歴代Zと最新Zが夢の共演「Z to Z」モーターサイクルZフェア

「なんじゃこりゃっっっっっ、ごっつかっちょえぇっっっっっ!!」

 ニューNinja250に続き、強烈なインパクトで姿を現わしたZ250。そのZ250に至るまでのZシリーズの系譜が、美しい絵巻物のごとく一堂に会する歴史的な「モーターサイクルZフェア」が、神戸の カワサキワールド(神戸海洋博物館内)内の特設会場で、2013年2月17日(日)まで開催されている。

 節分も終わったばかりだというのに、これはビッグな福は内! 鬼も驚くゴージャスな展示室に足を踏み入れる前から、嬉しいビッグチャンスが待っている。入場券を特設ブースにいらっしゃる美しいおねーさまに提示するだけで、もれなくここでしか手に入らない「モーターサイクルZフェアステッカー」とスクラッチカードをプレゼント(詳細は動画を見てね)。スクラッチカードを削って当たりが出れば、さらにオリジナルグッズがもらえちゃう。

 ハズレてしまっても、うなだれている暇はない。特設会場にはZ1(1972)、Z750FOUR(1976)、Z1-R(1978)、Z1000MKⅡ(1979)、1000Classic(1980)、Z650(1981)、Z1000R(1982)、Z1300(1984)、Z1000(2003)の錚々たる歴代Zシリーズと、現行モデルのZ1000(2012)、ZRX1200DAEG(2013)、そして話題のZ800(2013)に、一般向けには実車本邦初公開となるZ250(パールスターダストホワイトとフラットエボニーの2台)の計14台が待っている。

 隣接するカワサキワールドの二輪車コーナーでもZシリーズは常設展示されているが、このような歴代Zシリーズを一度に見比べられるチャンスはめったにない。ゆえに、会場に一歩足を踏み入れたとたん、まばゆい勇姿に「こ、これは……明石の宝石箱やぁ〜!」と叫んでしまうかもしれない。

 動揺を抑え会場を見回せば、車両の展示だけではなく、両サイドの壁には「究極のゼット その四〇年の歴史を見せます」と銘打った歴代Z年譜が。じっくり見れば何気なく秘蔵写真もあったりするから気が抜けない。

 
 そして会場中央スクリーンの映像にも注目。ほとんどの人が見たことがないであろうZ1誕生時に製作されたと思われる稀少なPV(プロモーションフィルム)が流れている。この機会を逃すと、次にどこで見られるのか……これも必見! カワサキイズム満開の最新Z250、Z1000など最新モデルのPVなど約15分間の映像(動画にちょこちょこカットインしているヤツ)に、まばたきも忘れ釘付け。

 興奮さめやらぬ映像の後に展示車両を見直せば、写真とはまるで違って深く美しい発色に引き込まれ再び「こ、これが、明石の宝石箱やぁ〜!」と、無意識に叫びたくなりながらも、威風堂々の先輩Z軍団の中にあって排気量は約4分の1と小さいにも関わらず、堂々としたオーラを発するZ250の存在感に二歩三歩後ずさるやもしれない。

 ワールドプレミアとなるZ250は太っ腹にも跨って記念撮影もできる。この機会に力強いストリートファイターフォルムを生で見て触れて「買っちゃおうかな!」に弾みが付いたとしても、それは喜ぶべき後押しなのである。よかったね。

 後ろ髪を引かれながら特設会場を後にしても、お楽しみはまだまだ終わらない。常設展示のカワサキワールドも追加料金不要で見学可能だし、館内売店ではZフェア記念グッズも発売中なのでお見逃しなく。

 カワサキワールドは阪神高速道路、京橋ICから約5分、鉄道の場合はJR、阪神電鉄元町駅、神戸高速鉄道花隈駅から徒歩約15分、地下鉄海岸線みなと元町駅からは徒歩約10分。カワサキワールドに駐車場はないが、周辺には駐車場(有料)がある。有名観光地の元町や中華街も徒歩圏内にあるので、あわせてどうぞ。開館時間は10時〜17時(入場は16時30分まで)で、毎週月曜日が休館だが、三連休となる2月11日は開館し、翌12日火曜日が休館になるのでご注意を。入館料は大人500円、小中学生250円。









こちらで動画が見られない方、もっと大きな映像で楽しみたい方は、YOUTUBEのサイトで直接ご覧ください。



おなじみ神戸ポートタワーのお隣が神戸海洋博物館。そのなかにカワサキワールドがある。ポートタワーとの共通入場券(大人800円)も発売中。入口を入るとまずは新しいNinja250とZ1000がお出迎え。左はカワサキワールド。右に向かえば今回のZフェアの特設会場。


特設会場に入るその前に、入場券を提示してステキなおねーさんからステッカーとスクラッチカードをもらおう。スクラッチカードでZ、A、B、C、D、Eが出たら、ステキなカワサキグッズがもらえるぞ。
おなじみZシリーズのスタートはこのZ1(1972)から。しかも展示車両はフレームナンバーZ1F-0001の量産第一号車。Zシリーズ原点中の原点と最新ストリートファイターZ250が夢のコラボレーション。ワールドプレミアのZ250はこのフラットエボニーと、自由に跨ることのできるパールスターダストホワイトの2台を展示。Z250の詳細については本誌特集ページを参照。


Z250の裏側には、Z1の弟分である750RS(Z2)の後継モデルZ750FOUR。70psにパワーアップされ、フロントダブルディスクブレーキやシールチェーンなどを追加した進化版。 次のブースにはZ1系の丸基調デザインから直線基調へと大きくイメージを変えたZ1000MKⅡが中央に。エンジンは1015ccまで拡大され、最高出力は93psにアップした。


Z1の後継モデルZ1000をベースに、当時大流行した「カフェレーサー」スタイルを取り入れたZ1-R。イメージデザインはメインターゲットのアメリカで描かれた。 Z900LTDをベースにKEFI(フューエルインジェクション)やフロント19、リア16インチ、ショートマフラーを装着した限定車1000Classicも。知る人ぞ知る珍しい一台。


「ザッパー」の愛称で親しまれたミドルクラスのスポーツモデルZ650。このエンジンは完成度が高く、Z750FXⅡやゼファー750にまで受け継がれている。国内モデルはスポークホイールのみだが、あざやかなグリーンのこのモデルは輸出仕様でキャストホイール仕様もあった。 上段はローソンレプリカとして有名な、エディー・ローソンのAMAチャンピオン獲得を記念し造られたZ1000SのレプリカZ1000R。手前は水冷DOHC6気筒エンジンという当時の市販車では類を見ないハイメカで登場したフラッグシップZ1300。展示車はDFI、エア式リアサスを装備した‘84年型。


2003年、他とは明らかに違う斬新なスタイリングをひっさげて彗星の如く現われ、スーパーネイキッドという新ジャンルを瞬く間に定着させた革命車Z1000。その後ろには、さらに進化を遂げた現行モデルのZ1000。詳細とインプレッションは本誌特集ページで。 Z750の進化系として、話題騒然のニューモデルZ800も展示。詳細は本誌オリジナルのZ800動画が某外国二輪サイトにフルパクリされたほどの注目を集めた本誌の特集ページで。


両サイドの壁にはZ40年の歴史が。稀少な写真を見逃さないようにじっくりと。


特設会場の外にある協賛メーカーの展示も必見。ド新品のZ1やGPz900Rの純正タイヤや、Z1やZ1000のマフラーが何気なく展示してある。持って帰ろうなんて思わないように!


特設会場の反対側には、常設展示の川崎重工の紹介ブース、カワサキワールドがある。二輪車コーナーには赤タンクことB8モトクロッサーから最新モデル1400GTRまで歴代名車を展示中(展示車両は不定期で入れ替えられる)。また現行モデルに自由に跨ることができるコーナーも人気。カワサキワールドについては近日特集を予定。

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