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なんて美味いんだ! やはり本場の味は別格である。九州の帰り道、オレは博多で老舗と言われる店で仲間ともつ鍋をつついていた。やはり九州まできたのならできれば立ち寄りたい九州一の繁華街、博多。都市部の雑踏、人混みと呼ばれる環境が大嫌いなオレではあるが美味しいものには目がない。バイク乗りの集まりなどで九州から来た仲間がもつ鍋を振舞ってくれたことはあるがやはり一度は本場の落ち着いた風情の店で腰を落ち着けて食したいものだ。 そんな願望をかなえるべくオレは帰り道、博多に立ち寄った。しかしただ立ち寄って観光に来たよそ者感覚で街をうろついてもどこへ行けばいいやらわからない。そんなオレを案内してくれるべく名乗りを上げてくれたのが博多在住のジョウマン氏。職業柄、博多の街を知り尽くしているという彼に任せておけばまず問題ない。所用で博多に来ていたツカモトちゃんと近所に住んでいる吉村君、吉田のおっちゃんの倅が合流して博多の街へと繰り出したわけだ。 もつ鍋を堪能した後は中州の屋台で一杯。仕事帰りのサラリーマンのような行動パターンではあるがオレにとっては非日常な一コマだ。良いも悪いも含めて色々あった九州生活であったがやはりなんだかんだ言って仲間に良くしてもらい楽しく過ごせたと思う。ありがたい話だ。この日の前日、松浦を出る前夜にも本郷君宅でちょっとしたお別れ会のようなものをやってくれた。ベロベロに酔っぱらった本郷君はなぜかモンキー用であると思われるアルミのスイングアームを餞別だと言ってオレにくれた。案の定、それはなんの使い道も見いだせないまま現在も我が家のガレージで眠っている。
博多での一夜を十分に満喫したオレは翌日、岡山に舞い戻った。ここから今年いっぱいは地元を拠点に過ごす予定だ。愛しの愛機(CB750cafe)と半年ぶりに対面したオレはさっそくにマシンをバイク屋に持ち込みタイヤの交換に取り掛かった。購入してから初めてのタイヤ交換である。今回のタイヤ交換に際しては結構、タイヤをどれにするかで悩んだ。径のサイズは17インチなのだがリヤタイヤの太さの関係上選択肢が思ったほど多くない。今やビッグバイクのタイヤサイズはリアタイヤの太さでいえば180オーバーが主流。さすがにそのサイズになるとこのマシンには似合わないし走りの質にも悪影響が出てくる。メーカーが指定しているサイズにはちゃんとした理由があってそれ以上のバランスは事実上あり得ない。そしてそんな限られた選択肢の中でもやはりこのマシンに似合うタイヤパターンにも拘りたい。今まで履いていたダンロップでもいいかなと考えたりもしたが色々と模索した結果、BSのバトラックスBT023Rをチョイスすることに。
タイヤ交換を終えたオレはさっそくに地元の山へ行きタイヤの皮むきを。交換直後の新品タイヤ実際、思った以上に滑る。商品としてゴムの質を劣化させないためタイヤの表面にコーティングがなされているわけだが実はこれ、わざわざ一生懸命頑張って端っこの方まで使って走らせたりしなくとも簡単に落ちるものなのだ。オレの場合はパーツクリーナーを吹きかけて耐水ペーパーの一番、目の細かいやつで軽く磨いてやっている。これでとりあえずはよほどの無茶をしない限りは問題ない。他にも家庭で使っている食器洗い用の洗剤でも十分に落ちるらしい。
だからオレの場合、交換後に峠に持ち込んで走るのは皮むきというよりも交換直後の新品タイヤのグリップや感触をちょっとずつセンターから端の方まで探るという感じである。そしてその感触とは・・・やはり新品にホイールバランスをとった直後のタイヤというのは実に気持ちのいい走りを演じてくれる。思っていた通りのラインを外れることなくなぞってくれる。おかしな挙動もないし・・・と思って徐々に調子に乗って走っていたらなんだか妙なバランスの悪さを感じた。 その正体とはなんぞや? タイヤの問題ではない。と、するならば・・・そう、足の弱さである。予想以上のタイヤの感触の良さに今まで特には気にならなかったサスの劣化が如実に目立つようになってしまったようだ。流す感じで一定のスピードを維持したままストレートもコーナーも走っている分には問題ないのだが少しストレートでスピードを乗せてコーナー手前で少しハードなブレーキングをするとちょっと暴れ気味になりその収束もすんなりとはいかない。さてどうするか。いや、タイヤを変えたばかりでこれ以上のさらなる出費はかなり痛い。そんな事を考えている最中、それどころではない事態がオレの生活に襲い掛かってくる事となった。まぁいずれこういう日が来るんだろうなとは覚悟してはいたんですがねぇ・・・・予想以上に厄介です。