2012年6月24日 

■ZZR400世代

BG今月号の巻頭では新車の絶版車を色々取り上げていまして。

読者の方々からは驚きの声や喜び(?)の声も多数届いております。単純に新車時についていたタイヤの銘柄とか知るための資料にもなるんですよね、編集部的には。なかなか面白い誌面づくりだったと共に、掲載されているショップさんからも「問い合わせが多くて」という声もありましたので、みんながうれしいパターンとなったんじゃないかな?

そんな中で、副編集長安生さんと、マニアック代表ハマヤさんは「ネスカフェアメリカーナだぞ!!!!!」とウレションしそうな食いつきでp4のFZRによだれをたらしていました。へー、そんなにすごいんだぁ、と言うのが若手の僕のリアクションだったのだけど、2人とも前のめりにそのすごさを、新車で存在しているという貴重さを説いてくださいました。

でもね、僕の好みで言うとむしろp7の小さな写真にあるZZR400がよかったりするんですよ。学生時代に仲間が乗っててね、これが極上によかった。大柄だからツーリングはヘッチャラだったし、そして驚くほどコーナリングもよかった。深いバンク角になってもビタッと安定しててね。「なんだこりゃ!?」と思ったものです。

今にして思えば僕らが乗ってたツーリングバイアスタイヤに対して、ZZRはラジアルを履いてたんだな。そう思うとあれがラジアルタイヤ初体験だったのかもしれないけど、にしてもZZR400というのは印象がよかった。あのビタッとした接地感はなんだったのだろう……

時は流れて、今は色んなバイクに乗れる仕事をさせてもらってる。で、やっぱりカワサキ車の中にはあのZZRと同じ「ビタッと感」がある車種があるんだな。その一つはニンジャ。もう一つは空冷GPZ750。さらにZZR1100達。あ、どれもZZR400より先か。じゃ400がこっちに似てるわけか、ごめんごめん。

でもこの接地感はフロントが18とか19インチありそうな感覚なんだよね、たとえZZRの17インチでも。これが不思議。ディメンションとか色々あるんだろうけど、こんな味付けが公道でカワサキ車を乗りやすく感じさせてくれるんだと思う。

17インチでもこの安定感を出せるのは、一つの仮説だけど、ホイールの重さが関係してるんじゃないかなぁ。以前にZX-4の3インチ幅のホイールの変わりに、ZZR400の3.5インチ幅ホイールを装着して120幅のタイヤを履こうと試みたことがある。けど、入手してビックリ、ZZR400のフロントホイール、チョー重い!! こんな重いので大丈夫かよ、と思ったけど、付けてみたらやっぱり重くてハンドリングがとても緩慢になっちゃいました。「サーキットにこりゃダメだ」とすぐにノーマルに戻したのは言うまでもありません。

そこで思いをめぐらせると、そうか、この重さが大きいジャイロ効果を生んで、公道でうれしいあの接地感につながってるんじゃないかな? それでいてシャープなハンドリングを両立してるのは120/70-17ではなく、120/60-17扁平と言う、外径で考えたら16インチ車ぐらいしかないタイヤを装着してるからじゃないかな? 

そうかもなー うん、そうかも。 それだけじゃないだろうけど、それも一因のはず。ふふふ、面白いねぇバイクって。なんつって一人ニヤニヤしてるわけです(笑)

あくまで仮説ですが、まぁ大きくは外れてないと思います。だってカスタムマシンで軽量ホイールがついてると、ヒラヒラしてクイックになって運動性は上がるけど、ツーリングならノーマルのドシッとした感覚が良いなぁと感じることが多いですもん、僕は。

……そんなわけで。ZZR400の新車にドキドキしちゃったノアでした。同じサイズで600もあったな。今となってはせっかくならZZR600が欲しいなぁ! あ、やべ、本当に欲しくなってきた!      (ノンポリノア)