秒7、上がり3ハロン36.0。

払い戻しは単勝4番230円。 複勝4番130円 13番340円 1番160円。 枠連2-7 1450円。 馬連4-13 1890円。 ワイド 4-13 710円 1-4 250円 1-13 1150円。馬単4-13 2750円 3連複 1-4-13 2750円。 3連単 4-13-1 13600円でした。

なお払い戻し金等につきましては主催者発表のものとご照合ください(……)。 (時野)


わけのわからんものに金を出すのだ


石と金属のテラス

なんだろうね、なんだろな? 石と金属のテラスかな。

この間、林道へ走りに行った時に、切り株にぶつけ曲がったマイXRのブレーキペダルのようなぐにゃり加減。

夜中に超能力者がきて曲げたと言われれば、それなりに納得してしまいそう。

機能的には何の意味もなく、役に立っていない。「わけのわからんものにお金をかけるのはけしからん」という人もいるけれど、ボクは肯定したい。

こういうものにお金をかけられなくなったら日本は終わりだ。

芸術を楽しみ許容するゆとりは人間的な生活の上で大事だと思う。ゆとり教育はいらないけど。

ジェイク・ブルースとエルウッド・ブルースがピカソの彫刻を目指して走り続けたように、北区の人達は「ねりじ鉢巻を目指せ!」と言って区役所に行くのかも────行くわけないか。(濱矢)


いままで見てきたほとんどの銅像が汚れていたのに、これはぴっかぴか。毎日ピカールで磨き上げているかのよう。

まさかフェアリーちゃんは手入れしないで、こればっかりきゅきゅきゅ〜と磨いているはずはありませんからメッキ仕上げなんでしょう。

ところで、これまでなんの疑問もなく「銅像」「銅像」と言いまくっていますが、そもそも銅像っていうものは、銅(青銅=ブロンズ)で作ったものを指すそうです。

ならば胴体の像で胴像だ。という拡大解釈もありそうですが胴象という言葉は国語辞典(岩波国語辞典 第4版)には出ていません。ということはこの指輪状のアートも、足立区の牛タンやハクション大魔王のツボは明らかに銅ではありません。「23区銅像の旅」というタイトルが怪しくなってまいりました。

まあ、今さら銅像じゃないっていわれても、誰が見たって大田区の張り紙(失礼)は銅像じゃないし(開き直り)。

それに銅像の代表格である隠し芸大会のハナ肇さん像も銅像じゃないってことになってしまいます(もちろん銅像じゃないけど)。

つまり、銅像のイメージリーダーが銅像ではないということになります。だから区役所の銅像=オブジェということで、手を打ってください。(時野)


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