2015年2月13日 

■レースを通じて、楽しさ、喜び、感動を! ホンダ、2015年モータースポーツ活動計画を発表

本田技研工業の吉田常務、全カテゴリーの監督、ライダー&ドライバーによる集合写真。


2月13日に行なわれた「2015年 Honda国内モータースポーツ活動計画発表会」にて、本田技研 の吉田正弘 取締役 常務執行役員、佐藤英夫 モータースポーツ部 部長より今年のモータースポーツ活動について概要が語られた。

 創業以来、世界中のモータースポーツに挑戦し、自らの技術を世界の舞台で試し、磨き、証明し成長してきたホンダ。今年も世界中で二輪と四輪のモータースポーツ活動を展開する。また、人材の育成、モータースポーツ普及活動にも積極的に取り組んでいく。

(以下、リリースより)




●二輪モータースポーツ活動
 2015年シーズンにおいても、あらゆるカテゴリーの二輪製品を提供しているメーカーとして、より多くのお客様やモータースポーツファンの皆さまの期待に応えたいという思いから、ロードレース、モトクロス、トライアルの各世界選手権とダカールラリーの4つのカテゴリーにおいて、さらに、取り組みを強化していきます。


MotoGPやダカール・ラリーなど、海外のファクトリー活動については、昨年のミラノショーで概要が発表された。

【ロードレース】
◆FIMロードレース世界選手権シリーズ
<MotoGPクラス>
 Hondaは、「ファクトリーオプション」に参戦し、3年連続でライダーズ、コンストラクターズおよびチームタイトルの三冠獲得を目指します。マシンは、最高出力と操縦性をさらに向上させた2015年型「RC213V」を投入します。

 ワークスチームのレプソル・ホンダ・チームからは、2年連続チャンピオンを獲得したマルク・マルケスと、2014年シーズンランキング4位のダニ・ペドロサの2名体制で参戦します。

 サテライトチームは、「シー・ダブリュー・エム・エルシーアール・ホンダ(CWM LCR Honda)」からカル・クラッチローが、「エストレーリャ・ガリシア・マーク・ブイ・ディー・エス(Estrella Galicia Marc VDS)」からは、スコット・レディングが参戦します。

ファクトリーオプションの2015年型RC213V(写真)。オープンカテゴリーにはRC213V-RSが投入される。

 なお、「オープンカテゴリー」は市販レーサー「RCV1000R」に代わり、ワークスマシン「RC213V」同様のニュウマチックバルブを採用し、さらに高出力化した「RC213V-RS」で参戦します。このマシンで、ニッキー・ヘイデン、カレル・アブラハム、昨年スーパーバイク世界選手権に参戦していたユージン・ラバティ、Moto3からステップアップするジャック・ミラーが参戦します。

<Moto2クラス>
 Hondaは、Moto2クラスが設立された2010年より、唯一のオフィシャルエンジンサプライヤーとして、市販スーパースポーツモデル「CBR600RR」の直列4気筒エンジンをベースとしてMoto2専用に開発したエンジンを供給しており、さらに2016年から2018年まで全チームへの供給継続が決定しました。

<Moto3クラス>
 Hondaは、Moto3クラスへ参戦する6チーム12ライダーに対し、「NSF250RW」の供給とテクニカルサポートを実施します。尾野弘樹は、2013年のアジア・ドリーム・カップのチャンピオンで、「2014 FIM CEV Repsol International Championship Moto3クラス」に「ホンダ・チーム・アジア」から参戦し、ランキング3位を獲得。今シーズンよりロードレース世界選手権のMoto3クラスにステップアップし、レオパード・レーシングより参戦します。


◆FIM世界耐久選手権シリーズ 鈴鹿8時間耐久ロードレース
 第38回鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)には、3年連続優勝を目指す「ムサシ・アールティ・ハルク・プロ」の高橋巧、「エフ・シー・シー・ティーエスアール・ホンダ」から、昨年の鈴鹿8耐で7位に入賞したジョシュ・フック(オーストラリア)が参戦を予定しています。

 より魅力ある鈴鹿8耐とするため、FIMスーパーバイク世界選手権など、国内外の選手権で活躍するライダーの参戦を計画しています。また、アジアで活躍するライダーを起用する「ホンダ・チーム・アジア」も、3年目の挑戦を予定しています。


◆FIMスーパーバイク世界選手権シリーズ
 スーパーバイク世界選手権シリーズ(WSB)には、欧州現地法人ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドの「パタ・ホンダ・ワールド・スーパーバイク・チーム」が、「CBR1000RR」で参戦します。ライダーは、昨シーズンのWSBチャンピオンのシルバン・ギュントーリが新加入。さらに、同じく昨シーズンのスーパースポーツ世界選手権シリーズ(WSS)のチャンピオンで、鈴鹿8時間耐久ロードレースでも2年連続優勝を果たした、マイケル・ファン・デル・マークがWSBにステップアップし、2名体制で挑みます。


◆FIMアジアロードレース選手権シリーズ
 アジアロードレース選手権シリーズ(ARRC)のSS600クラスには、マレーシアの現地法人であるブンシュウ・ホンダ、タイの現地法人のエーピー・ホンダとタイ・ホンダ、インドネシアの現地法人のアストラ・ホンダのチームが参戦します。ブンシュウ・ホンダには、2014年の全日本選手権J-GP2クラスのチャンピオン高橋裕紀が加入し、4年連続のタイトル獲得に挑戦します。


【モトクロス】
◆FIMモトクロス世界選手権シリーズ
 Hondaは、モトクロス世界選手権シリーズの最高峰クラスであるMXGPクラスに、2014年よりTeam HRCとしてワークス参戦しています。ライダーは、イブジェニー・バブリシェフに加え、新たに昨シーズンMXGPランキング8位のゴーティエ・ポーリンを起用し、2名体制で表彰台獲得を目指します。

 MX2クラスでは、プライベートチームのホンダ・ガリボルディーをサポート。ティム・ガイザーとホルヘ・ザラゴザが参戦します。


◆AMAスーパークロス世界選手権シリーズ
 AMAスーパークロス世界選手権シリーズの最高峰クラス450(450SX)には、米国現地法人アメリカンホンダ(AH)が運営する「チーム・ホンダ・エイチアールシー」と、AHがサポートする「ガイコ・ホンダ」の2チーム3名体制で参戦します。今シーズンからは、HRC、(株)本田技術研究所二輪R&Dセンターがテクニカルサポートを展開するなど体制を強化し、タイトル獲得を目指します。


国内では全日本モトクロス選手権に「Team HRC」としてファクトリー参戦。IA1クラスは4年連続チャンピオンを狙う成田亮と昨シーズンランク2位の小方誠を、IA2クラスは富田俊樹を継続起用。 マシンはIA1クラスのCRF450RW。

◆MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ
 MFJ全日本モトクロス選手権には、昨シーズンに引き続き、Team HRCがワークス参戦します。最上位カテゴリーのIA1クラスは、Team HRCで3年連続のタイトルを獲得した成田亮と、ランキング2位の小方誠が引き続き参戦し、4年連続のタイトル獲得を狙います。また、IA2クラスは、昨シーズンランキング2位の富田俊樹が、チャンピオン奪還を目指します。


【トライアル】
◆FIMトライアル世界選手権シリーズ
 Hondaは、トライアル世界選手権シリーズ(WCT)に、2014年シーズンから「レプソル・ホンダ・チーム」としてワークス参戦を開始しました。2015年シーズンは、前人未到の8年連続チャンピオンのトニー・ボウと、2014年ランキング5位で、今シーズンでWCT参戦20年目となる藤波貴久に加え、WCTワールドカップクラスチャンピオンのハイメ・ブストの3名体制で、9年連続のライダーズタイトルと10年連続のコンストラクターズタイトルの獲得を目指します。


◆全日本トライアル選手権シリーズ(JTR)
 Hondaは、HRCサービスショップ所属の全日本トライアル選手権シリーズへ参戦するチームへのサポートを行います。


【ラリー】
◆ダカールラリー2015・アルゼンチン・ボリビア・チリ
 2015年1月に開催された「ダカールラリー2015・アルゼンチン・ボリビア・チリ」にワークス参戦したTeam HRCは、パウロ・ゴンサルヴェスが総合2位、ライア・サンツは女性ライダーとして史上最高位となる総合9位という成績を収めました。さらに、エルダー・ロドリゲスが12位、ホアン・バレダが17位と、5名中4名が完走し、13ステージ中6回のステージ優勝を果たしました。2016年大会については、ライダーを含め参戦体制が決まり次第発表します。


【MFJ全日本選手権シリーズ】
 (株)ホンダモーターサイクルジャパン、HRC、(株)本田技術研究所二輪R&Dセンターと協力し、全日本ロードレース、モトクロスの各選手権会場にてHonda車で参戦するすべてのライダーを対象に、マシンセッティングやライディングテクニックなどをアドバイスする「ホンダ・レーシング・サーキットサービス」を実施し、レース活動をサポートします。


 また、一般社団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)ならびに業界団体とも連携し、モータースポーツ「FUN」の拡大に向け、国内レースの活性化に取り組んでまいります。


 その他カテゴリーの詳しい体制、四輪はコチラにて。