何度もしつこいようですが、最近の車によく装着されているHIDやらLEDのライトが筆者は好きではありません。純正で装着されているものに関しては特に問題ないのですが、ここで言うのは社外品や後付のフォグ(ドライビング?)ランプなどのことです。やたらと青くてやたらと眩しい。後ろに付かれるとルームミラーどころかこちらの車の室内が完全に照らされていることがよくあり、眩しいやら恥ずかしいやら腹立たしいやら。
純正品だとそんなことはないのに、なぜアフターマーケットのものだとああも眩しかったりするのでしょう。量販店では「車検対応」などと書いてあるのを見かけますので、非対応のものもあるってことなんでしょうね。明るさ云々の前に角度を何とかしてくれよ、と強く思うのですけども、そもそも明るいのかってのが疑問です。最近はバイクでもこういったライトが純正装着されたりカスタムでアフターでつけられたりしていますが、乗ってみると実はあまり明るく感じることができません。光が青白くて、照らしている所と照らしていないところの境界がはっきりしないように感じますし、街灯がないような真っ暗な道を走っていると本当に心細いぐらい見えないことがあります。「いやいや、ウチのHID(LED)の明るさは実際のルーメン的にも、感覚的にも格段に明るくなります! 自信があります!」というメーカーの方は是非メールください。
しかしたぶん、あの青い光では例え数値上は明るいということになっていても、実際に人間の目を通して見た時は明るく「感じる」ことはできないのではないかと思っています。あの青い光は小さいころから「直接見てはダメ」と言われてきた、金属の溶接時に出る光ととても似ていると感じ、やはり溶接と同じでこれらヘッドライトやフォグランプを直接見ると今までのハロゲンに比べかなり眩惑するように思います。どこか不自然なあの光、今はカッコ良いのか、明るいとされているのか、イカツイのか、一般的になっていますが、直感的に、肌感覚として、あれは良いものではないと感じています。
ちょっと前の爺さま都知事が「東京からディーゼルを追い出す!」とかなんとか言ったおかげで、東京では黒煙をモクモクと出しながら走るディーゼル車はいなくなりました。バイクで走っていても顔が真っ黒になることはなくなりましたし、幹線道路沿いに住む人は干した洗濯物が真っ黒になるということもなくなりました。
しかしこれもちょっと疑問を持っています。最近のディーゼル車は触媒なのか何なのか排ガスを浄化する装置がついているわけですが、特にメンテナンスを怠るとアンモニア臭が強烈にしてきます。さらに症状が進むと真っ白の煙をモウモウと吐きながら走るようになり、この白い煙が激烈な臭いがします。かつての真っ黒の排ガスなどメではない、吸い込めばノドや肺が苦しくなり、バイクだと目がショボショボするほど刺激があります。一方で、かつての黒煙はどこか焚火の匂いを連想させてくれるもので、見た目には有害そうでしたが今の白煙に比べれば人体への直接的な刺激は格段に少なかったように思います。
これはディーゼルに限らず、普通のガソリン車でも少なからず感じることがありますね。キャブを使っているような20年ぐらい前の車のエンジンを早朝にかけると、チョークが効いている独特の匂いがしますが、刺激臭というものではなくあくまで「排ガスの匂い」。子供の頃は排ガスの匂いが好きだった程です。しかし最新の車を寒い朝にかけると、これもまた触媒のせいなのか何なのかわかりませんが薬品系の刺激臭がしてきます。数値上はわかりませんが、吸い込んだ時の人体への影響は以前より増している気がしてなりません。あくまで直感的に、肌感覚として、ですけどね。
Feel it in my bonesとは、「骨の中に感じる」と直訳できます。意味としては「直感的に」もしくは「肌感覚として」ですね。特にデータに基づいているわけでもないし、時には世間の一般常識や数値で示されているものと違うかもしれないけれど、それでも「直感的に、肌感覚としてこうだと思う」という意味で使います。最も一般的に使うのは雪が降りそうなとき。「こりゃ降るな、I Feel it in my bones」と言うわけです。
筆者はここに挙げたHIDやLEDの青白い光の件、及び車の排ガスの件については、いずれも世間一般の常識に抗ってでも「違う」と思っています。今の世の中では「数値を示せ」だとか「ソースは何だ」などと突っ込まれそうですが、あくまでFeel it in my bonesなのです。数値などというものは見方によって変わってくるし、都合のよい検査方法や、だれかが儲かるシステム作りのために歪曲されている可能性もあるでしょう。ソースなんて都合の良いものばかりを集めてくればそれっぽく見えるものです。だからこそ、自分の経験と知恵を信じ、骨の髄で感じ取ったものは大切にしたいと思うわけです。
バイクにおいてもこういった感覚は大切だと思いますよ。アルミフレームがエライだとか倒立フォークじゃなきゃダメだとか、そんな声に騙されてはいけません。自分のバイクがしっくりこなければ、ま、もちろんライダー側の経験不足や誤った操作法の可能性もあるでしょうけれど、でも「バイクが間違ってるわけはない」と我慢して乗るのはもったいないことです。自分の感覚で楽しく乗れるバイクを探し当てたいもので、そのためにはデータや不確かなソースを頼りにするより、実際に乗った時に骨の髄で感じることができる、直感や肌感覚を大切にしていただきたいと筆者は思っています。