随所に先鋭的かつ近未来的なデザインが施された斬新なスタイリングを持ち、市街地での走行性能を追求した新型ネイキッドバイクGSR750がデビューした。

微粒化タイプインジェクター等の最新技術の導入により、現行GSR600に比べ、燃費を10％以上（WMTC走行モード/スズキ測定値）向上させ、低中速域でのトルクを厚くスムーズな出力特性としたことで取扱い性を向上させた。

倒立フロントフォーク、多機能メーター、異形ヘッドランプ、異形断面マフラーはGSR750の機能だけでなく、斬新なスタイリングの実現にも貢献している。

新しい方向性を提示する折り紙細工のような“Vented”フロントフェンダー。ヘッドライトシェルもより一層ガンダム系のマシンを彷彿とさせるデザインに。マルチリフレクタータイプのヘッドライトはダブルフィラメントタイプのハロゲンバルブを採用。対照的に配置されたブルーレンズ採用のポジションランプと一体化されている。テールライトは当然LEDだ。

メーター周りでは、中央にアナログ表示のタコメーターを配し、その右にLCDディスプレイ。スピードはそのLCDの右側に大きく表示される。ギアポジションを表示するのはスズキマシンの良き伝統だ。水温計、燃料計、時計、オドメーター、トリップメーターが表示される。上部の警告灯はニュートラルギアポジション、方向指示器、ハイビーム。その他、油圧、F.I.、ABS、イモビライザーの警告も。

エンジンは軽量、コンパクト化が追求されているGSX-R750のエンジンをベースに開発された。カムプロフィール変更や吸排気系の見直しにより、中低速でのスムーズなスロットルレスポンスを目標に再開発が行われ、また同時に低公害化もより進化させている。吸気はφ27.2mm、排気φ22mmサイズで狭角配置されたバルブにより燃焼室のコンパクト化も実現。スズキ独自のSDTV（Suzuki Dual Throttle Valve）も採用。各シリンダーにスロットルバルブをダブルで装備し、よりクリティカルな燃焼状態を作り上げている。ISC（Idle Speed Control）も採用、冷間時やスタート直後のエミッション低減を図っている。8ホールのインジェクターを採用したF.I.システムはハイパフォーマンスばかりではなく、PAIR（Suzuki's built-in Pulsed-AIR）を採用することで低公害化も実現させている。排気系ではSET（Suzuki Exhaust Tuning）システムが採用され、サーボモーターでコントロールされるバタフライバルブが排気圧を最適化している。サーボモーターはエンジン回転数、スロットル開度、ギアポジションの情報により最適な開度に制御されている。エキゾーストには触媒も当然装備。

フレームはチューブラータイプのツインスパーフレーム。フロントサスはカヤバの倒立タイプで、φ41mm。アウターはゴールドのアノダイズ処理が施されている。リアもカヤバのシングルショックで、プログレッシブリンクを介している。プリロードは7段階で調節可能。