GSR250F 514,080円(9月18日発売)

★スズキ GSR250F 車両解説

グローバルスポーツモデル、GSR250にフルカウルバージョンが登場

スズキと中国の江門市大長江集団有限公司との合弁会社である常州豪爵鈴木摩托車有限公司で生産する“グローバルスポーツモデル”GSR250。’11年の第42回東京モーターショーでデビューし、中国では“GW250”の名称で発売開始されたが、日本国内導入時には“GSR”の名が冠され、2012年7月から発売がスタート。ちなみにヨーロッパでは“INAZUMA”の名称が使用された。

GSR250の開発のポイントは4つ。トップはやはりボディ・デザインだ。フロントウインカーをビルトインしたフューエルタンクカバーと小顔ながら個性的なイメージの異型ヘッドライト、そしてフロントからリヤにかけて跳ね上がるようなイメージを描くキャラクターラインと、B-KINGの「唯一無二」のスタイリングを彷彿させてくれる。ちなみに設計、開発はすべて日本国内で行われたという。

次に完全新開発のエンジン。水冷2気筒エンジンは中低速域を重視することからロングストローク設定とされ、4気筒並の低振動を実現すべく、180度位相クランクを採用し、さらに偶力バランサーも装備。当然ながらF.I.採用だが、そのコントロール部分には、GSX1300R用をベースにさらに発展させた32ビットECUを導入。ツインとは思えないスロットルレスポンスを実現しているという。

三番目は、ボリューム感のあるボディ・サイズ。フレームは高剛性セミダブルクレードルとオーソドックスな構成ながら、ディメンジョンは250というより、400クラス以上の余裕を持って作られている。「安定感とゆとりのあるライディング」を実現するためで、国内やヨーロッパの道を走るだけならさほど“余裕”は必要ないだろうが、荒れた舗装路や未舗装路までをカバーしなくてはならないグローバルモデル故、余裕を持った開発が行われたという。フロントフォークにはφ37mmのKWT社(KYBの中国の子会社)製、リアはモノサス+7段階調整可能なプリロードアジャスターを装備。

そしてラストが機能部品。ギアポジションインジケーター、エンジン回転インジケーターなど、機能性、視認性に優れた上質感のある多機能デジタルメーターを採用。また、日常の使い勝手やメンテナンス性を向上させるメインスタンドも標準装備。ちなみに、デビュー時の販売計画台数は2,000台。中国では7,200台、欧州が2,800台、そしてインドネシアに4,000台が予定されていた。

2013年4月には、初のマイナーチェンジ受けている。といっても車体色の変更のみで、新色1色と既存色3色、計4色の設定とされた。さらに2013年7月には、スズキのイメージカラーともいえる青-白(ツートーン色)の新色が追加され、価格も2万円弱のアップで販売された。そして2014年1月、GSR250シリーズにバリエーションモデルとしてハーフカウル仕様のGSR250Sが加わったのに合わせて、本体のGSR250本体もマイナーチェンジが行われた。主な変更点は、ミラーステー形状の変更、タンク上の「Sエンブレム」の変更など。

2014年7月には、モノトーンカラーとツートーンカラーの両タイプともカラー設定の変更が行われ、ツートーンの方が一足早く7月31日発売、モノトーンは9月9日発売とされた。また、同時にフレームカバー両側に「SUZUKI」のデカールが追加されたのが特徴だ。

今回は、このGSR250シリーズにバリエーションモデルとして、フルカウル仕様がラインアップされた。2014年1月に登場したハーフカウル仕様と同様、GSR250をベースに大型のフルカウル、専用のハンドルポジションが与えられた。また、フルカウル仕様では、ハンドルまわりにブラックの専用塗装が施され、精悍なハンドル周りのイメージとなった。車体カラーの設定自体は、黒と、青×白ツートーンの2色の設定となっている。

GSR250F。GSR250シリーズに加わったフルカウルバージョン。カラーは、パールネブラーブラック(YAY)とトリトンブルーメタリック×パールグレッシャーホワイ(AGQ)の2色設定。
GSR250F。2014年1月に加わったハーフカウル仕様のGSR250Sと同様、基本的にカウルとハンドル周りのみの変更だ。

★SUZUKI プレスリリースより (2014年9月1日)

フルカウルを装備したロードスポーツバイク
「GSR250F」を発売

スズキ株式会社は、精悍で存在感のあるスタイリングと扱いやすいエンジン特性を特長とするロードスポーツバイク「GSR250」に、高い防風効果を発揮するフルカウル仕様「GSR250F」を追加し、9月18日より発売する。

「GSR250F」は、快適な乗車位置に設定した専用の黒色塗装ハンドルとフルカウルを装備することでスポーティーな印象を与えながら、高速走行や長距離ツーリング等において防風効果による快適性を高めた。

スズキは、「GSR250F」を追加することで、ラインアップを拡充し、初めてバイクに乗るライダーからベテランライダーまで幅広いユーザーのニーズに応える。

●「GSR250F」の主な装備
・防風効果により快適性を高める専用のフルカウル。
・スポーティーな印象を与えるデザインのフロントスクリーン。
・高速走行や長距離ツーリング等で快適なハンドル位置。
・精悍な印象を与える専用の黒色塗装を施したハンドル周り。
・車体色は、黒「パールネブラーブラック」、青/白「トリトンブルーメタリック/パールグレッシャーホワイト」の2色を設定。
商品名
GSR250F(GSR250FL5)
メーカー希望小売価格
514,080円(消費税抜き 476,000円)
発売日
2014年9月18日
車体色 2色
パールネブラーブラック(YAY)、トリトンブルーメタリック/パールグレッシャーホワイト(AGQ)

★主要諸元

車名型式 JBK-GJ55D
GSR250F
発売日 2014年9月18日
全長×全幅×全高(m) 2.145×0.790×1.255
軸距(m) 1.430
最低地上高(m) 0.165
シート高(m) 0.780
車両重量(kg) 189
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 40.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
29.2(WMTCモード値 クラス3-1 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) 2.7
エンジン型式   J509
水冷4ストローク2気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm3) 248
内径×行程(mm) 53.5×55.2
圧縮比 11.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 18.0[24]/8,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 22[2.2]/6,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクションシステム
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスタ式
潤滑油方式 ウエットサンプ式
潤滑油容量(L) 2.4
燃料タンク容量(L) 13
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.416
2速 1.529
3速 1.181
4速 1.043
5速 0.909
6速 0.807
減速比1次/2次 3.238/3.285
キャスター(度) 26°00′
トレール(mm) 105
タイヤサイズ 110/80-17M/C 57H
140/70-17M/C 66H
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 φ37mmテレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 セミダブルクレードル

※平成18年二輪車排出ガス規制に対応

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。実際の燃費は、使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
 ※2:定地燃費値は、国土交通省届出の車速一定で走行した実測にもとづいた2名乗車時の燃料消費率です。
 ※3:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた1名乗車時の計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。