2015年11月3日 

■“GATTI”が39歳で3年連続・5度目のチャンピオン獲得!

 全日本トライアル選手権の2015年シーズン最終戦が11月1日、スポーツランドSUGOで開催された。今回はギャラリーがほとんど移動せずに観戦できるよう、トライアル場のみにセクションが集められたラウンドに。

 ランキングトップのディフェンディングチャンピオン、“GATTI”こと小川友幸(ホンダ)と 同2位・黒山健一(ヤマハ)が6ポイント差で迎えたチャンピオン争い、黒山は自身が勝って小川が4位以下であれば逆転チャンピオンの可能性が残されていた。

黒山健一 野崎史高 小川友幸


野崎史高が今季初優勝。2ストロークマシン・TY300Rにも初勝利をもたらした。

 易しめのセッション設定に、オールクリーンを目指さなければ勝利はないと読んだ小川は、1ラップにあわや転倒という勝利やチャンピオンも危うくなるミスを冒す。対する黒山は減点0のパーフェクトの走り。2ラップを接戦の1位・黒山、2位・野崎史高 (ヤマハ)、3位・小川という順位で終え、迎えた3ラップ。黒山は転倒により痛恨の減点5、優勝争いから脱落。

 結果、野崎が今季初勝利を獲得。今シーズンより新たに投入された2ストロークエンジンを搭載するTY300Rに初の勝利ももたらした。そして2位となった小川は最年長チャンピオン記録を更新(39歳)し3連覇を達成。自身5度目の全日本チャンピオンとなった。


小川友幸(IAスーパークラスチャンピオン)のコメント
「第2セクションにして1点減点をしてしまったときには、これはまずいと思いました。今日はもうダメだと思ったほどです。しかしその後、減点をせずに3ラップを走り終えたのは、自分でもよくやったと思います。SSは3人ともクリーンするのではないかと思っていたのですが、SS第1で黒山選手が失敗してしまいました。SS第2では、野崎選手が1点をついていましたから、同じ1点なら優勝ができたのですが、ここはクリーンをしてやろうと思って、フロントを上げたままタイヤを通過しようとしたところ、滑って落ちてしまいました。最後に勝利ができなかったのは残念といえば残念ですが、でもチャンピオンをとれて、3連覇ができて、今はほっとしています。1シーズン、応援ありがとうございました!」

●2015全日本トライアル選手権シリーズランキング
IAスーパークラス
1位 小川友幸(ホンダ)129 ポイント
2位 黒山健一(ヤマハ)121 ポイント
3位 野崎史高(ヤマハ)108ポイント