2017年3月21日 

■スズキの燃料電池二輪車が日本の公道デビュー!

ナンバーを取得した「バーグマン フューエルセル」

 2006年より環境に配慮した燃料電池二輪車の開発に取り組んできたスズキは2007年の東京モーターショーへの出品以降も熟成を重ね、2011年3月に「バーグマン フューエルセル スクーター」が世界で初めて欧州統一型式認証「WVTA」を取得。昨年2月には国土交通省が公布・施行した道路運送車両法の燃料電池二輪車に関する保安基準に基づいた車両型式を申請し、同年8月に型式認定を受けている。

 街乗りに適したバーグマン200をベースに、軽量・コンパクトな空冷式燃料電池を搭載、水素タンクをフレーム内にレイアウトすることでこれまでのスクーターと同様のスタイルを特徴としている「バーグマン フューエルセル」は、モーター(リアホイール内に内蔵)を駆動させる主電力となる燃料電池の他、リチウムイオン二次電池を搭載するハイブリッドシステムを採用。加速時のアシスト、モーターからの回生電力を回収して燃費向上を実現させ、60km/h定地走行での航続距離は120km(社内テスト値)。

 そんな「バーグマン フューエルセル」18台がナンバープレートを取得、公道走行を開始し、燃料電池二輪車の市場性の確認が行われている。水素の充填は静岡県と福岡県等に設置された水素ステーションを活用するという。


バーグマン フューエルセル
●全長2,095mm×全幅740mm×全高1,365mm●車両重量:199kg●1充填走行距離:120km(60km/h定地走行。スズキ社内テスト値)●燃料電池(冷却方式/定格出力):固体高分子型燃料電池(強制空冷/3.5kW)●原動機種類(定格出力):交流同期電動機(2.0kW)●最高出力:4.5kW/7,650rpm●最大トルク:23N・m/1,870rpm●二次電池(電圧/容量):リチウムイオン電池(2.4V/2.9Ah)●燃料:圧縮水素●燃料タンク容量(使用圧力):10L(70MPa)●最高速度:75km/h●乗車定員:2名