W800 Chrome Edition 925,560円(4月15日発売)

★カワサキ W800 Chrome Edition 車両解説

よりトラディショナルなスペシャルエディション、W800 Chrome Editionを発売

2009年の“ファイナルカラー”をラストに、ひとまず国内販売に区切りをつけていたビッグ・バーチカルツイン、W650。復活を望む多くの声に応えて、排気量アップとF.I.化などにより環境対応を行って2011年2月にW800として再登板した。

カワサキのひとつの顔ともなっているビッグ・バーチカルツイン“W”シリーズだが、意外に発売された期間は短い。メグロ製作所時代のK2をベースに開発された650 W1登場で初代“W”の歴史が始まったのは1966年。このOHV時代は“W”の黄金時代といえるものだが、前輪Wディスクブレーキの採用が行われた1973年モデルで終焉を迎えている。

そして“ネオクラシック”として初期の“W”のイメージを引き継ぐものとしてベベルギアでカムを駆動するOHCエンジンを搭載する第2世代の“W”、W650が1999年2月に登場する。新時代の“W”として多くのファンを獲得したこの第2世代のW650だったが、環境規制の強化で2009年に生産中止となってしまったのは記憶に新しいだろう。

ビッグ・バーチカルツインという強烈な個性故に、もっと長い期間存在したかのように思ってしまうが、いずれの期間も10年足らずの輝きだった。名車とはそんなものなのだろう。それはともかく、2011年2月に環境対応を行って第3世代の“W”として復活したのが現在のW800だ。エンジンは、650時代の675cm3からボアを5mm拡大してボア77mm×ストローク83mmの773cm3と排気量が拡大されているが、第2世代“W”の最大の特徴であるベベルギアによるカム駆動などはそのまま引き継がれている。

細かい部分をのぞけば、排気量以外で変わったのはキャブレーターからF.I.へ、そしてキックが廃止されたことくらいだろうか。可能な限り“オリジナルのまま”で復活をさせてくれたカワサキの英断は、好調な販売実績を見れば見事に的を得ていたといえるだろう。

2011年11月には、仕様や諸元はもちろん、カラー&グラフィックもそのままに2012年モデルが発売されている。2012年10月もカラー&グラフィック変更のみで2013年モデルへ。そして2013年9月にカラー&グラフィック変更で2014年モデルが発売されている。

今回は、2013年3月に発売されたW800 Chrome Editionの第2弾といえるもので、前モデルがエボニーのボディカラーをベースにメッキパーツを組み合わせていたのに対して、赤いボディカラーをベースにメッキパーツをあしらった初期のWを彷彿させるスタイルとなっている。

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W800 Chrome Edition。カラーはキャンディパーシモンレッド。まさに“W1”のイメージ。
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W800 Chrome Edition。
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W800 Chrome Edition。

★KAWASAKI プレスリリースより (2014年3月15日)

2014年モデル W800 Chrome Edition 新発売のご案内
モデル情報
車名(通称名) W800 Chrome Edition
モデルイヤー 2014
マーケットコード EJ800AEFB
型式 EBL-EJ800A
発売予定日 2014年4月15日
型式指定・認定番号 16729
メーカー希望小売価格 925,560円
(本体価格857,000円、消費税68,560円)
カラー(カラーコード) キャンディパーシモンレッド(RED)
■価格(リサイクル費用を含む)には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
【W800 Chrome Edition】
往年の名車、W1のクラシカルな雰囲気を現代風に取り入れたW800がこの度、Chrome Editionとして限定販売で新登場します。 レーシングフラッグを意識してデザインされた専用のカバーエンブレムにタックロールシート、クロームメッキタンク。当時のイメージを残しながらも今のW800に合わせてデザインを構成する事で復刻とは違う美しく、モダンなスタイルが完成いたしました。
エンジンはトルクと鼓動が楽しめる空冷バーチカルツイン。市街地走行からロングツーリングまで滑らかな心地良さを乗り手に伝えます。 トラディショナルな美しさとライディングフィールを徹底的に追求したW800は、幅広い層から支持され続ける懐かしくて新しいカワサキのネオクラシックモデルです。
■スタンダードモデルからの変更点
・カラー&グラフィックの変更
クロームメッキ塗装【タンク/スプリング/テールランプブラケット】
・シートデザインの変更
・サイドカバーに専用エンブレムを採用
※性能及び諸元に変更はありません。
当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。

★主要諸元

車名型式 EBL-EJ800A
W800 Chrome Edition
発売日 2014年4月15日
全長×全幅×全高(m) 2,180×0.790×1,075
軸距(m) 1.465
最低地上高(m) 0.125
シート高(m) 0.790
車両重量(kg) 216
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費(km/L) 33.0km/l(60km/h・国土交通省届出値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転小半径(m) 2.7
エンジン型式 EJ800AE
空冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ
総排気量(cm3) 773
内径×行程(mm) 77.0×83.0
圧縮比 8.4
最高出力(kW[PS]/rpm) 35[48]/6,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 62[6.3]/2,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 デジタル
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 3.2
燃料タンク容量(L) 14
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.352
2速 1.590
3速 1.240
4速 1.000
5速 0.851
減速比1次/2次 2.095/2.466
キャスター(度) 27°
トレール(mm) 108
タイヤサイズ 100/90-19M/C 57H
130/80-18M/C 66H
ブレーキ形式 φ300mm油圧式シングルディスク
φ160mmリーディングトレーリング
懸架方式 φ39mmテレスコピック式
スイングアーム
フレーム形式 ダブルクレードル