カワサキ

 2014年モデルのKX85の最大の特徴は、実に19.6%もアップした最高出力をもつエンジンと、新型構造へ発展したφ36mm倒立フロントサスペンションの採用、それに合わせて進化した減衰力を併せ持つ軽量リアサスペンションの採用、さらには放熱性に優れたぺタルディスクブレーキの採用、ライダーの体格に応じた6ポジションを選択できるハンドルブリッジの採用などだ。そしてスタイリングも兄貴分のKX250FやKX450Fを彷彿とさせる最新ファクトリーマシン・デザインのDNAが与えられたボディワークとなった。

 今年はKXシリーズが40周年を迎える記念すべき年。その記念すべき年に新型となったKX85こそ「表彰台のトップにライダーを送り込む」というKXシリーズのコンセプトどおりの活躍が期待される最新版ミニKXなのだ。また、ラージホイールを履いたKX85-IIも(そして海外専用モデルだがKX100も)、同様の改良を受けて2014年モデルに発展している。

新しいKX85/KX85-IIのスタイルは、兄貴分のKX250F/KX450Fとの類似性が高い最新ワークスマシンを彷彿させるもの。人間工学に基づいて作られたボディは、ライダーの位置移動を容易にする形状としている。スリムになったフラットスタイルのシートで前後移動をスムーズに、シュラウドは極限までコンパクト化され、ライダーの足に当たる部分を小さくスリムに、また、ツートーンのデザインはダブルインジェクションモールドを採用した1ピース構造となった。これらシュラウド、シート、サイドカバーのつなぎ目も極力滑らかにすることで自由度の高いポジションを実現している。 新設計のハンドルバーは、幅広いライダー層にダイナミックなライディングを提供できるよう幅を720mmから744mmへ、ハンドル位置も22mm高くなり、前後幅で22.4mmライダーの身体側に近づけている。さらに、独自のハンドルバー位置をオフセットしてマウントするクランプを採用し、3種類の高さ(STD、+5mm、+10mm)と取付方向を前後逆にすることで2種類(STD、10mm前方)のセッティングを可能し、計6ポジションに変更できるようにしている。
φ36mmフロントサスは倒立式と形式的にはこれまでと同一だが、ダンピング性能を改良し大きなボトミングにも対処するため構造を一新している。ポートスタイルバルブから新型のシムスタックタイプのバルブ(KX250FやKX450Fと同一)への変更によって、大きな圧縮をしながら、リバウンドのダンピング力を増して、高速走行と乗り心地性能を向上している。また、ボトムケース(アクスルブラケット)を12.5mm短くしてチューン時のクリアランスを拡大。 リアはユニ・トラックサスペンションの圧側、伸び側、そしてプリロードで減衰力調整が可能。圧縮機構自体を変更することで、ゆっくりとしたストロークでも優れた減衰力を発揮し、安定した乗り心地に寄与しているという。圧側24段、伸び側21段の調整が可能。リアショックスプリングは約150g軽量化。ブレーキは前後にペタルディスクを採用。フロントフォーク、リアショックのアジャスターはファクトリーマシンを彷彿とさせるブルーアルマイト加工。ホイールもブラックアルマイトコーティング加工されたリムを採用。リアショックのアルミニュウムボディにはブラックカラーの陽極酸化仕上げを施している。
エンジンの基本構造は2013年モデルと同じだが、新たにシリンダーの内側にニッケルメッキ(これまでは電気メッキコーティング)を施し耐久性を大幅に向上。燃焼室のスキッシュエリアを修正し、エンジンパフォーマンスを向上。ピストンをシングルピストンリングタイプに変更、2本から1本にすることで摩擦のメカニカルロスを最小化している。クランクシャフトには合成樹脂製のブロックを設置し、クランクケース容積の縮小化を実現、圧縮比率を変更することでエンジン出力の向上にも寄与している。KIPSバルブを改良、掃気ポートと排気ポートの形状を変更、これらの改造に合わせてキャブレターのセッティングを変更するなどによりトータルで19.6%の出力向上につなげている。ラジエターは縦200mmから240mm、横110mmから112.6mmに大型化、冷却性能を5.6kWから8.5kWへ向上している。
■KX85〈KX85-II〉主要諸元
■型式:KX085C〈KX085D〉■全長×全幅×全高:1,830〈1,920〉×765×1,100〈1,150〉mm■ホイールベース:1,265〈1,310〉mm■最低地上高:290〈330〉mm■シート高:830〈870〉mm■車両重量:75〈77〉kg■燃料タンク容量:5L■エンジン種類:水冷2ストローク単気筒ピストンリードバルブ■総排気量:84cm3 ■ボア×ストローク:48.5×45.8mm■圧縮比:10.9(低回転時)~9.0(高回転時)■燃料供給装置:KEIHIN PWK28■点火方式:CDI■始動方式:プライマリーキック式■変速機形式:常時噛合式6段リターン■フレーム形式:セミダブルクレードル■ブレーキ(前・後):φ220mm油圧式ディスク・φ184mm油圧式ディスク■タイヤ(前・後):70/100-17 40M〈70/100-19 42M〉・90/100-14 49M〈90/100-16 52M〉■車体色:ライムグリーン■メーカー希望小売価格:348,000円〈369,000円〉 ※〈 〉内はKX85-II

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