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ヤマハ

NMAX/街中でもとにかく走っていて気持ちがイイ!

 昨年の東京モーターショーに市販予定車として出展された「NMAX125」が早くも日本市場への登場を果たしました(3月18日発売)。 NMAX自体は世界で販売されるグローバルモデルとして昨年2月より生産国であるインドネシアで発売を開始。TMAX(530)、XMAX(欧州。400・250・125)、SMAX(日本、欧州はマジェスティS。155・125)に続き、サイズ的にはヤマハ・オートマチック・モデルの末弟にあたります。デビュー当初はアセアン・エリアで有利な150ccクラスでありましたが、欧州同様、日本仕様は色々とメリットの多い原付二種の125ccとなっています。また、”走りの楽しさ”と”燃費・環境性能”の両立させたという”BLUE COREエンジン”を日本では初めて搭載するモデルとなりました。2016年”注目の原二”とも言えるでしょう。
 
 NMAXはイメージしていた以上の痛快な走りを披露してくれました。車体は軽く、取り回しも楽。ステップスルーではないため、乗り降りは軽く「ヨイショ」という動作が必要となりますが、タンクを両足で抱えるようなパッケージは安心感があります。ポジションはかなり自由度があって、長身な方が乗っても窮屈な感じはないと思います。シートサイズもたっぷりしているので、タンデムも楽かもしれません。
 
 そして何より、BLUE COREエンジンが素晴らしい。BLUE CORE以前のヤマハ原二スクーター・エンジンに対し、フリクションが低減されているのをすぐに感じることができます。そしてVVCのおかげか? 発進から高回転域まて谷間なく一気に伸びるパワーフィール。とても滑らかです。エキゾーストサウンドも心昂らせます。ヤマハ・スクーターの特徴である、どの回転域からでも力強く加速する駆動系のセッティングは相変わらず絶妙。NMAX、かなりイイです。街中でもとにかく走っていて気持ちがイイのです。
 

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NMAX のライディングポジション。ライダーの身長は173cm。長身の人でも自由度は高い。(※写真の上でクリックすると違う状態での足着き性を見ることができます)

 NMAXはABSが標準装備な点にも注目。乗り始めて早々に体験いたしました。交差点で、いわゆる「右直事故」的状態に陥りまして、別に全然余裕はあったのですが、左のリアブレーキ・レバーにABSが作動しているキックバック(?)を感じました。早めに介入してくるようです。雨の日の走行などで安心できますね。今後、原二スクーター・クラスにも標準装備化されていくのでしょう。
 
 ワタクシ、今回の試乗を通じてNMAXには心底惚れこんでしまいました! が、敢えて気になったところを注文するとしたら、スロットルの反応がとても敏感なエリアがあるところ。速度で言えば25km/h前後でスピード調整する時、つまり微小スロットル操作エリアで、スロットルのオン/オフの境目がとても敏感で、ちょっとギクシャクしてしまうのです。あと、気持ちの良い加速を重視した駆動系のセッティングのためか、エンジンブレーキがちょっと強いかなと個人的に感じました。シチュエーションによってはそれもアリかもしれませんが、街中で前方の信号が赤の時、空走距離を稼げない、つまり燃費を稼ぐことができない。まぁもっとも、好みの問題ではあると思いますが……。
 
 そんなNMAX、今回は幹線道路をメインとした通勤を想定した走り、郊外へのツーリング的な使い方で210kmほど走行。平均燃費は42.05km/Lでした(満タン計測) 。車載の平均燃費計もほぼ同じデータを示しておりました。
 
 日本では人気のマジェスティSとの住み分けが難しいかもしれませんが、155cc版NMAXもラインナップに加わったら、さらに盤石な体制ではないかと思った次第。いやぁ、しつこいようですがかなりイイバイクでした。
 

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前後ディスクブレーキを採用。さらに原二クラスのスクーターとしては異例のABSが標準装備に。タイヤ径は前後13インチ。走りの楽しさ、燃費・環境性能を高い次元で両立、日本ではNMAXが搭載第1号となった「BLUE CORE」エンジンは水冷4ストローク・4バルブに、高燃焼効率に貢献するVVA(可変バルブ)機構を採用。「リンク式エンジンマウント方式」により、ライダーの操作に対するダイレクト感と低振動化を実現している。開けた状態を維持できるスプリングが備わるシート下の容量は約24L。フロントのヘッドライト、リアのストップ&テールランプにはLEDが採用される。フロントセンター部に給油口がある燃料タンクの容量は6.6L。(※写真をクリックすると大きくなったり違う写真を見ることができます)
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■NMAX主要諸元

■型式:EBJ-SE86J■全長×全幅×全高:1,955×740×1,115mm■ホイールベース:1,350mm■最低地上高:135mm■シート高:765mm■キャスター/トレール:26°00′/92mm■車両重量:127 kg■燃料消費率:50.5km/L(国土交通省届出値 60km/h定地燃費値 2名乗車時)45.2km/L(WMTCモード値 クラス1  1名乗車時)■燃料タンク容量:6.6 L■エンジン種類:水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒■総排気量:124cm3■ボア×ストローク:52.0×58.7mm■圧縮比:11.2■潤滑方式:ウェットサンプ■エンジンオイル容量:1.00 L■燃料供給方式:フューエルインジェクション■点火方式:TCI(トランジスタ式)■始動方式:セルフ式■最高出力:9.0kW[12PS]/7,500rpm■最大トルク:12 N・m[1.2 kgf ]/7,250rpm■変速装置/変速方法 :Vベルト式無段変速/オートマチック■変速比 :2.326~0.731■クラッチ形式:乾式、遠心、シュー■フレーム形式:アンダボーン■懸架方式(前/後):テレスコピック/ユニットスイング■タイヤ(前/後):110/70-13M/C 48P /130/70-13M/C 57P ■ブレーキ(前/後):油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ■車体色:レッドメタリック7(レッド)、ホワイトメタリック6(ホワイト)、マットイエローイッシュグレーメタリック2(マットグレー)、ブラックメタリックX(ブラック)■メーカー希望小売価格(消費税込み):340,200円
 

 
BW’S125/日常的にアドベンチャー気分に浸れるスクーター

 で、 BW’S125。こちらもオールニュー・モデルです。原二クラスのBW’Sは100ccの2ストローク・エンジンを搭載したモデルから始まり、縦型2灯ヘッドライトが特徴の先代から4ストロークの125ccエンジンに。原二モデルとしては今回で3世代目になるのでしょうか? ちなみに、ヤマハが日本で正規に扱う初の原二BW’Sとなります(先代以前はプレスト扱い)。
 
 ベースはこの後にご紹介する新型シグナスX なので、エンジンも新しくなっています。生産国は台湾。現地では先代モデルを「BW’S X」、新型を「BW’S R」として併売。日本仕様に対しタイヤ・パターンが異なり、ナックルガードやリアキャリアを装備しないなど、オンロード志向な仕上がりに。特徴である「左右非対称ヘッドランプ」は右側通行国でも配列は向かって左がプロジェクター、右がハイビームと、左側通行の日本と同じになっています。
 
 ライディングポジションをとると、オフロード・バイクのようにハンドルのレバー類が上気味についていることに気がつきます。着座位置は若干高めで、身長173cmの私の場合、シート形状によるものか、足はかかとが少々浮きます。サイズにゆとりのあるシートは硬め。加えて乗り心地もやや硬め。 KENDAのタイヤが太いせいかバタバタした乗り味が少々気になるところであります。
 

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BW’S125 のライディングポジション。ライダーの身長は173cm。SUVテイストを求めた足まわりの違いによるものか、BW’S125の最低地上高は車体が共通と思われるシグナスXに対し30mm高く、その分足つき性も損なわれる。(※写真の上でクリックすると違う状態での足着き性を見ることができます)

 エンジンに関してはこの後に触れるシグナスXと共通と思われるのでソチラで詳しく書きますが、最新ユニットを搭載するNMAXに乗った後もガッカリすることなく、パワー不足も感じません。試乗はまだ気温の低い季節でしたが、ナックルガードの防風効果の高さを実感いたしました。プロジェクターランプは独自の配光。ハイビームも明るく、夜道に不安はありません。
 
 少々ハードな印象のあるスクーターと感じましたが、スタイル含め、遊び心的要素が多いキャラクターというところで、BW’S125は日本の原二クラスでは稀有な存在。シグナスXゆずりの高い実用性はそのままに、日常的にアドベンチャー気分を楽しむことができるでしょう。

 

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新型シグナスX SR同様、リア側にもディスクブレーキが備わる。タイヤは前後共に従来モデル(プレストコーポレーション扱い)と同サイズ。空冷125cc4バルブのエンジンもシグナスX SR同様の改良が加えられたタイプを搭載。2灯のフロントヘッドランプはロービーム側がプロジェクターに。オフロードテイストのブラッシュガード、LCDメーターを採用。(※写真をクリックすると大きくなったり違う写真を見ることができます)
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■BW’S125 主要諸元

■型式:EBJ-SEA6J■全長×全幅×全高:1,910×765×1,125mm■ホイールベース:1,305mm■最低地上高:145 mm■シート高:780mm■キャスター/トレール:27°00′/95mm■車両重量:119kg■燃料消費率:40.4 km/L(国土交通省届出値 60km/h定地燃費値 2名乗車時)36.1km/L(WMTCモード値 クラス1  1名乗車時)■燃料タンク容量:6.5 L■エンジン種類:空冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒■総排気量:124cm3■ボア×ストローク:52.4×57.9mm■圧縮比:10.0■潤滑方式:ウェットサンプ■エンジンオイル容量:0.90 L■燃料供給方式:フューエルインジェクション■点火方式:TCI(トランジスタ式)■始動方式:セルフ式 ■最高出力:7.2 kW[9.8PS]/7,500rpm■最大トルク:9.9N・m[1.0kgf ]/6,000rpm■変速装置/変速方法 :Vベルト式無段変速/オートマチック■変速比 :2.500~0.768■クラッチ形式:乾式、遠心、シュー■フレーム形式:バックボーン ■懸架方式(前/後):テレスコピック/ユニットスイング■タイヤ(前/後):120/70-12 51L /130/70-12 56L■ブレーキ(前/後):油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ■車体色:ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)、マットブラック2(マットブラック)■メーカー希望小売価格(消費税込み):318,600円

 
シグナスX SR/ヤマハ原二“信頼のブランド”が大きく進化

 シグナスX SRは先の2台より早く、昨年の11月よりリリースが開始されています。今回のモデルで通算4代目となるそうです。で、新型よりグレードは「SR」のみのラインナップとなっています。見た目で従来型(http://www.m-bike.sakura.ne.jp/?p=57802)に対し大きく変わるようなところは少なく、先の2台と比べてしまうと地味な存在になりがちですが、中味は大きく変わっています。
 
 まずは車体関連。フレームやフロントフォーク&リアアーム、ホイールを軽量化技術が反映された新作とすることで、車両重量は従来モデルに対し4kgも軽くなりました。一方、クラス最強と言われたエンジンにも手が加えられ、ピークパワーは抑えられた(11PS→9.8PS)ものの、トルクはアップ(0.93kgf・m→1.0kgf・m)させながら発生回転数も下げられ、加速性能を向上させながら燃費を向上(WMTCモード値で38.8km/L→39.1km/L)させています。つまり実用領域の性能向上が果たされたわけですね。
 
 で、実際に乗ってみると、コレがまたイイ。大変失礼ながら今回、新型とは言えシグナスに対して大きな期待は無かったのですが、見事に裏切られた感じです。もちろん、良い意味で。
 
 まずシート。たっぷりめのサイズ自体に変更はないと思われますが表皮を変更。従来型の独特の奇妙な感触(マジェスティSも似た感触)も特徴ではありましたが、新型はクッションの反発力が上がったのでしょうか? しっかりした印象になりました。そのためか、燃料タンクが収まる関係で高めに感じたフロアボートがあまり気にならなくなったような気がします。
 

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シグナスX SR のライディングポジション。ライダーの身長は173cm。(※写真の上でクリックすると違う状態での足着き性を見ることができます)

 走っても進化をスグに感じることができました。エンジンのフィーリングがよりスムーズとなり、改良されたサスペンションと相まってか、全体的にカドが取れたというか、とても気持ちよく、乗りやすくなりましたね。おそらく、街中での加速も従来モデルより強力になっているような気がします。
 
 今回試乗した3台の中で、一番身のこなしが軽く、いわゆる日本で使われるスクーターとして最も違和感なく乗ることができるのがシグナスX。180cc時代から含めるとブランドとしては30年以上の歴史を誇るだけに、信頼と安心に支えられたモデルと言えます。大きめのシート下スペースなどの高い実用性はそのままに、しつこいようですが、シグナスXの進化は今回の試乗の中で一番の目玉だったかもしれません。その位、良い仕上がりの1台でした。
 
(試乗:ピンキー高橋)
 

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新作となったホイールは従来モデルに対し6%軽量化。フロントフォークも10%軽量化となった。ブレーキはリアにもディスクを新採用。エンジンは新設計吸排系、新設計吸排カム軸、低ロスベアリングを採用。シート下のスペースは約29Lの大容量。テールライトは導光材料を併⽤したLEDに。スピードメーターは⻘バックライトの液晶ディスプレイとなった。燃料タンク容量は若干少なくなった(7.1L→6.5L)。(※写真をクリックすると大きくなったり違う写真を見ることができます)
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■シグナスX SR 主要諸元

■型式:EBJ-SEA5J■全長×全幅×全高:1,895×690×1,115mm■ホイールベース:1,305mm■最低地上高:115mm■シート高:775mm■キャスター/トレール :27°00′/90mm■車両重量:118kg■燃料消費率:43.3 km/L(国土交通省届出値 60km/h定地燃費値 2名乗車時)39.1 km/L(WMTCモード値 クラス1  1名乗車時)■燃料タンク容量:6.5 L■エンジン種類:空冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒■総排気量:124 cm3■ボア×ストローク:52.4×57.9mm■圧縮比:10.0■潤滑方式:ウェットサンプ■エンジンオイル容量:0.90 L■燃料供給方式:フューエルインジェクション■点火方式:TCI(トランジスタ式)■始動方式:セルフ式 ■最高出力:7.2 kW[9.8PS]/7,500rpm■最大トルク:9.9N・m[1.0 kgf ]/6,000 rpm■変速装置/変速方法 :Vベルト式無段変速/オートマチック■変速比 :2.500~0.768■クラッチ形式:乾式、遠心、シュー■フレーム形式:バックボーン ■懸架方式(前/後):テレスコピック/ユニットスイング■タイヤ(前/後):110/70-12 47L/120/70-12 51L ■ブレーキ(前/後):油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ■車体色:ホワイトメタリック1(ホワイト)、ブラックメタリックX(ブラック)、マットブラック2(マットブラック) 、ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー) 、ビビッドレッドメタリック5(レッド)■メーカー希望小売価格(消費税込み):307,800円

 

★各種キャンペーン、サポート、そして車体丸ごとプレゼントもあり! 
ラインナップも充実「ヤマハ125祭り」を実施中

「ヤマハ125祭り」では2016年ニューモデル・BW’S 125、NMAXの追加により、ラインナップが充実した125ccスクーターをプロモーション。2016年3月から5月を中心に実施中だ。

●スペシャルサイト「STYLE125」開設
こちら125ccスクーターのメリット(50ccクラスと変わらない維持費や経済性、法定最高速度60km/h、二人乗り可能など)や免許の取り方、ライフスタイル紹介、キャンペーン告知、販売店検索といった情報を集約。http://www.yamaha-motor.co.jp/mc/life/125cc/
●高速道路サービスエリア展示会
こちら3月から5月にかけ、全国各地の高速道路サービスエリア内にて実施。ヤマハ125ccスクーターの展示、オリジナルグッズやスペシャルブックの配布、フォトスポットの設置などが行なわれる。実施会場などの詳細はスペシャルサイト「STYLE125」にて。
●免許取っちゃう♪キャンペーン
こちら新規にAT小型限定普通二輪免許以上の免許を取得し、トリシティ125を購入する人に、免許取得費用3万円分をサポート。応募期間は2016年10月31日まで(免許取得対象期間は2016年2月1日~10月31日)。http://www2.yamaha-motor.jp/mc/campaign/tricity-license/
●ヤマハ125ccスクータープレゼントキャンペーン
こちらスペシャルサイト「STYLE125」に訪問した人を対象に、大喜利コンテストに投稿すると、抽選でヤマハ125cc(NMAX、BW’S 125、シグナスX SR)を各機種1台・計3名にプレゼント。抽選に外れた人の中から、展示車・試乗車店で使用できる5000円分の用品クーポンを125名にプレゼント。
●盗難保険プレゼントキャンペーン
こちら5月31日(火)までの期間中、キャンペーン協賛店にて、対象(5機種)となるヤマハ125ccスクーターを新車で購入・登録すると、盗難保険(1年間)を無償でプレゼント。


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