まず最初にトラッカーありき。。<ヤマハ空冷OHC単気筒>

YAMAHA

 SRのユニットのベースは知られているとおり、オフマシンTX500である。87×84mmのボア・ストローク値は限りなくノートン・マンクスDOHCシングルに近いが、あくまでSOHCで30ps/5800rpm。さらに1976年のデビューにあたってはTT500Cスクランブラーも対米輸出モデルとして用意されているが、それはディック・マンやケニー・ロバーツのマシンとしてショートトラックを走り抜けたこともある。
 そのようなトラックレースからヒントを得て、あくまでトラッカーとしてのデザインから造り上げられたのが実はSR400/500だったのである。XTからSRに変更されるにあたり、バルブは大径化され、若干ながら32ps/6500rpmとパワーアップがされている。