YAMAHA モーターショー出展モデル ヤマハ発動機

 

最適化されたスキッシュ領域を持つペントルーフ型燃焼室、新形状のカムプロファイル、アルミ鍛造ピストンなどを含めた各部の軽量化も実現。スチール製スリーブの代わりに軽量アルミ製スリーブも採用されている。

これらの変更により、特に40km/hから90km/h程度の実用的な速度域での加速に顕著な向上が図られているという。

また新エンジンでは、吸排気系も見直され、インテークマニホールドは、アルミからさらに軽量なプラスチック樹脂製に変更、φ34mmの小径のスロットルボアの採用、長めの排気管、サイレンサーも新形状となっている。

ベルト室の冷却システムを見直し、より最適化された速度比をもつCVTユニットもドライバビリティ向上のため再設計されている。また同時にアルミ製スイングアームも形状変更により、重量を軽減するとともに前後輪の重量配分をよりスポーツモデルに近づける方向で見直しが行われた。

TMAXの走りのパフォーマンスを裏付けるアルミダイキャスト製フレームは、より最適な剛性バランスを目指して熟成が行われた。前後輪の重量配分変更に伴い、より洗練された鋼製部品の採用、および燃料タンク等も改良。

車体全体で約4キロ軽量化されたという最大のポイントは、新形状のアルミダイキャスト製スイングアームの採用によるもので、フレームとともにスポーティーな走りを裏付けるキーパーツとなっている。また、スーパースポーツモデルで使用されているものと同様のチェーンテンショナーも採用された。

モーターショー出展モデル TMAX

足周りでは、より制動力とコントロール性を高めた大口径φ282mmのディスクブレーキをリアに採用。φ267mmのデュアルディスクブレーキに4ピストンのキャリパーという組み合わによるフロントディスクブレーキとともにTMAXのスポーティな走行を支えている。ABSもオプションで設定される。

そして今回、スタイリング面でも“熟成”が行われた。TMAXの個性ともいえる独特のデザインはキープしながら、細かい部分でフェイスリフトが行われた。よりコンパクトで2段階に調節可能なフロントバイザーの採用をはじめ、顔つきの変わったフロント周りフェアリングの造形やサイドパネルなど、ほとんどの部分が新デザインとなっているのだが、全体で見れば個性的なTMAXスタイルはキープされている。

今年10周年を迎えた“オートマチック・スーパースポーツ”TMAX。2004年にF.I.やラジアルタイヤの採用などのモデルチェンジ、そして2008年には完全新設計のニューフレームの採用と、その時々の最新技術を盛り込む変遷を受けてきたが、基本的なマインド&スタイリングは一切揺らぐことなく、今回の“アップトゥーデート”でも「TMAXはTMAX、新しくなってもTMAXですよ」と力強い個性を放つ独自の存在は何ら変わらないモデルチェンジといえるだろう。

全く新しいインストルメントパネルは、左側にスピードメーター、右側にタコメーターを配置。照明はバックライトタイプに。
全く新しいインストルメントパネルは、左側にスピードメーター、右側にタコメーターを配置。照明はバックライトタイプに。
サブリフレクター付き
サブリフレクター付き"ツインアイ"プロジェクターヘッドライトを採用。ヘッドライト上のアクセントのラインは、"新しい顔"を強調する。LEDのテールランプは、ヤマハのフラッグシップスーパースポーツバイクと共通のイメージだ。
ダイナミックなデザインを持つ新形状5本スポークホイールと、車体重量軽減を図るアルミ鍛造製サイドスタンドを採用。リアスイングアームも新形状に。
ダイナミックなデザインを持つ新形状5本スポークホイールと、車体重量軽減を図るアルミ鍛造製サイドスタンドを採用。リアスイングアームも新形状に。
TMAXの走りのパフォーマンスを裏付けるアルミダイキャスト製フレームは、より最適な剛性バランスを目指して熟成が行われた。リアのスイングアームも新形状のニューデザインに。
TMAXの走りのパフォーマンスを裏付けるアルミダイキャスト製フレームは、より最適な剛性バランスを目指して熟成が行われた。リアのスイングアームも新形状のニューデザインに。
カラーバリエーションは4色。こちら、「High Tech Silver」。
カラーバリエーションは4色。上の写真の「Competition White」のほかに、こちらの「High Tech Silver」。
カラーバリエーションは4色。こちら、「Sonic Grey」。
こちらは「Sonic Grey」。
カラーバリエーションは4色。こちら、「Midnight Black」。
そして、「Midnight Black」。4色のカラーバリエーション。
Block01 Midashi
■TMAX 主要諸元■
全長×全幅×全高:2,200×775×1,420~1,475mm、ホイールベース1,580mm、最低地上高:125mm、シート高:800mm、車両重量:217kg、燃料タンク容量:15L●水冷4ストローク並列2気筒DHOC4バルブ、排気量:530.0cc、ボア×ストローク:68.0×73.0mm、圧縮比:10.9:1、燃料供給装置:フューエルインジェクション、点火方式:デジタルT.C.I.、始動方式:セル、潤滑方式:ドライサンプ、最高出力:34.2kW/6,750rpm、最大トルク:52.3N・m/5,250rpm●Vベルト・オートマチック●フレーム形式:ダイヤモンドタイプ、サスペンション前:テレスコピック、ホイールトラベル120mm、後:スイングアーム、ホイールトラベル116mm、タイヤ:前120/70-15、後160/60-15。

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