実走!! Kawasaki W800 Special Edition体験ツーリング 鳥羽の海はバリ碧かったバイ!!

KMJ

 バイク歴は長いクセにテクニックはまったくなく、メカにも音痴なワタシに新しいバイクの試乗体験をさせ、レポートを書かせるという、編集部の無謀な企画も今回でなんと5回目を飾ることになりました。

 今回の相棒はカワサキのW800 Special Edition。3年前に同じカワサキのニンジャ400でレポートしたので、人生2度目のカワサキ体験なのであります。

 某日、品川にある編集部でバイクをお借りしたのですが、その真っ黒な車体といい雰囲気といい、「なんか重そうだな……」なんて最初は思ったのです。でもそんなことは全然なくて、意外に取り回しがしやすく、また足着きも良好なので安心しました。

 
 初めて乗るバイクは、どんなものでも最初は違和感があって乗りにくいものですよね(ワタシだけ?)。このバイクもそうで、しばらくはフラフラしてバランスが取れなくて、タンクに当たるヒザの位置や、お尻の位置を試行錯誤しながら走ります。でも、あっという間に慣れちゃいましたよ。
 この「だぶはちくん」(勝手に愛称を付けちゃいました)は本当に乗りやすいなっていうのが第一印象です。



W800 Special Edition


W800 Special Edition
今回の相棒はカワサキの「W800 Special Edition」だ。メーカー希望小売価格は880,950円(消費税込み)。この装備でお買い得だヨ!! エンジンは空冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブの5段ミッション。走り出しからの滑らかな鼓動感と音がなんか心地いいんだよな。スペックなど詳細は新車プロファイル2014で。


W800 Special Edition


W800 Special Edition
ブレーキ、ギア共になんかやわらかいんだよね。やさしい感じがするのヨ。デザイン的にも大人向けというか真のライダーに愛されるカンジ!? 1966年に発売された初代650W1から、多くの人々に愛されたWシリーズ。このW800も、昔からのファンを絶対に裏切ることがない造りとなっているぞ。


W800 Special Edition


W800 Special Edition
メーター周りはこんなカンジ。オドメーター、トリップメーターと時計がボタン切り替えでデジタル表示される。インジケーター類も見やすく、まとめられているよ。 スタートは午前0時。いちおうその前にキャンプ道具を積んでみます。うん、バランスはOKだね。それじゃちょっと仮眠しまーす。

 さて、そんな「だぶはちくん」と行く今回の旅は三重県です。昨年、式年遷宮に沸いた伊勢とか志摩半島とかをブラブラしてこようかな、なんて思っています。バッチシ旅の支度をし、仮眠を取ったら、夜中の0時スタートです。

 東京、高円寺のアパートを出て、青梅街道を荻窪で左折。カンパチ(環状8号線)を通り、瀬田の交差点を右折してにーよんろく(国道246号線)を南下していきます。真夜中なのに交通量は多く、大型のトラックがひしめいています。

 厚木から秦野、伊勢原まで来るとようやくスムーズに走れるようになってきました。



 いやぁ〜それにしても気持ちがいいですね。この「だぶはちくん」は。普段ワタシが乗っている愛車よりもステップの位置が少し前にあるので、普通にイスに座っているような感じで運転できるからヒザが楽なんです。

 あと、ブレーキ掛けた感じとかフロントのサスペンションとかが、なんかやわらかくていいですね。それにギアをチェンジするときもつま先でクイクイッと軽く入るしね。

 沼津からは国道1号線をチンタラ走ります。道の駅富士でしばし休憩し、ちょっと仮眠。そして、しばらく走れば由比宿です。ここら辺は海の上を走る感じでね、お昼で晴れてたらサイコーにキレイで楽しいんですよね。潮風も心地いいしサ。ワタシの好きな風景のひとつです。

 静清バイパスから、藤枝、掛川、磐田バイパスと快調に飛ばしていきます。時折大型トラックが追い越していくくらいで、車が少なく快適です。

 そして浜松に入った頃、突然フューエルメーターのランプが点きました。あわててガソリンスタンドを探します。

 
 ちなみに燃料タンク容量は14リットル。東京を出るとき満タンにしてきたのですが、ここまで約270km走れたことになります。

 市街を抜け、浜名バイパスに入ります。しかし、ものすごい風。ここは海岸線を走るのでいつも風が強いのですが、今日は特に強風が吹き荒れています。バイクごと持っていかれそうになるので、ヒザでしっかりタンクを捕らえ、ハンドルにしがみついて走ります。

 途中、前を走るトラックが巨大なビニールを落としやがって、巻き込まれそうになっちゃいましたよ。あわや大惨事! にならなくてよかったです。

 この「だぶはちくん」には、オプション設定のカフェスタイルカウルが付いているのです。普通は付いていないんですよね。デザインも似合っているし、もしカウルがなかったら、この強風の中を走るのはもっと大変だったんじゃないのかなぁ? 感謝! 感謝!

 
 浜名バイパスの終点近くにある、道の駅潮見坂でちょっと休憩し、渥美半島へ入っていきます。国道42号線に入っても相変わらず風が強くフラフラしてしまいます。収穫間近のキャベツ畑を見ながら1時間ほど走れば、AM9:00過ぎ、ようやく伊良湖の先端、伊勢湾フェリーの発着場に到着です。ここまで330.6km。ワタシだからこんなに掛かっちゃったけど、皆さんならとっくに着いていると思いますよ。



由比宿
早朝の由比宿あたり。海の上を走るカンジがして、気持ちいいんだよね、ココ。


浜名バイパス
大風が吹きまくる中、浜名バイパスを走ります。海からの風は砂まじりで、ヘルメットが、ジャラジャラいってます。要注意だ。


カフェスタイルカウル
カフェスタイルカウルはオプションだ。メーカー希望小売価格¥56,571(消費税込み)。これのおかげで強風の中でも走る事ができたヨ。



渥美半島


渥美半島
渥美半島へ入っても強風は止みません。フラフラしながら国道42号線を走ります。両側にはキャベツ畑が広がっていました。 だんだん南国みたいな風景に変わってきました。サイクリングの人が、けっこう走っているから、スピードには気をつけてネ。


伊良湖岬


伊良湖岬
やっと伊良湖岬へ到着。この海岸は「恋路ヶ浜」っていうだって。バカっぽいカップルが笑いながらデートするんだろうね(!?) 道の駅伊良湖クリスタルポルト。おいしい食事ができ、おみやげも充実してるぞ。ここの1階でフェリーのキップを買うのヨ。

 曜日により多少違うのですが、次のフェリーはAM9:30出港です。なのですぐに手続きをし乗り込みます。平日なので、お客さんは少ないみたいです。風が強かったから心配したのですが、あまり揺れることもなく、安心で快適な船旅でした。そして約55分で対岸の鳥羽港に到着。さぁ、いよいよ三重県の旅、スタートです。



伊勢湾フェリー


伊勢湾フェリー
伊勢湾フェリー乗り場。750cc以上のバイクは片道4,120円。往復なら7,420円だ。750cc以下なら往復6,480円だよ。 平日なのでバイクのお客はワタシ1人のみ。だぶはちくんとはしばしお別れして、ちょっと仮眠してきましょう。


伊勢湾フェリー


伊勢湾フェリー
あの島は、三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となった神島だ。小泉今日子の「潮騒のメモリー」の元ネタだよね。読んでないけどサ。 伊良湖〜鳥羽間は、約55分だ。ちょっと仮眠するもよし、甲板で潮風に当たるもよし。ちょうどいいカンジの船旅だ。

 実をいうと7〜8年前に一度来たことがあるのですが、それ以来の鳥羽です。以前走ったことのある海岸線の道を通り、「鳥羽展望台」に行ってみます。最高のお天気の中、どデカイ太平洋を眺めているとストレスなんて吹っ飛んでしまいそうです。ちなみに空気が澄んでいるときは富士山も見えるそうですよ。



鳥羽


鳥羽
さあ鳥羽の旅のスタート!! 麻生(おお)の浦大橋の見える風景は鳥羽十景の1つともいわれています。のんびり走ろうぜ。 鳥羽展望台から見る太平洋は引き込まれそうになるほど雄大で美しい。時間も現実も忘れてボケ〜ッと見とれるべし。

 
 ソフトクリームをなめつつしばらくボケーッと過ごしたあと、来た道を引き返して「海の博物館」に寄ります。ここは、古来より海と共に生きてきた日本人の生活を知ることができるところで、いろいろ為になる展示物も豊富で、何回も来たいと思わせるすばらし博物館なんですよ。



海の博物館


海の博物館
おススメの海の博物館。海とともに生きてきた我々、日本人の生活を知ることができる。いろんな体験コーナーもあるぞ。 これは個人で作ったという潜水艦。スゴイよね、こんなの作るなんてサ。他にもいろいろ貴重な展示物がたくさんあるぞ。


海の博物館

 
 フェリー乗り場まで戻ってきて、駐車場に「だぶはちくん」を停め、周辺を歩いてみます。季節にもよるのでしょうが、前回来たときより観光客がまばらです。駅周辺もなんか少しさみしい気がするのは気のせいでしょうか!?

 でも「鳥羽水族館」は子供達で賑わっていましたよ。ココは国内最大級とも言われる規模で、約25,000もの海や川の生物が展示してあります。中でも人魚姫伝説のモデルだといわれているジュゴンを見られるのは、日本ではここだけらしですよ。

 それから鳥羽といえばやっぱし真珠ですよね。水族館のすぐ目の前には「ミキモト真珠島」というのが浮かんでいます。入場料金、大人1,500円を払い、橋を渡ると、真珠をテーマにした施設があります。この島は、「御木本幸吉」氏が世界で初めて真珠の養殖に成功した場所なのだそうですよ。

 どうやって真珠が作られるのか、その過程をやさしく解説してくれるし、職員さんによる選別の様子なんかも実際に見ることができます。ワタシ、昔からまったく貴金属とか宝石とかには興味がないのですが、一口に真珠といってもいろいろあるんですねぇ〜、高価なものはやっぱり色や輝きが、ワタシみたいなド素人でもはっきりわかるくらい全然違うんです。感激しちゃいました。

 モチロン、真珠製品を購入することもできます。なんか安いのを探して九州に住む母親に送ってあげようか、とも考えたのですが、実はウチの母も宝石なんてまったく興味ないんですよねぇ。なのでやめましたけど。

 そろそろ、今夜のお宿を確保しなければいけません。以前泊まったキャンプ場に電話を掛けます。でも、何度掛けても繋がらないのです。しょうがないので駅前の観光センターに行って聞いてみたら、現在は夏のみの営業になったとのこと。え〜っ、以前は通年営業だったし、しかも経営者家族はそこに住んでたジャンよぉ〜!?

 その他のキャンプ場も現在はなくなったとのこと。もっと先の英虞(あご)湾まで行けばいくつかあるみたいだけど、今日はけっこう走って疲れているので、しょうがない、お金掛かっちゃうけどビジネスホテルに泊まることにします。

 ホテルでザッとシャワーを浴び、ライダーブーツからサンダルに履き替え、近鉄鳥羽駅周辺をブラブラしてみます。でも普通の街だとあるような飲み屋街というのがないんですよねぇ。食べ物屋さんはあるんだけど、やっぱし観光客向けなのかちょっとお高いし、駅前にドーンと建っているみやげ物センターも今日は定休日で、レストランも休業……。しょうがないので、駅前にあったチェーン店の某回転寿司屋で食事したのでありました。

 はるばる鳥羽までやって来たのに回転寿司とは、何やってんだろワタシ……なんて、ホテルへ戻り、コンビニで買ったビール飲みながら、グチっているワタシでした。あ、モチロンお寿司はおいしかったんですけどね。

 まっ、いいかっ! 明日こそはなんかおいしいいもの食べるとするかぁ〜っ!!



鳥羽竜
昔、鳥羽竜と名付けられた恐竜の骨が発掘されたらしよ。下の物は足の骨と足跡の化石のレプリカだ。


真珠島
ミキモト真珠島。世界で初めて真珠の養殖に成功した御木本幸吉氏の偉業を知ることができる。ここもおススメ♥


水族館
全部見ると約1.5kmも歩くことになるという国内最大級の鳥羽水族館だ。アシカやセイウチのショーは必見だ!!


ビジネスホテル
ツーリング先でホテルに泊まるとは我ながらなさけない……やっぱり野宿が基本ですよね。でも、グッスリ眠れたけどサ。


ツーリングMAP

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