2012年10月10日 

■全日本ロード、モトクロスで活躍した選手がオートレース選手の候補生に

 10月9日、茨城県下妻市のJKAオートレース選手養成所にて、第32期選手候補生の入所式が行われた。

 応募総数794名の中から合格したのは、下は17歳 から上は33歳まで総勢20名。 そのうち女子合格者5名、特例男子合格者は2名。特例男子はロードレースの佐藤裕児、スーパーモタードチャンピオンの松本康である。

 佐藤裕児はヤマハの若手として頭角を現し、ST600 クラスにて2010年 のランキング3位。松本康はハスクバーナでスーパーモタードのモト1に参戦。常に上位争いの中心人物。男子特例は2名だが、今期は女子の合格者が5名 と多く、競艇のように女子選抜の展望をうかがわせる選考結果となった。

 女子合格者はレディースモトクロス4年連続チャンピオンの益春奈(ます はるな)。全日本モトクロスで益をしらない者はいないというく らい、パワフルな走りと速さでレディースに君臨し続けた選手だ。岸萌水(きし もえみ)は小柄な身体で常に上位キープ、31期生の佐藤摩弥よりも前を走っていた彼女は高校を中退しての入所だ。

 レディースロードレースの片野利沙はロードレースアカデミーの卒業生。そのほか、スピードスケートの岡谷美由紀、ボクシング女子東洋太平洋 チャンピオンの藤本梨恵が第32期選手候補生となる。

 入所式で候補を代表して宣誓の挨拶を行ったのは女子候補生の藤本梨恵。この日は入所式のほかに練習車の抽選、選手個人の整備室の公開などが行われた。

 過去に青木治親、最近では青山周平、渡辺篤、レディースの佐藤摩弥も経験し、その誰もが「もう戻りたく ない」という養成所での生活がスタートする。これから9か月の厳しい訓練期間を終えて、卒業時の選手資格検定に合格する と晴れてオートレース選手としてデビューとなる。

 バイクで育った若者たちの、新たな旅立ちに期待したい。
(レポート&撮影:楠堂亜希)