1972 MINI GT50
ミニトレの愛称で親しまれたミニスポーツ。

1972	GT50

1972	GT50

1972	GT50
ここがポイント!
大発見!? テールランプとリフレクターを逆に見れば、あのミ○キーマウスみたいなのに見えませんか?

1972	GT50

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:4ps/7500rpm●最大トルク:0.45kg-m/5000rpm●全長×全幅×全高:1610×690×930mm●車両重量: 62kg●発売当時価格:77,000円

スポーツモデルFX50(RD50の元)のエンジンをトレールモデル風の小さな車体に搭載しているがオフというよりもミニスポーツな立ち位置で、ミニトレの愛称で呼ばれた。’79年にモノサス化されフルモデルチェンジ。1980年代初頭まで販売され、ミニスポーツの血統はYSR50に引き継がれた。二人乗りが出来る80もあった。今も愛好者は多い。

1973 Zippy(LB50I)
極太リアタイヤのシティスポーツ。

Zippy(LB50IC)

Zippy(LB50IC)

Zippy(LB50IC)
ここがポイント!
カバーもフェンダーもすべてスチール製。鉄の輝きと曲線美にうっとり。

Zippy(LB50IC)

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:4.5ps/6500rpm●最大トルク:0.53kg-m/5000rpm●全長×全幅×全高:1560×655×985mm●車両重量: 74kg●発売当時価格:83,000円

ビジネスモデルヤマハメイト系のエンジンを独特なデザインのプレスバックボーンフレームに搭載し、スポーティでファッショナブルをイメージしたレジャーモデル。リアの太い8インチタイヤも特徴的。写真はメイトと同じ自動遠心クラッチのロータリー3速仕様(LB50IC)で、他にマニュアル4速のLB50IHや80ccモデルも用意されていた。

1973 Chappy(LB50II)
チャッピーでもチャッピィでもなくチャピィです。

Chappy(LB50II)

Chappy(LB50II)

Chappy(LB50II)
ここがポイント!
アンダーボーンのファミリーバイクながら、2速AT、自動遠心3速ロータリー、マニュアル4速と用途や技量に合わせて選べるミッションラインナップ。80ccはこのサイズで二人乗り可能。

Chappy(LB50II)

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:3.5ps/5000rpm●最大トルク:0.55kg-m/4000rpm●全長×全幅×全高:1570×665×925mm●車両重量: 71kg●発売当時価格:82,000円

女性層をメインに狙い開発された前後8インチタイヤにキュートなボディのチャピィ。ミッションは2速オートマッチック(LB50ⅡA)、ロータリー4速マニュアルミッション(LB50ⅡH)や自動遠心クラッチ3速(LB50ⅡC)、二人乗りできる80cc版と選択肢が幅広く、女性以外のファンも多く獲得した。

1975 TY50
トライアルブームの底辺を支えた。

TY50

TY50

TY50
ここがポイント!
フロントウインカーは簡単に脱着可能な構造。遊びもいいけど、本気の競技にも対応しているのはさすが。

TY50

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:4ps/8500rpm●最大トルク:0.38kg-m/6000rpm●全長×全幅×全高:1800×775×975mm●車両重量: 76kg●発売当時価格:98,000円

今からは想像も出来ないかもしれないが、1970年代中半から後半にかけてトライアルブームに火が付いた。当時、本格的にトライアルはやらなくてもTY50に乗り、街中でスタンディングもどきをするおじさんも珍しくなかった。ブームの中核となったのがヤマハのTYシリーズで50、80、125、175、250とフルラインナップで素人からベテランまでニーズに応えた。

1976 GR50
未だ越えるものなし。

GR50

GR50

GR50
ここがポイント!
シートはキー付きで横開き。カッコイイシートカウル内部は空洞でカッパなどを押し込むこともできる。

GR50

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:4.5ps/8000rpm●最大トルク:0.43kg-m/7000rpm●全長×全幅×全高:1585×590×850mm●車両重量:64.5kg●発売当時価格:106,000円

ミニトレの兄弟モデルで、大きなタンクとゼッケンプレート付きシートカウル、直線デザインで見事にまとめられた姿は、誰が見てもカフェレーサー。いや、カフェレーサーといえばGR50を思い浮かべてしまう人もいるだろう。まさにデザインのヤマハの真骨頂。二人乗り可能でよりパワフルな80ccもあったが、ロングシートゆえシートカウルがなかったので、見た目は間違いなく50の方がらしかった。

1976 Bobby(LB50III)
モノコックボディでスッキリ。

Bobby(LB50IIIH)

Bobby(LB50IIIH)

Bobby(LB50IIIH)
ここがポイント!
ライトケースは独特の8角形。ライトを角目にしないでケースにこだわる凝り方が勢いあるセブンティーズ。

Bobby(LB50IIIH)

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:3.7ps/6000rpm●最大トルク:0.45kg-m/5000rpm●全長×全幅×全高:1570×670×965mm●車両重量: 72kg●発売当時価格:99,000円

角基調デザインのモノコックボディとロングシートが特徴的なボビィ。モノコック構造のボディ内にガソリンタンクとオイルタンク(給油口はキー付きシートの下)、バッテリー、エアクリーナーが内蔵されており、見た目もスタイリッシュ。マニュアルクラッチの4速(LB50IIIH)と自動遠心ロータリー3速(LB50IIIC)、80ccバージョンもラインナップされた。

1980 Vogel(QB50)
小さいながら軍用車のような風格も。

Vogel(QB50)

Vogel(QB50)

Vogel(QB50)
ここがポイント!
シート後部の見えないような部分もちゃんとリブ付。

Vogel(QB50)

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:3ps/5500rpm●最大トルク:0.42kg-m/4000rpm●全長×全幅×全高:1485×690×950mm●車両重量:67kg●発売当時価格:119,000円

折りたたみ式のハンドル、大型の前後キャリア、シートバー、ルーバー付のフェンダー、リブの入った10リットルビッグタンク、8インチブロックタイヤなど、小さいながらもヘビーデューティな雰囲気を持ったミニレジャーバイク。ミッションはマニュアル4速。ちなみにフォーゲルとはドイツ語で鳥のこと。

1981 POCKE Midnight(QA50LTD)
超絶の6インチ。

POCKE Midnight(QA50LTD)

POCKE Midnight(QA50LTD)

POCKE Midnight(QA50LTD)
ここがポイント!
冗談のような6インチホイール。現代のオーナーには大きな悩みどころかと思えば今でもタイヤは手に入る!

POCKE Midnight(QA50LTD)

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:3ps/5500rpm●最大トルク:0.42kg-m/4000rpm●全長×全幅×全高:1280×690×920mm●車両重量:57kg●発売当時価格:114,000円

フォーゲルと同じエンジン、同じフレームながら一回り小さな外装の兄弟モデル。フォーゲル同様にハンドルは折りたたみ可能。特筆すべきはやはり国産市販車最少の前後6インチという超小径タイヤ。ミッドナイトとはXS1100ミッドナイトスペシャルをイメージしたブラック塗装にゴールドを上品にあしらった特別仕様で、当時ヤマハ限定車の大定番だった。

1986 YSR50
原付の新しい扉を開いた革命児。

YSR50

YSR50

YSR50
ここがポイント!
後方排気をイメージしたリアウインカーが泣かせる。シートカウルの中はキー付きの小物入れ。

YSR50

●エンジン:空冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:7ps/8800rpm●最大トルク:0.59kg-m/8500rpm●全長×全幅×全高:1575×635×930mm●車両重量:75kg●発売当時価格:189,000円

YZR500をイメージしデフォルメされたその姿は愛嬌たっぷりながら、アルミ風のツインチューブフレームに搭載された5速ミッションの7馬力エンジンとディスクブレーキで走りはキビキビ。各地でワンメイクレースが開催され、ミニレプリカレースブームの火付け役となった。8.8馬力の80ccもあったが二人乗りは出来ない。

1988 TDR50
水冷エンジンの本格派。

1988	TDR50

1988	TDR50

1988	TDR50
ここがポイント!
ステップは可倒式で、オフロード仕様の滑り止めステップ。

1988	TDR50

●エンジン:水冷2ストローク単気筒●総排気量:49cc●最高出力:7.2ps/10000rpm●最大トルク:0.58kg-m/8000rpm●全長×全幅×全高:1695×720×1045mm●車両重量:80kg●発売当時価格:229,000円

YSR50の思想をさらに進化させ、RZ50のパワフルな水冷エンジンを、兄貴分のTDR250をデフォルメした小さな車体に搭載したスーパーバイカーズミニ。ブレーキは前後共に油圧ディスクブレーキを装備した本格派。80ccバージョンも用意された。


※展示車両は一部完全なオリジナル状態でない場合もありますが、おおらかな目と心で接しましょう。存在すること自体が貴重なのですから。

ヤマハコミュニケーションプラザ
http://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/cp/

ヤマハコミュニケーションプラザ

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バイクを始めとしてマリン、汎用、電動アシスト自転車、カート、自動車用エンジンなどヤマハが製作してきた製品や、歩んできた歴史が一堂に展示されている企業ミュージアム。中央が吹き抜けの開放的な館内の1階は、主に現行バイクと普段はなかなか目にする機会がない海外生産車。ヤマハファンには見逃せないミュージアムショップも併設されている。2階はヤマハの歴史、いにしえの名車、レーサーが中心。企画展もここで開催されている。さらには貴重な雑誌や動画が閲覧できるプラザライブラリーもある。3階は眺めのいいカフェプラザで、お茶や軽い食事が出来る嬉しい施設。基本的に一般公開は入館無料で、平日9〜17時と第2、4土曜日の10〜17時。変更もあるのでサイト開館日、開館時間を確認してからの訪問を。

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