山男なアメリカン、日本の屋根を望む

 長門牧場の入り口がある県道から入るとすぐに大きな駐車場があり、牧場のギフトショップやレストランが入った建屋が目にはいる。その向こうには広大な牧草地が広がっている。ここでは牧草地を観光客に開放していて、使い古しのトラクターや牧草ロールを積んだ小山を造り、子供達の遊び場にしている。その牧草ロールの3段重ね、オトナでもよじ登れば、広大な景色を楽しめる。なんでもNHKの大河ドラマで騎馬兵のシーンなども撮影されたことがあるとか。とにかく広い。

 ここのレストランで供されるピザは石窯で焼かれる本各的なもの。オススメです。


こちらで動画が見られない方、もっと大きな映像で楽しみたい方は、YOUTUBEのサイトで直接ご覧ください。


長門牧場へ。県道40号から牧場に入るとそこには緑の丘が。駐車場のすぐ脇まで牧場が広がり、馬が草を食んでいた。


長門牧場へ。県道40号から牧場に入るとそこには緑の丘が。駐車場のすぐ脇まで牧場が広がり、馬が草を食んでいた。
長門牧場へ。県道40号から牧場に入るとそこには緑の丘が。駐車場のすぐ脇まで牧場が広がり、馬が草を食んでいた。


ここのソフトクリームは絶品。ご賞味あれ。ただし早く食べるのが苦手、というかた、スムージースタイルのカップ入り(写真をクリック)がオススメ。美味しいけど、早いです溶けるの(笑)。


山羊と牛、こんな距離感でふれあう事ができます。休日は家族連れも多くなるが、この広い牧場なら混んだ感ゼロ。のんびりした時間を約束してくれます。昼時のレストランはけっこう賑わいます。
山羊と牛、こんな距離感でふれあう事ができます。休日は家族連れも多くなるが、この広い牧場なら混んだ感ゼロ。のんびりした時間を約束してくれます。昼時のレストランはけっこう賑わいます。


牧草地には子供用(!)にこんな実物大(本物です)のトラクターも! オトナもトラクターにのって、ペダルの多さに翻弄されること間違い無し。MT免許持ちでも運転できそうな気がしません。
ここのソフトクリームは絶品。ご賞味あれ。ただし早く食べるのが苦手、というかた、スムージースタイルのカップ入り(写真をクリック)がオススメ。美味しいけど、早いです溶けるの(笑)。 牧草地には子供用(!)にこんな実物大(本物です)のトラクターも! オトナもトラクターにのって、ペダルの多さに翻弄されること間違い無し。MT免許持ちでも運転できそうな気がしません。

 ソフトクリームでブレイクしたあと、蓼科牧場の交差点までとって返し、信号を右折。白樺湖方向に走る。今度はビーナスラインで美ヶ原を目指す。白樺湖を通り過ぎると、道路脇の山が草原のような様相に変化する。そして道路が尾根に近く、風景がぐんと広がる。特に車山と霧ヶ峰の間で通る尾根道からは、空模様次第で、遠くに望む日本の屋根、アルプス連峰まで堪能できる。すごいのだ。

 適度に楽しめて、停まって眺める気分にもしてくれるブルバードは、クルーザーのお手本だ、と思えてきた。標高が高いから麓よりパワーはそがれているはずにもかかわらず、全く変調を来す所がないのは、FIエンジンの大きな恩恵の一つだ。
 その日、霧ヶ峰ではグライダーが空で上昇風を捕らえ悠々と舞っていた。その滑走路がある場所からビーナスラインは八島ヶ原湿原方向に折れる。ここからは再び快調なワインディングルートとなる。適度に開けた美味しいカーブの連続。標高が高いせいか夏草が道端に生い茂り視界を遮ることもない。タイトなカーブも増えるが、曲率が一定で走りやすいのが特徴だ。しかも時折開ける景色はどこも特上である。まさに雲の上の道なのだ。10年前まで有料道路だったこの道は、なるほど金を払ってでも通りたくなる道だ(もちろん、無料が嬉しいですけど)。 

 道は和田峠、扉峠と松本方向などにアクセスする分岐を通りすぎ、落合へ。この分岐から道は一気に標高を稼ぐようにスイッチバックを繰り返す。空気が薄い。左のタイトターンともなるとさすがのブルバードも2速ではトルクが足りなくなる。1速で引っ張り上げる。その手強い坂を登りきったところには美ヶ原が広がっていた。美ヶ原高原美術館を目指し、その傍らにある道の駅にブルバードを停めた。



ビーナスラインを美ヶ原に向けて走る。周りの山々の稜線が次第に自分の目線の高さに。気温の上がる夏、涼しいこと請け合い。麓の気温が上がる昼前のほうが空気も澄んでいる。
ビーナスラインを美ヶ原に向けて走る。周りの山々の稜線が次第に自分の目線の高さに。気温の上がる夏、涼しいこと請け合い。麓の気温が上がる昼前のほうが空気も澄んでいる。


山菜採りにやってきたおじいさん。カブで高原ルートを散策中。いえ、ちゃんと秘密の場所は知っています。
山菜採りにやってきたおじいさん。カブで高原ルートを散策中。いえ、ちゃんと秘密の場所は知っています。

 ビーナスラインでもっとも標高が高く、そして今までにも増して雲に近いこの風景は印象に深い。ああ、来て良かった。茅野からおよそ80キロ。天気にも恵まれ今日の道全てが絶品クルーザールートだった。



大きな風景に出会ったらとにかく停める。必要ならば撮る、後で後悔しないためのワンポイントです。今回も帰りに停まろう、なんて思ったら、その場所、雲がかかって景色見えない、など、山の都合に「しまった!」を体験しましたから。
大きな風景に出会ったらとにかく停める。必要ならば撮る、後で後悔しないためのワンポイントです。今回も帰りに停まろう、なんて思ったら、その場所、雲がかかって景色見えない、など、山の都合に「しまった!」を体験しましたから。

 時間が過ぎるのが早いのか、気温が低いせいか、ブルバードのエンジンからも自分の体からも熱がどんどん奪われる。吹き抜ける風は冷たい。さあ、帰る時間だ。



ビーナスラインの落合から始まる急坂区間。斜度もさることながら、標高の高さがエンジンのトルクをぎゅっと締め付けるようだ。
ビーナスラインの落合から始まる急坂区間。斜度もさることながら、標高の高さがエンジンのトルクをぎゅっと締め付けるようだ。

 ブルバードとともに駆けた長野の高原ルートはきっとまた走る事になる道だ。そんな予感と確信を土産に来た道を戻ろう。

 そうか「もう一度あの道を走れるのか」と思ったら、気分が高揚する。ほら、早速そのチャンスが来たじゃないか、と(笑)。


青空への一本道、あります。
旅の相棒 SUZUKI BOULEVARD400の詳細はSUZUKIwebサイトで。現行モデルの車体色は写真のオールトグレーメタリックと、パールネブラーブラックの2色。840,000円。

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